国会質問

第174回通常国会 行政監視委員会(2010年4月12日)

公務員制度改革にあたり、本人が頑張ろうという気持ちになるような、人事・評価制度を期待したい。

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 4月12日に筆頭理事を務めている参議院・行政監視委員会で質問をしました。行政監視委員会の役割は、国会で制定された法律が行政においてきちんと遂行されているのか、あるいは、行政を担う公務員が高い倫理観をもって効率的に業務を遂行しているのかをチェックするところにあります。今回の委員会は、この役割に沿った議題として、「国家公務員制度改革問題」と「独立行政法人改革問題」について議論したものです。

 質問では、公務員制度改革問題に関しては、担当大臣である仙谷大臣と人事院総裁に対し、公務員制度改革の基本理念、改革の重点課題、公務員の能力・業績評価の課題や生涯賃金の官民比較の問題などを質問しました。また行政刷新担当大臣には、研究開発関係の独立行政法人の改革のあり方、事業仕分けのあり方について質問しました。

【質問項目】

一、国家公務員制度改革について

1、 国家公務員制度改革の意義と目的

2、「国家公務員法改正案」の意義と課題

3、「キャリア・システム」の見直し

4、能力・実力主義の導入問題

5、賃金政策・処遇における厳密な官民比較    

6、人事院の位置づけの問題

 

二、独立行政法人の改革について

1、独立行政法人を一括して扱う問題

 

 

○加藤敏幸 こんにちは。民主党・新緑風会・国民新・日本の加藤でございます。

 今日は、仙谷大臣、枝野大臣、江利川総裁始め、大臣ほか来ていただきまして、行政監視委員会の政府との質疑を行いたいと思います。

 今、参議院の方は決算委員会としても動いておりまして、衆議院は決算、行政監視が同一委員会でございますけれども、参議院は決算委員会と行政監視とを分けておりまして、行政監視という委員会の目的というのもまた参議院なりの理解の中で、こういう形で質疑応答をやらせていただきたいと思います。

 今日は国家公務員制度改革ということで、これも国会の中では長年にわたっていろいろと議論がされてきました。基本法が、修正案を含めて一昨年ですか、2008年に成立をしております。

 いろいろと議題なり争点はあるわけでありますけれども、昨年のいわゆる政権交代ということで、民主、国民新党、社民党による連立政権が樹立されていろいろと従来とは違う取組が展開されてきたわけでありました。また、公務員制度関係におきましては国家公務員法改正案が既に国会に上程をされているということでございますので、今日のタイミングで、まず仙谷大臣には、国家公務員制度の改革の目標なり理念、考え方と、新政権の立場でどのようなお考えで臨んでいかれようとするのか、大きくとらえている部分も含めましてお答えをいただきたいと思います。

○仙谷由人 国務大臣 まずは、参議院のこの行政監視委員会にお招きをいただいたことに改めて感謝を申し上げたいと存じます。

 といいますのは、私の隣におります枝野議員もそうでありますが、1996年の元々の民主党がつくられて国会に民主党という政党が姿を現したときから、私どもは行政監視院というものが国会にどうしても必要だと。専門的な調査機能を持った上で、この行政監視というものが本格的に行われなければならないと。数字からの決算監査とでもいいましょうか、数字からの行政の監視。それから、会社でいえば業務監査とでもいいましょうか、職務遂行を国会が主となって監視をし、チェックをしていくと、このことが国会の機能としても半分ぐらいはあるのではないかといいましょうか、基本にそのことはあるのではないかという、そういう思いで問題提起をし、この間いろんなことを考えて提案をしてきたわけでありますが、これは日本が明治以来の行政優位の下で行われてきた国家の経営という癖といいましょうか、体質からなかなか離れないということもありますし、現代国家がやっぱり行政国家と言われるように、どうしても行政サービスといいましょうか行政領域が肥大化すると。これは日本に限らずどこでもそうでありますけれども、そういう中で、やはり国家公務員一人一人が緊張感を持って国民全体の奉仕者として職務を遂行できると、そのもろもろの条件を整えなければならないと、そんなふうに国家公務員の問題と行政監視のこの相関関係を考えているからでございます。

 今の加藤委員の問いに私なりにお答えいたしますと、私は、この仕事に就いたときに、私の部署の職員に対してだけでありますけれども、こういうふうに呼びかけをさせていただきました。

 つまり、日本の公務員、今いろんな批判や非難にさらされているわけでありますが、一つは、やはり無謬主義が余りにも強過ぎるのではないかと。したがって、間違いがあったときには公務員の皆さん方も間違いを認めて素直に謝るところから始めようということであります。

 それから二番目には、余りにも省益に固執することといいましょうか、固執することといいましょうか、省益固執主義が目に余るということがあるのではないか。やっぱり省益よりも国益、あるいはもう少し言えば国民益を考えようということをお話をしました。そのことによって、自分たちの子供たちから見て、あれは役人の子供だとか、あれは公務員の子供だというようなことを学校へ行って言われるところから、いや、やっぱり公務員の息子さんはすばらしいとか、公務員はすばらしいということを言われるようにしようということであります。

