課題は内部に――党大会に思う(その3)
2004.10.07
なぜ有権者は「力」を求めるのか。それは力こそが安心・安定の源泉だと信じているからです。 問題は、有権者が思い描いている民主党像にはこの「力」が欠けていることです。少なくとも有権者の多くはそう思っています。そしてそれは当然のことです。なぜなら一度も政権を担当したことの無い政党に対し有権者が力を感じることは一般的にありえないからです。だから力を感じさせる手っ取り早い方法は政権運営つまり政権を奪うことです。しかし力の無い民主党に政権を持たせていいのか、と有権者は思っている。これでは議論は堂々巡りに入ってしまいます。いつまでも堂々巡りの議論をやってみても仕方がありませんし、愚痴ってみても惨めなだけです。
要は、不利な立場にある現実を直視する中で、有権者に「民主党って結構力強いね」というイメージを送ることであります。この力強いイメージは、議論はあっても最後はまとまる「団結力」、言ったことは必ずやりぬく「貫徹力」、周りを巻き込み流れを作る「影響力」、反復連打により反対派にも音をあげさせる「説得力」、いざとなれば人も金も準備できる「組織力」などにより形成できるものです。
具体的には、一人ひとりの議員が理屈バンバンの「政策力」に加え、今言った「団結力」「貫徹力」「影響力」「説得力」「組織力」を体現する必要があります。有権者は身近な議員を見て民主党全体を推しはかろうとしますから、議員あるいは有権者の前に露出する党役員は大変ですが、機会を捉えて力強さを演出しなければなりません。これは政権担当実績のない挑戦政党の宿命であり試練であります。
政権をとるには高邁な理論より実践論が大切であり、簡潔明瞭なスローガンが有効です。たとえば政権獲得への世論形成の方法には運動論的に二種類あり、ひとつは賛成派の拡大であり、もうひとつは反対派の縮小であります。多くの人は前者の賛成派の拡大に重きを置きますが、面倒な論証は省略して結論を言えば、今は反対派をいかに取り除くか、この後者の方法に軸足を置くべきです。言い換えれば推進力の強化よりも抵抗力の削減を図るべきで、具体的には「民主党の天下になったら何が困るのか」を徹底的にたたき出し、撲滅することが上策だということです。また政策的には有権者の「期待」を膨らませるよりも「不安」を解消せしめるほうに力点を置くべきです。民主党の天下で何も困らないではないか。不安なことはひとつも無いという状況をしっかり作り上げた上で、民主党が得意とする「政策」を売り込む。この手順こそが成功への確実な道筋です。これは実践論です。経験から見出された知恵であります。
では民主党政権に対し有権者が抱く不安とは何でしょうか?(つづく)
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加藤としゆき
民主党参議院比例区第3総支部