国会質問

第186回通常国会 経済産業委員会(2014年4月 1日)

これまでは守りの特許が多かったが、技術をオープンにしてイノベーションの促進をはかるケースを増やしていく必要がある。

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  4月1日の参議院経済産業委員会において、「特許法改正案」に対して質問を行いました。

  今回の「特許法改正案」は、ⅰ)災害等のやむを得ない事由が生じた場合に、出願などの手続期間の延長を可能とする救済措置の拡充、ⅱ)特許権の早期安定化のための「特許異議の申立て制度」の創設、ⅲ)意匠の国際登録における複数国への一括出願の環境整備、ⅳ)商標対象における色彩、音の追加、ⅴ)地域団体商標の登録主体の拡充、ⅵ)出願以前のアイデア段階での相談業務ができるようにする弁理士法の改正――などです。

  質問では、次の4点について政府の見解を求めました。

  ①知財を産業競争力の強化や企業の海外展開に生かしていこうとする「プロパテント政策」における「権利の活用」を重視したプロイノベーション政策の必要性と、そのための特許行政と産業政策との連携のあり方について。

  ②「東芝」のフラッシュメモリー研究データの不正に持ち出し事件にあったように、企業の機密保護政策の徹底化やブラックボックス化と特許政策との関係について

  ③中小企業の特許出願支援策のあり方、とくに「先行技術調査」への支援策について、

  ④イベント関係など地域団体商標の拡大における独占排他的な権利が必要な理由

 


○加藤敏幸 民主党の加藤敏幸でございます。

本日は、特許法改正案に関わる質問を幾つか行いたいと思います。

まず、特許行政とイノベーションの促進という観点から、これは大臣にお尋ねします。

今回の改正案、これは政府の成長戦略関連法案三十三法案の一つだと、このように位置付けられていると聞き及んでおります。知財を産業競争力の強化、企業の海外展開に生かしていこうというプロパテント政策は小泉政権のときから始まりました。私どもの民主党政権のときにも特許審査の迅速化やグローバル化、グローバル出願の環境整備、あるいは中小企業の出願支援など、様々な施策について努力をしてきましたし、この間、経産省、特許庁、大変御尽力をいただいていると、このように受け止めております。しかしながら、プロパテント政策、これは創造、権利の設定、そして権利の活用という知的創造サイクルを回していくんだと、このようにお話をお伺いしておりました。

そこで、さはさりとて、今、成長戦略についていえば、なかなか難しい状況にもあり、しかし政府が尽力されている各政策の中で成長戦略をしっかりと捉えていくということは非常に大切だし、これは国民も含めまして、私どもも成長戦略が更に展開されることを望んでおるわけであります。

そういうことで、イノベーション、いわゆる技術的な展開ということに更に加えてビジネス・イノベーション、先ほど大臣が、ビジネスで負けたらしようがないではないかという、これ逆に言うと、結果はビジネスで多大な成功を収める、それが結果として産業、経済の発展に結び付いていき、広く国民に裨益、つまり国民が利益を受け止めていくという、こういう構造があって初めて成立することだと思っております。

また、昨年6月には政府として科学技術イノベーション総合戦略というように、むしろイノベーションの方に軸足を置いた戦略をお持ちになっているんだと、こういうことが研究会で、いわゆるプロパテントからプロイノベーションと、そういう更なる展開を考えておられる。これは最初のですね。

そこで、ではこの特許行政、あるいは国が主導し、重点化をやっていく特許における考え方、このことといわゆる成長戦略との間をどのようにつないでいくのか、ここが、なかなか難しい質問だと思いますし、自分がこれを問われるとどう答えようかということもありますけれども、今のこのタイミングでいえば、経産大臣としてどのようにお考えになっているかというところを少しお伺いしたいと思います。

 

○茂木敏充 経済産業大臣 目的は、最終的にはイノベーションを進め日本の経済を活性化していく、国際競争力を付けていくということであると思っております。もちろん、何から何まで特許化すればいいと、権利化すればいいというものではありませんけれど、基本的にはプロパテントなんだと、その上でもと思っておりまして、近年、アメリカであったりとかEUの委員会、この特許制度につきましての研究が進んでおりまして、特許制度を多用している産業と余り使っていない産業と比べてみますと、特許制度を多用している産業の方が経済成長や雇用に対し大きな貢献をしていると、こういう研究結果も発表をされているところであります。