 それからもう一つは、やはり行政のプロフェッショナルになろうと。そのためには内向き志向を改めなければならないということを申し上げました。

 さらに、前例踏襲主義といいましょうか、先例踏襲主義といいましょうか、このことから脱却して行政のイノベーションを生み出していこうと、そういう思いで、志で仕事をしてほしいというふうに申し上げたわけであります。

 さらには、五つ目でありますが、どうしても官と民の関係で上から目線ということに知らず知らずのうちになってしまうことが往々にしてありますので、国民目線で考えて国民目線で語れるように自らを絶えず自戒をしようということを申し上げたわけであります。

 最終的には、そういうことができるようになれば多分国民からありがとうと言われる公務員になることができるのではないか、国民から感謝される公務員になろうではないかということを申し上げたところでございます。

 そういうことを、理念といいましょうか、目指す方向ということなんでしょうけれども、そのことが全体の奉仕者であるということにもなると思いますし、基本法の第一条に記載されておりますように、能力を高めつつ、国民の立場に立って、責任を自覚して、誇りを持って職務を遂行することができるということになるのではないかと思います。

 そしてもう一つ、私は、公務員制度の問題でいろんなことが批判されます。そして、ある党の方々からは、これは労働組合があるからこういうふうにモラルハザードを起こしているんだという一方的な非難もございます。

 私は、この職場といいましょうか、労働の現場において片一方だけが悪いということは決してあり得ないというふうにずっと物事を見てまいりました。民間の会社で労働組合が強いからあの会社は駄目なんだということをもし言われても、そんな状態にほうっておいてある経営者が駄目だからそうなっているんじゃないかということを必ずマーケットでも社会の中でも批判をされて、会社全体としてこれは評価が落ちていくということが普通の姿でございます。

 ところが、この公務員、公務職場は、あの労働組合が悪いともう言ってしまえばすべて問題が解決したかのような話になる傾向がないわけではない。本当は、労働組合に対応する使用者の立場、つまり当局とでもいいましょうか、つまり使用者がちゃんとして、そういうふしだらな行為やあるいは行き過ぎた権利主張をちゃんと理をもって説得をして新たなガバナンスをつくればいいだけの話であります。

 ところが、日本のこの公務職場、公務員職場を見ますと、どうも労働組合は存在するわけでありますが、これに対応する使用者というのはどこにおるんだろうかと、つまり労使の当事者のうち使がどこに存在するんだろうかと。これは、人事院という存在があるから使は存在しなくてもいいんだと言わんばかりのことがこの日本の公務職場でまかり通っているんではないかと、これではガバナンスもマネジメントもあったものではないと、こういうふうに最近ずっと思っております。

 したがいまして、これからの私どもの作業は、この国家公務員制度を改革するということは、改めて使用者側の責任体制を、つまりガバナンス体制を組織の経営をできる仕組みをつくっていく、体制をつくっていく、そのことも併せて極めて重要な問題だなというふうに考えながら、今公務員制度改革に取り組んでいるところでございます。

○加藤敏幸 一言で言えば、公務員制度の問題の中で今日的に抱えている課題、いわゆる使用者ですよね。労働組合があれば当然それに対応する使用者という概念がありますけれども、使用者というのがいまいち明確になっていないということが一つの問題点ではないかという御指摘については、それは非常に大きな課題であって今後の公務員制度改革の中の争点であり、現実に民間の企業が持っているような労働担当役員とかいう、そういうふうな、全面的にすべてを引き受けて、労働組合とも100%以上誠意を持って交渉し得るし、結果については責任を取ると、そういう体制について、新政権が今大臣が言われたような問題意識を持って取り組まれるということは非常に重要であり、賛意を表明したいと思います。

 それと同時に、ここ数年間、公務員バッシングという言葉があり、いろいろと問題が発生し、その問題を一つの発火点にして類焼、延焼していくような形で問題が拡大をし、公務員さん、公務員の皆さん方にとってはいささか疲れぎみの批判を受けてきたということもあり、かつ職業像としての公務員のイメージが随分低下をしたということも事実であります。

 もちろん原因が公務員の皆さん方の自らの中にあるということですから、これはまあそれで仕方のない部分もありますけれども、ただ、非常に表面的なそういう問題指摘、あるいはモグラたたき的な問題指摘ということのみではなかなか事の真相には迫り切れていないのではないかと。また、今日答弁席にお立ちの皆さん方も、野党時代にも舌鋒鋭くいろいろな形で問題を摘出されたと、このように思っておりますけれども、私も労働組合、民間でずっと仕事をしてきましたし、連合でも仕事をさせていただいたし、官の皆様方とも仕事の内容ではよく付き合っておりますから、官民、労使関係どうかということについてはそれなりの経験があるんです。そういった経験をした立場から申し上げますと、今国民がイメージする公務員、公務員制度で起こっている問題の中で、一人一人の倫理的な意識の問題だとか、そういう職業倫理に帰すべき課題もあれば、やはり構造的な業務の体制だとか業務処理の在り方だとか、言ってみればシステムからくる、行政組織の運営全般から発生する部分も出てくるのが公務員バッシングの問題ではないかと。今申し上げたのは倫理的な職業倫理にかかわる問題ではなくて能率の問題であり、課題があるのにすぐに手を付けないとか、いろいろ課題があってもなかなか責任が明確でないとか、そういう形での問題指摘というのは、やっぱり構造的に、設置法に基づいて省庁が設置されて、それぞれ法律上に規定されているという役割の中で、民間の組織が組織人として取るべき責任のありようと官の行政組織上の位置付けが与えられた人たちが取るべき責任ということのそごもあって、なかなかこの理解が進んでいないというところもあると思います。

