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report──国会質問 会議録


加藤の質問に答弁する北側大臣

 

 

「建物の耐震改修の促進に関する法律の一部改正案」
      について質問(国土交通委員会)

                           2005年10月27日

 今回の法改正は、学校・病院・デパートなど人が多く集まる特定建築物の耐震改修をより促進しようとするもので、これまで努力義務としていたものをより強化し、自治体が命令を出したり、従わない建物を公表するなどの措置がとられます。
 私の質問では、施策により実効性をもたせるために、補助金など支援策のあり方、防災意識の向上、緊急車両の移動を確保する道路沿いの建物対策と電柱対策など具体例を挙げて課題を指摘しました。そして、北側国土交通大臣に対し、進まない耐震改修の実態をふまえ、さらなる支援施策の必要性を問いました。

 

[質問要旨] (クリックすると該当の箇所にジャンプします)


1.改修を要する建物の実態について

2.道路を閉塞させる住宅の範囲について
3.電柱・電線の倒壊対策
4.震災時の道路確保について(消防庁への質問)
5.建物改修の公的支援・公的強制力のあり方
6.補助政策の資金規模、そして今後の政策について
7.耐震改修計画認定の問題点・建て替え促進の問題
8.耐震改修支援センターの事業について
9.一般の戸建て木造住宅の改修問題について
10.国民・市民の防災意識の向上のための努力について
11.違反建築物への耐震対策について

 

○羽田雄一郎・国土交通委員長 ただいまから国土交通委員会を開会いたします。建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。

 質疑のある方は順次御発言願います。

○加藤敏幸 おはようございます。民主党・新緑風会の加藤敏幸でございます。初めて国土交通委員会で質問をさせていただくことになりました。新人ですのでこれからもよろしく御指導お願いを申し上げまして、質問に入りたいと思います

1.改修を要する建物の実態について

○加藤敏幸 私も実は阪神・淡路大震災の不動産物件の被害者、被災者ということでございましたし、17日には連合の組織局長として直ちに現地に赴きまして、以降、救援活動のボランティアをやってきた経験がございます。まさに惨状と申しましょうか、大変な状況にあったわけですけれども、本当にこの阪神・淡路大震災の死亡者、83%、また地震による直接的死亡者の88%が建物倒壊による死亡者でしたし、あるいは閉じ込められて類焼し非常に心苦しい事例もございましたし、またそれを見る周りの人たちにとってもまさに火炎地獄と言うべき状況をいまだ覚えております。

 提案されております法律案、住宅地を中心とした耐震改修を促進していくことにつきましては、まさに命、国民の命を守るという視点に立って私は適切であり、かつ必要な改正であると思います。また政府あるいは国会の立場としても、緊急かつ最重点の課題としてとらえ、国の持つ国家の支援、最大限注入していく、こういうことが求められていると思います。

 そういう視点に立ち、以下、具体的な項目も含めて御質問をさせていただきたいと思います。

 まず最初に、現在、耐震性が不十分な特定建築物は全国で9万棟と、このように説明を受けておりますが、今回の法改正で新たな対象となる危険を取り扱う工場及び道路を閉塞、閉鎖させる住宅を加えると何棟ぐらい対象だと想定されているか、お伺いしたいと思います。

○山本繁太郎・住宅局長 現行の特定建築物は、学校、病院、百貨店など、多数の者が利用する建築物でございまして、3階以上で、かつ1000平米以上のものを対象としております。これらについては、総数約36万棟のうち9万棟、25%に当たりますけれども、について耐震性が不十分と推計しております。

 今回お願いしております法案では、この特定建築物に新たに火薬類、石油類その他の危険物の貯蔵場又は処理場の用途に供する建築物、それからもう一つ、地震時に通行を確保すべき道路、都道府県耐震改修促進計画に記載された緊急輸送道路、避難路等でございますけれども、この道路の沿道の建築物で、倒壊等により道路の通行を妨げ、多数の者の円滑な避難を困難とするおそれがあるもの、この二つを追加することにしております。