一方で、特許にすることによりまして当然その内容というのが公開されるということになるわけでありまして、開発した技術を全て特許化することが適切とは限らない部分もあるんだと思います。例えば、模倣されてもその事実を把握できない製造ノウハウであったりとか、模倣しているということを証明しにくい、こういう製造ノウハウなどについては特許に適さないとの判断もあり得ると、そんなふうに考えております。

イノベーションを促進する、そして新しい産業を創出するためには、研究開発の成果の取扱いについて幾つかのパターンがあると思うんですけれど、一つは、その特許によります収益の確保、それから二つ目には、製造のノウハウなど秘匿すべき技術であったりとか営業秘密、これをいわゆるブラックボックスにしていく、三つ目には、標準化戦略によりまして市場規模、市場シェアの拡大を図っていくと、こういった戦略が考えられて、この三つのうちどれかというよりも、これを適切に組み合わせていくと、いわゆるオープン・クローズ戦略と呼ばれておりますけれど、こういったものを取っていくことが必要なんだと考えております。

そこの中で大切なことは、技術の現場の人はもちろんなんですけど、日本の企業において、経営層、これが知財戦略というものをまさに事業戦略であり経営戦略なんだと、こういう捉え方をして、技術で勝つ、こういった経営に取り組むことが重要だと思っております。そういった企業の取組を国としても全面的に支援してまいりたいと、こう考えております。

 

○加藤敏幸 ありがとうございました。

大臣が言われたブラックボックス化という、このことも、少し次の質問に関わってきますし、今言われた、全てが同じ状況ではないので、いろんなことをいろいろ考えながらそれぞれやっていくと。それで、経営者自身がどういう戦略を持つかということが企業レベルにおいては大切だと、そのとおりだと思います。

30年、40年前、企業にいるときに特許部の隣に座っていました。当時は、特許ついて、ある種のプロジェクトを推進していくと、忘れるなよ、特許にするところを忘れずにちゃんとやってくれよと。しかし、プロジェクトが終わると次のプロジェクトがもうすぐに来ますから、そんな時間がない。そうすると、特許にすべきものもほったらかしにしたまま次に入り、気が付くと一件も特許を出していないではないかと。言わば副産物としての特許という時代もあったわけですよね。

ところが今度は、特許を持って競合相手を、ある種、息の根を止めるとは言いませんけれども、ちょっと阻害をする。通せんぼをする特許という、相手の開発、つまり商品化の時間を止めるという意味の特許戦略だとか、これもいろいろやってきたと。

一方、大学の教授や専門家は半分趣味でやって、それがたまたま日本の某家電メーカーが一生懸命市場を開拓して何百億のマーケットにしたときに、そろそろやろうかということで、これは俺の特許だと。結果として、マーケットが広がっていますから、損害額が莫大になる、始まったときに言ってくれたら損害額はそんなにならないのに市場が肥えてしまったから損害額がたくさん来る。これは収穫をするという特許ハンターのようで、立場と状況によっていろいろと特許戦略はあるわけですが、一番申し上げたいのは、技術があって特許がある、ここからスタートするケースと、特許はどこからでも調達できると、これスマートフォンの場合ですが、世界中にある特許をかき集めて調達して商品を作る。この商品はユーザーが物すごく信頼し、そして、ああ、こんなもの欲しかったというと、ロイヤリティーをずっと払ってでもビジネスとして成功する。

つまり、目的から後ろを向いて特許を考えていく。先日、産総研に行きましたが、こういうふうなものを発明しました、これはすごいですよと、ではこれはどうやって生かしていけるのかといって逆にマーケットをつくっていく。知らない人たちに、こういうすばらしい新しい技術、製造法ができましたと、これはこちらから追いかけていくということ、これどっちがあってもいいと思いますがね。

ただ、産総研が言っていましたが、本当にこれが産業界に活用されて国民生活にプラスになって利益が上がっていくという、この時代まで実は長い時代が掛かる、特許期間が切れ、結局、産総研として稼げるのはたいしたことはないと。しかし、それは国としてやっぱりやるべきこととして意味のあることなんだと。