 したがって、公務員制度改革というのは、個々の働く公務員さん自身の変革を求めるという部分と、組織的な部分があると。言ってみれば人事部局はあるようでないわけですから、本質的に働く人たちに対して能率だとかそういうふうな人事管理と言われている民間部門が持っているような部門というのは、探してみるとずばっと当たるところはないわけですから、そういうようなことも含めて改革点というのは、単に職業倫理という点にかかわらず、構造的な職務遂行のシステム全体の在り方というところも手を付けなければなかなか改革にいかないのではないかということで、やや問題指摘が少し抽象的で申し訳ないんですけれども、この辺のところで感想があれば大臣の簡潔なお答えをいただきたいと思います。

○仙谷由人 国務大臣 公務員が従事していただいている仕事というのは、直接間接にこれは公共サービスとなって国民のところに返ってくるはずでございます。

 そうだといたしますと、この公共サービスが、国民が、こういう公共サービスを直接間接にしていただいていることによって、取引行為にしても、あるいは日常生活にしても、市民社会における生活にしても、そのことが円滑に進むための環境整備としてこういう公共サービスがあるというふうに感じていただいて、そして、たまたま直接そのことによって受益をするというか、自分がそのことで安心して、あるいは自らの活動が充実して行われたということで感謝をしていただけるということになれば一番いいんだろうと私は思ってきたわけであります。

 ところが、ともすれば、先ほど申し上げました縦割りあるいは先例踏襲主義というようなことがあって、国民の目から見たら一体全体何しているんだと、仕事のための仕事をつくって我々とは関係のない無駄なことをやっているんじゃないかと、あるいは公務員の定数があるものですから、その定数を賄うために仕事をまたつくっているんじゃないかというような非難、批判がこの間の、自民党でいえば無駄撲滅ということになってまいりましたし、我々の方から、政権交代前の民主党からいえば、やっぱり行政を刷新するために無駄の排除を徹底してやらなければならない。長妻現厚生労働大臣的に言うと、あれHAT-KZだったですか、何かそういう五つの標目に表れるような無駄があるということで、無駄を徹底的に野党的にこれをえぐり出さなければならないと。

 こんな話になってきて、そういう無駄なことばかりやっている公務員はけしからぬと、こういう風潮も一方にあるはずでありますが、本来は時代的にもう必要のない公共サービスあるいはもうやめた方がいいような公共的な仕事というふうなものをやっぱりその時代時代で的確に剔抉し、というかえぐり出して仕分をしていかなければならないということが本当はあったんだろうと私は思っておりますが、どうもそのことが、やはりガバナンスの方からの要請もなく、現状維持の延長線上でシーリングを掛けて一律に減らすとか増やすとか、そういうことをやっていけば何とかこの国はもつんではないかと、そんなことが続いてきたのが現在の事態で、考えてみますと、そこに従事する公務員の方々も非常にお気の毒だといえばお気の毒、つまり余り手ごたえのない仕事をやっていくと。まあ1年か2年過ぎてそのうち職場が変わればいいわみたいな話になってきておる部分も少々あったのではないかと思います。

 これも、結局のところ、一つはやっぱり国会及び国民の監視が甘かったというか、なかなか直接的な監視になっていない。あるいは、もう少し言いますと、これは枝野さんとこの十数年間そういう議論をしてきたわけでありますが、直接的なオンブズマンのような制度がきちっと確立していないために、生活現場からの公共サービスに対するクレームというか異議の申立てが、直接その一つ一つが裁定をされるということもなく、さらには、そのことが国会に上がってこないことはないわけですが、今、加藤委員がおっしゃられたような構造問題として、改革方向がこうだという議論がなかなかされにくいということがあったのではないかと思います。

 先ほど申し上げましたように、行政監視院の問題でありますが、この行政監視委員会でもいいわけですが、ここが、衆議院であれ参議院であれ、あるいは参議院の方が予算よりも決算というもしコンセプトでこれからの参議院のレーゾンデートルをおつくりになるということならば、思い切って参議院の予算もこの監視委員会の下の調査機能に掛けていくと、プロフェッショナルを雇い込んでここで業務監査をちゃんとやると、国民の声がここに直接来て、その声に基づいて調べていくと。

 その調べた報告を基にここで議論がされて、さあ、じゃ改めてどういうふうに遂行体制といいましょうか執行体制を変えていくのか、あるいはそういう行政サービスを、公共サービスをもうやめるんだったらやめるというふうに国会のこの委員会の中で切り分けていくのかと、そういう機能が私は必要だなというのをここ数年来考えてまいったわけでありますけれども、なかなか我々も忙しくて、これに専念するといいましょうか、委員会の調査機能を充実して、そこと議論をしながら、そこをある種指揮してそういう方向で動き出せなかったというのが実情で、その辺が私どもも反省をしなければならないと思います。

