『少子高齢社会』は問題なのかしら?
2003.06
日本は少子高齢社会です。子どもが少なくお年寄りが多いのです。
──「少子高齢社会は悪いのですか」
「いいえ、北欧諸国もそうです。日本は速すぎるだけです」
──「なぜ速すぎるのですか」
「国民生活が急速に豊かになり平均寿命が毎年延びています。また昭和二十年代前半生まれのベビーブーム世代の人口比が高く、その人たちの高齢化の影響を受けているのです。また、半世紀にわたって出生率が低下しています」
──「どんな問題があるのですか」
「長い目でみて人口が減少します。人口は経済成長の原動力です。消費は伸び悩むと予想され、関連投資は低迷します。公共投資も、例えば廃校が増えることなどから減少します」「また社会保険の担い手が減少しますから、年金や健康保険などの財政が逼迫します。税収も減少し政府や行政の力が弱くなります」
──「良いことはないのですか」
「人口密度が下がり、暮らしやすい面も出てきます。一人当たりの指標は高くなります」
──「日本は狭い国土に大きな人口を抱えているから貧しいのだ。と教えられてきましたが」
「間違っています。昭和の終わりバブルのころ、日本は狭く密度が高いから成功したという説もありました。人口密度が高くて成功した経済が日本なら、低くても成功した経済が北欧諸国でしょう」
──「なんともいえない不安があります」
「原因が明確であれば不安は半減します。この国の政府や行政は将来見通しなど説明が下手です。また意図的に使いすぎて信頼を失っています」
──「どうすればいいのでしょうか」
「笑い話ではありませんが、80歳のおばあちゃんをつくるには80年かかるのです。要するに人口問題は長い時間がかかります。打つ手はありません。あきらめましょう」
──「納得できませんが」
「納得の問題ではなく、現実なのです。人口を維持するためには、一人の女性が生涯2.1人の子どもを産まなくてはなりません。これは平均です。つまり10人の女性が21人の子どもを産む勘定になりますが、10人のうち3人が生まなければ残りの7人で21人、一人平均3人ということです。つまり子どもは3人生むことを標準にしなければ人口は減少します」
──「子どもは2人ではないのですか」
「2人だから出生率が低下したのです。しかし女性のライフスタイルは大きく変化しています。人口を維持するためだけにこの世に生まれたのではありません」
政府による人口政策は失敗例ばかりです。要するに人口は結果です。人口を増やしたければ、安心して子どもが生めるように社会条件を整えればいいのです。
──
加藤としゆき
民主党参議院比例区第3総支部