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加藤としゆき
民主党
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column──コラム
課題は内部に――党大会に思う(その4)
2004.10.26
 民主党政権に対し有権者が抱く不安とは具体的にどんなものでしょうか。

まず分かりやすいものでは、経験不足からくる失敗です。小さな失敗や大きな失敗が重なり合って内部対立の果てに政権を投げ出してしまう。失敗を野党やマスコミにつつかれ、立ち往生といった姿を有権者はイメージするのでしょう。
 次が党内権力抗争でしょう。路線の違いと党内権力の争奪とが複雑に絡み、有権者から愛想尽かしを食らう。民主党への支持不支持にかかわらず、結構高い確率で起こりうると思っている人が多くいます。
 三番目が政策上の行き詰まりです。日米関係の悪化やマニフェスト違反など政策矛盾が頻出し、支持率の急落に意気消沈、やる気を失う。
 四番目は官僚組織からの協力が得られず統治能力を疑われるケースでしょうか。
 以上が支持者の持つ不安といえます。
 一方不支持者が持つ不安では、急激な政策変更により多大な不利益を被ることへの不安があげられます。「民主党が政権をとったらみんな大損するぞ」とささやかれて対立政党や他党候補者を支援する人も多いと思われます。

 さていろいろな不安を想定してみましたが、よくよく考えてみると、これらの不安のほとんどが解消できるものです。第一の不安は閣僚を中心とする人材にかかわることですから、他山の石としての自民党政権の失敗事例に大いに学べばいいことですし、閣僚任命時の事前審査を徹底することです。もちろんどういう人材を閣僚に任命するのか、民主党としての基準を公開する必要があります。それは同時に更迭基準を明確にすることであります。
 第二の不安については、まず路線の違いを極力狭めることです。その上で党内における討議プロセスを確立することです。討議プロセスとは少数否決を気持ちよくとは言いませんが、円滑に行うことです。これができるようにならないと安定的な政権運営ができません。
 第三の不安は、基本政策に関する調整を与野党間で事前協議することです。政権交代と外交政策は切り離す、すなわちどちらが政権をとっても外交はぶれない、これが大切です。残念ながら今の自民党は「政権交代」を完全に意識外においています。特に小泉総理は外交を政権浮揚に利用する傾向をもっており、例えば日朝外交、日ロ領土問題、国連常任理事国入りなど、本来野党との調整を行って臨むべき事柄でさえ、自らの「サプライズ」に取り入れることには熱心でありますが、与党を含め根回し調整する努力を放棄しています。「今の民主党に相談したって中がばらばらだからしょうがないでしょ」といわれるでしょうが、ここは国民のためまた国のため歴史に残るルール化を期待したいと思います。マニフェスト違反については心の準備を必要とします。攻められるのは内閣ですから、ネクスト大臣はマニフェストの実現性について真剣に考える必要があります。「あれは結局選挙対策だったのか」とのそしりを受けないためにも政権交代を前提としたマニフェストとその達成手順を早急に検討する必要があります。
 四番目の官僚組織との協力関係についてはまず信頼関係がベースであります。その基本はこの国にとって官僚組織が必要不可欠であることを認めることです。今日わが国の官僚組織は制度疲労を起こしており、さまざまな課題を抱えています。直近では社会保険庁の公私混同振りは噴飯ものであり、存続の可否を含め迅速な対応が必要でありますが、ただ社会保険庁をたたけばいいというものではありません。なぜ官僚組織が腐敗し間違いを起こすのか、国会としてその原因を究明し対策を講じる必要があります。
 また官僚組織のありようは政治の鏡であり、官僚組織の腐敗は政治に原因があるのです。民主党が政権を獲得した瞬間から官僚組織を通じて国政を担当するわけですから、いかに官僚を使いこなすかが重要課題であります。わが国の政治の現実は「議会制官僚主義」といっても過言ではありません。この現実を直視し旧来の自民党政治とは一味もふた味も違う政治を実現するためにも官僚といわれるかたがたと真剣な対話が不可欠であります。
 最後に「民主党が政権をとったら、とんでもないことになるぞ」という囁きに反応する層への対応であります。結論はただひとつ「対立」することです。二大政党制の基本は対立であり、必ず反対勢力が必要であります。自らの支持勢力の結集と同時に、いかに反対勢力を作り上げるか、まさに誰を敵と為すかが本質であり喫緊の課題といえます。

 以上のように漠然と作り上げられている民主党政権への不安はまったく霧のようなものであります。しかし霧であっても深ければ交通障害を引き起こします。今は謙虚に霧を取り除く作業に専念する時期であります。

 党大会に思うとの題名でだらだらと書いてきましたが、きりが無いのでこれで一応の区切りをつけますが、官僚との対話など連合時代から思いためたことがあります。それらについては後日折に触れお話したいと思います。

 
──加藤としゆき
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民主党参議院比例区第3総支部