こういうふうな流れの中で、ビジネスから見てどのように特許制度を、在り方とか、そこを考えていくか、国の開発をどう考えていくか、この辺のところを何か御感想があればお願いします。

 

○大久保勉 経済産業委員長 これは茂木経済産業大臣でよろしいですか。

 

○加藤敏幸 どちらでも。

 

○松島みどり 経済産業副大臣 今先生がおっしゃいました技術とビジネスとの関係、非常に私自身も頭が整理される気持ちで伺っておりました。

その中で、趣味のような形で大学の先生がいろいろ出されて、そして実際に市場が大きくなってからそれを表にして被害が大きくなるというのか、ああ、そういう例もあるのかと思ってちょっとショックを受けたんですが、それに関連をしまして、その逆張りと言えば逆張りの、御存じかと思いますけれども、ノーベル賞を受賞されました山中伸弥教授は、iPS細胞の研究成果を人類のために社会還元する、これをミッションとしてiPSアカデミアジャパンという法人をつくられました。そして、それは研究や教育目的の非営利機関に対しては特許権を無償で利用可能として広く研究開発の促進を図る、一方で、営利目的の企業に対しては適正かつ合理的な対価を設定する、そうやって利用者を増やして市場拡大すると。やっぱり大学の先生の中でもこういう志を持ってやっていただければいいなということを感じた次第でございます。

もう一つちょっと付け加えて言いますと、特許をどう使うか、まさに企業の判断だと思います。例えば、これアメリカのグーグルの場合は、オペレーティングシステムでありますアンドロイドやウエブ上での検索システムは、これは無料で提供して自らのプラットホームに多くの顧客を誘導する、そして広告収入を生み出すためのツールとしている、一方、自分のところが非常に強い技術である検索エンジンについては、特許によって技術を囲い込んで独占すると、そういうオープン・アンド・クローズ戦略を取る。こういうのは、企業のやはりトップが決めることによってその方向性を図っていくものであると解釈をしております。

いずれにいたしましても、研究開発の成果である技術の活用の仕方というのは、結局、日本の会社のビジネス、もうけ、そしてまた先ほど触れられました日本人はもとより人類の幸せに役立つ商品を生み出すということ、それが大事なわけでございますから、特許制度についてもその両方の面でしっかりと捉えて進めてまいりたいと思います。

 

○加藤敏幸 そういうことで、結局、トロンもたしか無償で出したと思うんですけれども、それも結果として経済、産業に大いに貢献する方法論として、政府としてはそういうことだと思うんですよ。特許というのは限定的に独占権を与えることによってある種狭めたやり方になりますが、オープンに接することによって全体が一挙にマーケットが広がっていく。そうすることによって、あのベータとかVHSだとか過去いろいろありましたけれども、そのことを政府として権利を守っていくということと同時に、オープン化をすることによって国全体あるいは世界のデファクトスタンダードを形成していくという、これは国としてもそういう視点もあるのではないかと。

それに関連して、例えばこの前、東芝のフラッシュメモリー研究データ、これは不正に持ち出されたということで、不正競争防止法違反、営業秘密開示容疑ということでありましたが、これが先ほど大臣が言われた公開しちゃうと模倣される、教えてしまう、そのことを防止する手段がない場合は公開しない方がいいかも分からない。ところが、公開しないということでブラックボックス化したときに、こういう事例の被害に遭ったときになかなか大変だという、これは二律背反的な感があって、これも一概にしっかりした対策がすぐあり得る、これもなかなかないし、退職者が自分の長年の経験を他国に提供する、そこには非常にえも言われないノウハウが入っていて、このことが日本の主要産業が非常に苦しんでいくという状況もつくってきたわけです。すぐには特効薬的な方法論はないと思いますが、この辺りはどのように経産省としてお考えですか。

 

○菅原郁郎 経済産業政策局長 今委員の御指摘した東芝の件でありますけれども、これは東芝が共同研究開発をしていた他社の研究者が不正に東芝のNANDフラッシュメモリーの情報、営業秘密をダウンロードして、退職した後、韓国企業にそれを開示、ある意味で売り渡したと、極めて悪質でこれは意図的な事例だと思っていまして、こういうことが二度とあってはならないと思っております。