 ちょっと長くなって恐縮ですが、実は行政刷新を受け持って、現在も枝野大臣がそれをなさっていただいておるわけですが、職員の声、国民の声というハトミミという部局をつくって、職員あるいは国民の方々から声を聞く仕組みをつくりました。

 一番くだらないように見えて割と大変な問題なのは、出張の問題について公務員の方々から問題提起が多々ありました。霞が関の職員の方々は出張に出掛けるときになぜか「のぞみ」に乗れないと、「ひかり」で行けと言われておるということとか、あるいは旅費計算の方法が何か非常にややこしい、安いチケットを探すのに1日掛けて探して、たどり着くまでの道筋をちゃんと書いて出さなければいけないとか、あるいは旅費の精算が大体三か月ぐらい掛からないと精算できないと。まあ民間の会社では、こんなことをしている会社は必ず1年か2年のうちにつぶれるというふうなことが平気で行われていると。

 このことに政治の側もあるいはその他の側も指摘をして、早急に是正をすると。この10年間、IT化とかeガバメントとか、そういう言葉がもうこの永田町かいわいを飛び交いながら、何のIT化もされず、旅費の精算に19も20も決裁印が必要な書類が回って、三か月以上も掛からないと決裁できないというようなことが一方であると。

 これは公務員の方々にとってみれば、士気を阻喪し、やる気をなくする。まあ日常的な、くだらないといえばくだらないのかも分かりませんけれども、これは大変な問題であるといえば大変な問題。そして、その19も20も判こを取る間に掛かる人件費たるやどのぐらいのものなのかと考えたら、これはやっぱり大変な構造問題だなと、考えて議論がされて早急に是正をされなければならないと。

 ただ、例えば今の日本の制度の上でこれを是正をすることを命ずることができるのはどの部署なのかというふうに考えましたら、いや、今度新しくできた行政刷新なのか総務庁の行政管理の部局なのか財務省なのか総理大臣官房なのか、もうよく分からないようになっているという、この事態が私は今の病膏肓、その病状の深さを表しているんじゃないかと、そんなふうに思っておりまして、加藤委員がおっしゃるように、まさに構造問題であることをちゃんと私どもが認識をし、指摘をして、改革方向を議論で生み出していくということが重要だと。おっしゃるとおりだと思います。

○加藤敏幸 大臣のお話の、13時29分から触れられた、今のところが大事なんです。今のところを私なりに翻訳して、翻訳する必要もないんですけれども、言い方を変えますけれども、昨年、新政権ができてから無駄の削除ということで、無駄をとにかく省こうと、既にできておった補正予算の無駄も省こうということでいろいろ努力をされたんですけれども。私ももう30年近く霞が関でいろんな方と仕事上ずっと付き合ってきたのでいろいろお話を聞きますと、無駄はないんだと、元々無駄があるような予算は組まないんだと。自分たちに決められた法律上だとかルール上は全部無駄ではないんだと。それを無駄だ無駄だと言われたって、無駄でないものを無駄だと言われたって、それがいまいち分からないし、削れ削れと言われても、要るものを削ってどうするんですかという、文化ショックのような、そういうふうな思いのはざまにもあって、なかなかそう簡単に司令部が思っているような形には動かない。

 30万にも及ぶ出先を含めたこの大きな組織、民間で言うたら最近ではNTTぐらいなものですけれども、そういう万を超える組織で現実、仕事の仕方という、簡単に言えば仕事の仕方、日常的にやっている仕事の仕方ですよね、これを改革をしていくというのはもう本当に大変なことなんだと思いますし、民間でも大変だったことなんですね。

 だから、無駄でないと思っている人を、無駄を省けと言ってもそれはどうにもならないときに一番大事なことは、これは無駄だと本人たちが思わなあかんわけですよね。本人たちが無駄だと思って、そして無駄を省けばいい、褒められるんだと、この仕組みさえつくってしまえば、これは後は優秀な方がたくさんおられるし、どの人に会っても、役人として自分は一生懸命頑張るんだと、そしてそれは国民のためになるんだという気概は大きなものがありますよ、今の公務員の皆さん方。その公務員の皆さん方をして、皆さん方が思っている改革の方向にどう動かしていくのかというこの仕掛けがなかなか簡単ではないし、そう簡単に成功事例があるということではないんです。

 先ほど申されました出張旅費の精算に時間が掛かるとか、「ひかり」で行けよとか、片一方で効率と。高い給料取っておる人が自分の乗る、キャリアだと、つまり飛行便をどれにするのか、新幹線の便をどうするのかというところに「のぞみ」が使えないという制約でやってしまうとか、それは元々システム自体に能率とか効率ということが組み込まれてなくて、責任は取らなくてもいいとか、外からがあがあ言われる、ちょっとした重箱の隅をつつかれるようなことをいかに回避するかという発想でスタートしているということで、経済成長する時代はそれでもったかも分かりませんけれども、非常に経済が困難であり国民の数が減っていくという状況の中で、行政の仕組みとしてそこをどう考えるかというのが大きいなということでありました。

