経済産業省が国会に提出した「中小企業ものづくり基盤技術の高度化に関する法律」が4月19日に参議院で可決され成立しました。
<わが国の製造業の強みは?>
この法律は、我が国の製造業の強みは、中小企業が持っている基盤技術と、最終的な製品を提供する大企業と中小企業との密接な連携にあるという前提に立ち、この「ものづくり基盤技術」をより高度化させる支援施策を規定したものです。
具体的には、経済産業大臣が「特定ものづくり基盤技術」を指定し、中小企業に対し、その技術が川下産業に生かされるような研究開発や人材育成を行う場合に国として融資を支援したり、特許申請コストを軽減するなどの施策を講じるというものです。対象となる基盤技術は、現時点で、鋳造、鍛造、プレス加工、メッキ、金型などが予定されています。技術支援というと、先端技術のみが取り上げられることが多い中、こういった、日本の中小企業の加工技術など(実はここに日本の高い製品水準の秘訣があるわけですが)に注目したことは大いに評価したいと思います。
<具体的な施策>
法律の枠組みとしては、我が国製造業の国際競争力を強め、新たな事業の創出をはかるという高邁な理念を掲げていますが、これを具体化するための個々の施策を見ますと、融資の特例や研究費への補助など従来型の施策にとどまっています。しかし、僅かな予算ではありますが、ものづくり技術の高度化のための環境整備として、
@中小企業と大企業との「出会いの場」を創設する取り組みへの支援(2億円)
A高専(工業高等専門学校)など施設・教員を活用した中小企業の技術者の育成支援(4億円)
B製造現場の技術維持に中核となる人材の育成事業への支援(28.4億円)
など、新しい施策も用意されました。
<足で稼ぐ行政に!>
これらの施策を機能させることができるかどうかは、中央・地方の行政担当者が、それぞれの地域の工場、生産現場に足を運び、現実的な役割を果たせるかにかかっていると思います。「法律をつくりました、後は皆さん活用してください」ではダメなのです。行政も「足で稼ぐ」時代です。今後の動きに注目していきます。
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