先ほど来御指摘のとおり、やはり営業秘密のようにブラックボックス化すべきものはしっかり管理するというのが非常に重要だと思いますが、これまで不正競争防止法、経産省所管法律で営業秘密の保護を強化するため累次の法改正をやってきております。ただ、幾ら法律改正しても、それをやる企業の方の管理水準、これがしっかりしていないと、いつまでたっても営業秘密は漏れるということでございまして、優秀な企業はしっかりこの管理をしているんですけれども、かなりの企業においては管理が行き届かない、もっと言えば、営業秘密が漏れていることすら察知し得ないような管理水準のレベルがかなり多いのが実態でございます。

日本全体としてこういった営業秘密の管理水準を上げていくためには、営業秘密を適切に管理する企業自らの取組レベルをどう上げていくべきなのかという点、あとは漏えい事例、こういう形で漏れた、若しくはそれに対してどう対応策を講じたのかというベストプラクティス、こういったものについての事例の収集、蓄積、共有化を図るために官民で共同してなすべきことは何か、若しくは現行制度での対応を含めた国の取組で足らざるものがあるのかどうかというような三点につきまして、官民二人三脚で総合的な対応策を講じていくよう、産業界の実態や課題なども踏まえながら今後しっかりと検討してまいりたいと考えてございます。

 

○加藤敏幸 我が国にとっても大変重要な産業分野でございますので、官民一体となってということついては是非よろしくお願いしたいと思います。

次に、中小企業の特許対策といいましょうか、ここのところが大変悩ましいところがあるなと。中小企業、大企業それぞれ出願をして、それが拒絶審査ということで採用されなかったと、このことの査定率については、大企業で66.7%、中小企業で65.0%ということで、出願されたものについては、これは出願企業の規模というのは余り関係がないので、同じ程度、つまり三分の一ぐらいが拒絶されていると。

問題は、中小企業の場合、拒否されたら、何をいっているだと、おかしいじゃないかといってもう一回チャレンジしていくという気力はあっても時間がない、お金がない、もうほかの仕事した方がいいのではという状況がある。大企業のように特許部があったり、専門家が100人、200人いて、それぞれエキスパートがばんばんやっていくという状況ではないと。

そこで、中小企業が特許をしっかり押さえるということの大切さを、そこに今回弁理士さんが相談という形で関わっていくということで、特に申し上げたいのは、特許のことだけではなく、その特許を出願するかしないかということも含めて経営的な視点から中小企業のその立場に立ってどうだろうかということについても相談をする、この分野が非常に大事だと思うんです。何でもかんでも数、特許出願すればいいんじゃないかということでもないし、現実に特許出願率というのは少し減っているという傾向の中で、すなわち中小企業という経営業態にとって特許とはどうかということをいま一度、いろいろなパターンで研究された上でのアドバイス体制ということを確立する必要があるのではないかと思いますけれども、この点はいかがですか。

 

○茂木敏充 経済産業大臣 我が国の中小企業、また小規模事業者、様々な優れた技術を持っております。特許を出願する、先生おっしゃるように、大企業だったらば、何というか専門の部門があって、もし最初でうまくいかなければ更に時間を掛けて工夫をするとかできるんですけれども、なかなか、町工場のレベルでそういうことをやっている時間があるかといいますと、そうもいかないということで、それに対する様々な手続の簡素化であったり、同時に御指摘のような形での支援体制というのをしいていくということで、先ほども、今回の一連の改正の中で弁理士法の改正ということもやらさせてもらう、そしてもう特許出願よりも前のアイデア段階からいろんなことについて相談すると、こういったことも業務に加えさせていただくという中で、中小企業にとっても、この持っている技術を本当に特許化することがいいんだろうかどうだろうかと、こういったことも含めて相談できるような、支援できるような体制をつくっていくことは極めて重要であると考えております。

 

○加藤敏幸 その意味で、先行技術調査を含めて支援をする体制が非常に必要だと思いますし、今大臣の言われた答弁の中にそういう方向性も出ているというふうに受け止めております。ここのところはまた引き続き中小企業に特化した経営支援など議論できる場面があろうかと思います。