 これは、単に一回だけの話ということでは済みませんし、現在上程されている改正法案の議論の中でも衆参の中でいろいろ議論されていきますので、この委員会でも予定はしておりましたけれども、時間の関係でそこは省かせていただきたいと思います。

 そこで、次にお聞きしたいのは、いわゆるキャリアシステムとして言われている幹部候補生、幹部職員の運営なりこの問題点でありまして、過去これも何回にもわたって問題提起をされています。そこで、ずばりお聞きしますけれども、大臣自身、このキャリアシステム、どこが問題でどうしたいとお思いなんでしょうか。

○仙谷由人 国務大臣 このキャリアシステムは、私が見ておりましたら民間と決定的に違うのは、同期の方々が同時に横並びで昇進をするということが誠に不可思議な制度だなと。ただ、お一人お一人見ますと、そもそも極めて優秀な方々が多く、そして私から言わせれば割と無駄の多い国会の答弁書書きに深夜あるいは徹夜で忙殺されるという、本来の能力が摩滅、消耗させられるシステム、そういう部分が随分あるなという感じがしております。

 それからもう一つは、私自身、これは日本の企業社会もそうでありますけれども、公務員の社会もやっぱり女性のキャリアをもちゃんと訓練、教育をして、つまり経営人材といいましょうか幹部人材として教育をして、そこに位置付けていくということが決定的にここまでは弱かったんだろうなと。そのことによって、諸外国行きますと何とか局長とか何とか長で、女性がいっぱい我々のトイメンにも出てきますけれども、日本の場合にはやっぱり非常に厚生労働省を除いてはほとんど女性幹部というのは目に付かないと。カナダなんか行きますと最高裁判所の長官まで女性が出てこられてびっくり仰天したことがありますけれども。

 そこのやはり何というんですか、幹部、いったんこのキャリア試験に合格してキャリアとして採用されると、まず課長さんぐらいまでは横並びでいってしまうと、そこに使用者、先ほどから申し上げております使用者がはっきり自覚的にいないために、育てるとかそういうのもないし、だから結局年功序列で横並びでずるずるといってしまうという、ずるずるというよりもそれがいいんでしょうけれども、よかったんでしょうけれども、いってしまうということで、これはそういう二つの点から、あるいはこの女性の幹部職の問題を入れれば三つぐらいの大きい問題があるのかなと思います。

 先般もある講師の方々に来ていただいたんでありますが、やっぱり何といいましょうか、入社時のというか、採用時の試験結果が微妙に影響しながら、同期で横並びで上がっていくからどうしても組織防衛というか、あるいは何というんですか、課益局益主義に陥って、その方がうまく最終的にいくんだという意識にとらわれてきておる人と、キャリアでなくても国民の元に足を運んで、そこで自らを鍛えて考えに考えて仕事をしている人であれば、元々のキャリアがどうであれ、大きく40ぐらいを超えるとむしろ差が付いてくると。だから、いわゆるこのキャリア試験に合格しておるかどうかというようなことと関係のない実力主義というか実績主義の人事配置が行われるように、つまり各省においても、あるいは政府全体においても、そういうガバナンスが目指されないと、生き生きした公務員職場といいましょうか、公務遂行ということにはならないんではないか。改めてキャリアシステムの問題についてはそのように感じているところでございます。

○加藤敏幸 民間でいえば、昭和30年代は中学校を卒業して技能訓練生、現場で社内教育を受けて現場の班長になっていくというコースがあって、だからよく、これも企業によって差があるんですけれども、中卒で所長になったとか部長になったとか、そういうふうな伝説、神話のような話も結構あったし、工業高校を卒業していても事業本部長になられた方も、企業それぞれたくさんあるわけですから。逆に言うと、そんなふうに、まあ言ってみたら世界の強いメーカーと戦っておるときに何やら大学出たとか出えへんとかいうことが議論にもならない、今この人がおらなあかんという、そういう臨場感、そういうことの中から人事というものは展開されてきておるわけですよね。

 日本の歴史を見ると、明治は国をつくっていくことから、帝国陸海軍もそういう風潮にあったけれども、師範学校ができて陸軍大学ができてくると、金時計もらったとかもらわぬとか、本当に現場の臨場感ある必要性から人事配置をしていくということから離れていくということは、一つ傾向としてやっぱりあるんだと。だから、それをどう変えていくかということは、先ほど言ったように、ジョブストラクチャーと言われている、法律から業務が規定をされてくると。何でこれ一生懸命せないかんのかいうたら、上司が命令しておるんじゃないんですよ、上司なんていないんですよ、私が見た限りは。全部法律事項だとか規則事項だとか省令の必要性があるから一人一人が徹夜で仕事しておるわけだから。おまえ、これ徹夜であしたの朝までやれといった、霞が関、官庁街で僕は課長なんか見たことないと。みんなそういう状況の中でやっているという、ジョブストラクチャー、仕事の特性と要請の中からそういうような形態も出てくることも事実ですから、今言ったことはなかなか難しいんですけれども。