次に、地域団体商標の適用拡大ですが、先ほど渡邉委員の方からも質問がありましたが、素朴な疑問は、地域団体商標の中で、何でこの法律が要るのかと。端的にどういう問題があったのか、それから、これ品質を保証するという御指摘がありましたけれども、何でもかんでもこんなもんじゃと、名前を付けて何となくそれらしくあればいいということでは済まない。つまり、これは消費者との関係でブランドを、登録したブランドをいかに守っていくかということは、当然消費者から、いやそれはおかしいということのない、品質だとかそういう保証をどうするかという体制は当然あってしかるべきだと思うんですが、その辺を含めて、この地域団体商標の設立というんですか、これのポイントを御説明いただきたいと思います。

 

○磯崎仁彦 経済産業大臣政務官 今委員の方からお話ありましたように、今回、地域団体商標の登録主体の拡充ということをさせていただいております。この地域団体商標につきましては、地域ブランドの保護を図って地域経済の活性化を図っていくということも一つの目的になっているわけでございますが、その中で、B級グルメということについても一つの事例ということで説明をさせていただいております。

近年、このB級グルメにつきましては、始めとする新しい地域ブランドというものが普及しつつある中で、やはりこの地域ブランドが有名になればなるほどそれに乗っかるといいますか、まがいものというものが出てくるというのも事実でございまして、そうなりますと、普及にしっかり取り組んでおります担い手側が風評被害等々を受けるということになってまいります。

そうなりますと、こういう事態に対抗していくためには、地域ブランドの担い手があらかじめ商標の登録を行って独占的な権利を取得をしまして、まがいものが出た場合にも、損害賠償の請求であるとか差止め請求を行うということによりまして、権利行使を行うことによって風評被害が出ることを防止をしていくということが必要になってくるということかと思います。

地域団体商標を登録して、地域ブランドの名称の使用について現在独占的な利用を付与されておりますのは農協等々の今組合でございますけれども、近年のB級グルメ等々につきましては、その担い手となっております商工会でありますとか商工会議所あるいはNPO法人、こういった地域団体商標の登録主体に追加するということにつきましては、今申し上げましたような地域ブランドをきちんと守っていくという観点からも実益があるというふうに認識をいたしております。

 

○加藤敏幸 やはり、法律で権利の保護を求める以上は、求めるだけの中身とそれを支えていく体制ということも当然あってしかるべきだということを申し上げたいし、多分そういうことではないかと思います。

全体としてこういうことも含めて特許法を改正されるということでありまして、ただ、これ、特許全体の体制を見たときに、この後、同僚委員の皆様方からも御議論があるかと思いますが、人材の開発だとか体制の整備だとか連携だとかいろんな意味で、特許を国全体として意義あるものに育てていくという意味で、並々ならぬ行政側の努力、各省庁間の連携も含め必要だと思います。したがいまして、先ほど大臣が言われたイノベーションにつながるということは独り経産省じゃなく、多くの他の行政機関そして地方自治体も含めて大きな連携の中で、言わば産業立国、そして成長戦略というものに有機的に結び付けていくという必要があろうかと思います。

羽藤特許庁長官も、先ほどの話で御答弁がありましたらどうぞお願いします。

 

○羽藤秀雄 特許庁長官 恐れ入ります。

大臣の御指導の下で、特許、商標、意匠、各般の知的財産の保護、そして取得の活用、こういったことを、中小企業・小規模事業者を含めまして、しっかりと実務として使いやすい環境を整えてまいりたいというふうに考えております。

 

○茂木敏充 経済産業大臣 あと一分残っておりますので。

世界最速かつ最高品質の特許審査を行っていくためには当然体制も充実をしていかなければいけないと考えておりまして、例えば審査官の数でも、国際比較してみますと、米国が7,800人、中国が5,700人に対して、日本は僅か1,700人という形であります。その審査効率からいいますとアメリカの三倍、中国の四倍ということでありますけれど、この人員の強化であったりとかシステムの整備であったりとか、様々な課題、しっかり整えて体制の強化をしていくことも重要であると、そのように考えております。

 

○加藤敏幸 終わります。ありがとうございました。