 そこで、能力・実力主義ということで、これも時間があったら5時間ぐらい、さしでやりたいんですけれども、民間でもこの能力主義、実力主義ということと、もう一つは実績給与とか、様々この30年間、もっと言うと40年間、議論をし尽くしてきたんですけれども、結論は出ていないんです、結論は出ていないんです。これが一番ということは、試行錯誤はされたけれども、そう簡単なものではなかったと。

 そこで、まず総務省の階政務官、それから人事院の総裁に、能力・実力主義の導入について何が問題なのか、どう考えているのか。入口のお話とかそういうふうなことはいいんです、与党の立場で質問しているんですから、後でこう言ったああ言ったということは言いませんから。やっぱり端的にここがこうなんだとかいうことを答弁をいただきたいと思いますけれども。

○階猛 総務大臣政務官 お答えいたします。

 委員御案内のとおり、平成21年度から新しい人事評価制度が導入されました。それまでの年功序列であるとかキャリアシステムに基づく評価、人事制度ではなくて、新たに国家公務員法第27条の二という条文が導入されまして、職員の採用後の任用、給与その他の人事管理は、職員の採用年次及び合格した採用試験の種類にとらわれてはならず、人事評価に基づいて適切に行われなければならないというふうになったわけです。

 ということで、今、能力と実績主義というふうになっておりますが、能力というのは、言うなれば、会社でいえばストック、バランスシートの問題、実績というのは、会社でいえばフロー、PLの問題、損益計算書の問題だと思います。そちらのそれぞれについてどういう、定性的ではなくて定量的に客観的に評価していくか、そういう問題があると思います。

 それから、ストックの部分とフローの部分をどういう割合で、どちらにどれだけ重きを置いて評価するのか、そういう問題があると思います。

 そういったことが今後の課題ではないかというふうに認識しております。

○江利川毅 人事院総裁 公務員の能力評価につきましては、元々、国家公務員法上33条に成績主義ということが入っております。

 それで、成績主義の評価の仕方につきまして、これまでは組織内での様々な勤務評価や内部での工夫によってしてきたわけでありますが、これをより透明性、明確性を持つものにしようということで、今、階大臣政務官からもお答えがありましたが、19年の改正国家公務員法によりまして、成績主義、新しく人事評価制度が導入されたわけでございます。これは、各省において昨年の10月から実施されておりますので、この成果が人事に生かされている段階ではまだございません。この夏の賞与、ボーナスであるとか、あるいは来年1月の昇給昇格の問題のときには反映されるわけでございます。

 こういう成果を見ながら、法律の目的であります客観性、透明性、そういうものを持った人事評価ができるようにしてまいることが大事だというふうに思っております。

○加藤敏幸 入口の段階ですから、そうそう皆さん方がいろいろ経験を踏まえた上で議論をするという状況にはないので、余り深入りはしませんけれども。何のために評価するの、評価のために評価するわけじゃないんですから、一生懸命いい仕事してもらいます、一生懸命勉強して足らないところを補ってもらいますというふうに、本人が頑張ろうという気になってもらうのが評価なんですよね。

 民間でいうと、査定の上手な課長なんていう言葉はないんですよ。査定がうまくてどうするの。あの課長は査定がうまくてね、そんなものはあほらしくて話にもならない。査定なんかうまいより仕事せんかいと、みんなが気持ちよく頑張るような雰囲気つくるのが課長の仕事だろうがというのが実はベースにあるわけですから。いまだ余り入っていないのに先に水掛けるようなことは言いませんけれども、すべての管理職が朝から晩まで査定のことばかり、人事評価ばかり、斜めがどうだとか、いろんな、斜めだとか上下左右をよく見てとか、ああでもない、こうでもない、何百ページものマニュアル見ながらやっておる暇、これは時間の無駄だということも現実にあるわけであります。

 だから、そういうようなことでいくと、人事評価だとか能力主義とかいうふうなことが、生き生きと職場の中でみんなが納得してやれるというのは何ですかといったら、それはやっぱり臨場感があるということです。やっぱり仕事の中で緊張感があって、この体制でうまくやるためにはこういうフォーメーションが要るんだと。そのフォーメーションで彼が一番よく頑張ったと。これは一緒に仕事やっている連中はよく分かっているわけですから、そこのところを、江利川総裁には頭に置いていただきたいということと、そのことと賃金との関係ということが出てくるわけですよね。

 評価をしたら必ずそれを反映させるということですから、特に一時金だとか賃金に評価をしていく、最終的にはその人のキャリアパスをどうしていくかという形でやっていくというようなことが世の中の専門家、コンサルタントはいろいろな提案をしてきておると思うわけであります。

 しかし、経験からいえば、賃金制度だとか人事評価システムというのは簡便であれば簡便の方が良かったと、これが私の経験なんです。人事評価がすばらしい会社が株が上がったことはないんですよ。だから、今、国家公務員の皆さん方に国民の目線の中でどういう評価が発生するかといったときに、すごい透明感のある評価システムができて、いやあ、あれは大したもんだということが、お茶の間でみんなが賞賛するということはまずない。あくまでも方法論ということであって、それはまあ3秒で済めばいいことですしね。3時間、4時間、5時間みんなで大騒動して評価をやっていくような、それもまた無駄と、生産性の言わば無効成分と、こういうベクトルでいえばそういうことになっていくということを少し申し上げまして、今後の生きた議論にあれをさせていただきたいと思います。

 さてそこで、公務員制度の問題で極めて大きい問題というのは、やっぱり官民比較という視点が結局のところ決着が付いてないんですね。官がいい民がいい、これ民間でいったって今すごいですよね。30年来の社歴を持つような企業がどんどん倒れていきますから。古いからいいということでもないし、入ったときには高い賃金だったけれども、もう某航空会社のように2割カット、3割カットというふうな状況で、5%ずっとカットしていく中でね、現実の水準というのは随分下がっているという、これはなかなか民間でいうと栄枯盛衰という側面もある。

 その中で、非常に雇用が安定化して非常に長期安定、長々々期安定雇用が保障されているという身分、働き方の中の人たちの生涯所得という視点はどうなんだとか、それをどう評価するんだとか、これは民間からいうと相当にこう、これはどうなっておるんですかというポイントがあるんだけれども、残念ながら人事院の出される資料といいましょうかデータというのは、さすがお役人のルールの中で作られていますから、そういうふうなビビッドな、生き生きとした質問に対してビビッドなお答えは出せていないというところがなかなかこれ、いつまでたってもお役人はいい目しておるんじゃないかというような批判が絶えないということもありますけれども、この辺のところは人事院総裁、どうでしょうか。

○江利川毅 人事院総裁 官民比較を一つの生涯所得と、生涯賃金というもので考えるべきではないかと、これは一つの御所見ではないかというふうに思います。

 ただ、現在の我が国におきましては、人事院の機能というのは御案内のとおりですが、一つは中立公正性の確保というのがございますが、もう一つは労働基本権制約による代償機能ということになっておりまして、現在の公務員の賃金について民間賃金と比較しながら勧告するというのが機能でございます。

 退職金をどうするか、あるいは年金世代がどうかということにつきましては、それぞれ別の観点から別の省庁が持っていると。年金などにつきましても、官民の格差是正とあるいはその被用者年金の一元化という議論が行われておりまして、そういう中で見ているわけでございます。全体を足し合わせてどうかというのも一つの御議論でありますが、一つ一つの制度が官民比較してどうなっているかという、そのトータルの中で判断するというのも一つの方法ではないかというふうに思っております。

○加藤敏幸 まあ江利川総裁は、人事院の総裁としては非常に適格性を持っていると賛成をしましたけれども、今お答えになったそのお答えというのは、まさにジョブストラクチャーから来ている答弁なんですよ。今の答弁は、質問に対して、あるいは私の後ろにおる国民が同じような質問を持っていることについては充足されていない答弁ですよね。でも、あなたが悪いんじゃないんですよ。あなたの持っている総裁という、法律だとか行政組織の中の位置付けから来る答弁の限界性ということは、御本人が一番分かっておるわけでしょう。

 今、そういうことなんですよ。最高の人材をして答え切れない。お客様の質問に対して満たされないということは、今言ったように、人事院の今置かれている立場だとか、法律で決まっているとか、省庁間の関係の中で決まっているその立場からしか答弁ができない。つまり、行政サービスとしては今のところは合格点でないですねと、この局面はと。それはやっぱり構造的に発生している問題ですよと。

 だから、人材がもう精いっぱい全力を尽くして職業倫理も守って、最高の人材が最高の仕事をしたとしても、構造的な制約から大したアウトプットは出せていないという部分も結構たくさんあって、そのことをどうするかという議論をやっぱり本気でやらないといかぬし、本気だけでやっても相当に時間も掛かるということを申し上げて最後の質問に。

枝野大臣にお聞きしたいことは、独立行政法人、これ、いろいろ長い時間を掛けて今日のこの状況になって、基本的には独立行政法人はこれ橋本行革のときの目玉としてイギリスのエージェンシー制度を模倣して導入されたんですけれども、何となくやっぱりちょっと継ぎはぎ的な制度の部分があって、非常にコスト削減だとかそういう要請にこたえる余り、例えば研究開発機関なんかはやっぱりちょっと本質的なところが合わなくなっていると。

 研究開発は、今、あした何の成果があるんやと、こう言われたって答えられぬですよ。だけど、企業は10年、20年、30年手掛けていって、やっぱり20年やってきてよかったね、やっとマーケットで、電池とかいろんなことを含めて、LEDだって大変時間掛かっているんですよね。当座、分からなかったんですよ。これ、終わりになるか分からない。じゃそれまで何十億投資したのか、全部無駄だと、そういう視点の無駄と、こう言われたら研究開発なんて取り組めない。

 10年、20年、しかし30年、日本の将来だとか企業の将来を考えたときに、やっぱりその時代における商売のネタをどう今から苦労してつくっていくかという視点も大事だということを含めて、この辺のところを、研究開発の分野についてやや問題も発生しておるんではないかと、こんなふうに思っておりますけれども、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

○枝野幸男 内閣府特命担当大臣(行政刷新) 質問ありがとうございます。

 御指摘いただきました問題意識を共有いたしておりまして、独立行政法人制度は政府の仕事をアウトソーシングすると、その方向性自体は決して間違ったものではなかったというふうに思っていますし、それから、そうした中で一つの、一くくりの制度としてはその中で行政コストをできるだけ縮減するという意味で一定の成果を上げたのだろうというふうには思っています。

 ただ、例えば今御指摘いただきました研究開発法人が最も典型でありますけれども、アウトソーシングするということまではいいとしても、例えば他の独立行政法人と横並びで、例えば人件費を圧縮しろとかあるいは給与の体系を準じた形でやれと。ところが、研究開発の場合は大変優れた研究者の方を公務員的な人事給与体系の下で引っ張ってキープするということはなかなか困難なことであろうというふうに思いますし、御指摘をいただきましたとおり、いわゆる政府予算のような単年度での効率を見ていくとか、あるいは一つの研究を単年度で区切って予算をしていく、決算をしていくというようなやり方が果たして通用するのかとか、様々な意味で他の独立行政法人とはかなり違った性格を持っていると。

 実は、研究開発が一番この成長戦略などとの絡みでそのずれが問題だということが喫緊の課題になっておりますけれども、それ以外のものを見ても、それぞれその事業を行うに当たって、あるいはアウトソーシングするに当たって最も機能的なやり方になっているかというと、独立行政法人という一つの共通の箱をつくってしまって何でもほうり込んだということがあるものですから、必ずしもそうはなっていないのではないかと、こういった問題意識を持っています。

 4月の23日から独立行政法人を中心とした事業仕分の第二弾を行います。もちろん、それぞれの独立行政法人が行っている事業の中に無駄がないかということをしっかりとえぐり出そうというふうに思っておりますが、同時に、今申し上げましたように、もっとそれぞれの役割、それぞれの機能を発揮できるような仕組みにして、特に研究開発などは後押し、加速をしなければならないという部分があるということもしっかりと前提として、どういう形をつくればより研究開発を加速できるのかというような視点も含めて独立行政法人の在り方を抜本的に見直すような事業仕分を行い、そしてその結果を踏まえて、これは特に研究開発法人は古川副大臣と鈴木寛副大臣を中心に各省横断で研究開発法人の在り方についての検討を別途進んでいますので、そことも連携をさせて抜本的な見直しを進めてまいりたいというふうに思っております。

○加藤敏幸 ありがとうございます。

 研究開発部門といっても、これ聖域じゃないですから、いっぱい聞いているんです、結構無駄があるというのが。テレビに出た人に集中して、出張旅費1億も付いてどうするんだとか、まあまあいろんな半分冗談みたいな話も出てきて、これはやっぱり手入れてきっちりしてもらわないけませんけれども、しかし研究開発という特性からくる仕組みということを考えないと、角を矯めて牛を殺すということにもなりかねないというふうに思います。

 最後に、管理改革、管理改善ということをやっていくということは大変だし、行政においても国の仕組みにおいてもやるべきだと思うんですけれども、やっぱり会社がおかしくなってくると、業績が二期連続赤字だとか、そういうときに何が起こるかというと、御本社なんです。これ本社と言わずに御本社というのは嫌みの意味で御を付けているんですけどね。御本社がいろいろ求めてくるんですよ。管理改善であれはどうなった、はい報告書、これはどうなった、報告書、報告書、報告書。だから、現場のスタッフの仕事のほとんどが御本社に対する報告書を作るために全部やっちゃうということで、これ御本社による業務改革妨害活動と私は呼んでいたんですけれども、そんなこんなで、本当に現場を、臨場感のあるいい仕事をやらせるためには、管理部門の在り方も、これも大事なんです。

 管理部門自身が自分のアリバイづくりのために報告書いっぱい、山のようになって、役員会でこんなにやってますと。でも業績上がらへんやないか、株価下がっとるやないかと。こんなもん、あんた、書類を一メーターそろえたからといって株価は一円でも上がるものではありません。マーケットは評価をしないというふうなことを含めて、新政権としての改革に対する、それから、やっぱり限界があります、上から目線でやるのは。幾ら指導者といえども。やっぱり労働組合でやってきて、労働貴族だとかいろいろ言われていますけれども、何たることだと思いますよ。私たちやってきたのは、すべての組合員から信頼されないと、だれが付いてきますかね。

 そういうような意味で、やっぱり改革というのは、やる人、一人一人の公務員さんが、そうだ、それは必要だと、そうなんだ、だから私はこうします、これはこうだと。出張旅費、おかしいでしょう、こんなの無駄でしょうという、そういうことが一人一人がやれるようにせないかぬのですよ。だから、私たちは小集団活動とかいろいろな、あの手この手でいろいろなことを考えて、それは何でといったら、一人一人が本気で納得して、分かりました、やりましょうと。これをやる以外ないんですよ。それさえできれば、後のことは現場で派生するんですよ、うまい仕組みというのは。そのことを含めて、これは新政権の活躍する大臣あるいは政務三役、人事院総裁に対する応援の言葉ということにいたしまして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。