 まず第一の火薬類、石油類その他危険物の貯蔵場などの用途に供する建築物ですが、現在およそ11万棟余りあると推計しておりまして、その中で耐震性が不十分なものはおよそ3万棟から4万棟程度であろうと推計しております。

 それから、二つ目の類型の倒壊等により道路の通行を妨げるおそれのある建築物でございますけれども、これは道路そのものを都道府県耐震改修促進計画で定めることにしております。したがいまして、耐震改修促進計画でどのように設定されるかということが未定でございますので今の時点では手掛かりがございませんけれども、緊急輸送道路自体は全国で9万キロございまして、それが例えば第一回目に促進計画で数千キロぐらい指定されれば、棟数で言えば数千棟ぐらいになるかなといったような推定をしているところでございます。

2.道路を閉塞させる住宅の範囲について

○加藤敏幸 道路を閉塞させる住宅ということで、ただいまもお答えがございました。私も救援活動をやっておりまして、トラック4台手配をしていろいろ物質を各地域にボランティアで配布をしておったわけでありますけれども、まさに道路状況が活動の妨げになるということでございました。そういう意味で、今ここで言われております道路を閉塞させる住宅について優先的に改修を加える、またその措置をつくっていくということについては、私は非常に必要なことだと。特に、火災、人命救助、こういう緊急車両、あるいはライフライン確保のための工事車、こういうものの輸送、移動を確保するということは非常に重要なことであると、このように思っております。

 法案では、この道路を閉塞させる住宅に対して指導、助言といった行政措置がとられるということになっておりますけれども、対象としてどの程度の道路を国土交通省としては考えられているのか。すべての公道をとらえていいのか、あるいは国の方針として道路の対象を広くしていくのであれば、当然改修対象の住宅も大幅に増加をしていくということで、自治体としても道路の拡幅工事であるとか、まちづくり、あるいは都市計画の変更と、非常に波及をしていくことにもなります。この点に関して、道路を閉塞させる住宅の範囲、あるいはそこの道路、道路自身の確保の考え方等について更に見解があればお伺いしたいと思います。

○山本繁太郎・住宅局長 市街地自体が道路と建築物でできておりますので、やはりきちんと優先順位を付けて取り組んでいく必要があると思います。

 そういう意味では、先ほども申し上げましたけれども、地域防災計画で位置付けられております緊急輸送道路九万キロが非常に大きな大枠になるわけですけれども、対象となる道路につきましては、都道府県が耐震改修促進計画で定められる場合に、今申し上げました緊急輸送道路、それから特に必要な避難地への避難路、それから場合によりましては通学路とか、それから密集市街地で特に課題を抱えているところ、そういったようなところが想定されます。都道府県計画に道路を定める際の考え方については、国が定めます基本方針の中でおおよその基本的な考え方を提示したいというふうに考えております。

○加藤敏幸 現場を知った地方自治体が現実的な指定というか範囲を定めていくということは非常に重要なことだと思いますので、是非、情報のフィードバックと対話を十分お願いして、すばらしい方針を作っていただきたいと思います。

3.電柱・電線の倒壊対策

○加藤敏幸 次に、実はこれ、やってみまして一番怖いのは電柱、電線だったんです。倒れた電柱、ほとんどの電線が活線化しておりまして火花を噴いている。昨日も消防士が電線を踏んで感電死されたという事故が報道されていましたけれども、正に活動にとって一番分からなくて怖いのが電柱、電線と、こういうことであったと思います。

 そこで、家屋が道を閉鎖する、動けなくなるということと同時に、電柱の倒壊、そして電線が道をふさいでいると、これが救援活動、復旧活動の妨げとなったということでありまして、現在、電線の地中化事業が徐々に進められておりますが、全国的にやられているというわけではないと思います。建物倒壊防止とともにこの電柱、電線の倒壊に対する対策を講じないと、単に建物閉塞、改修作業というだけでは私は間に合わないのではないかと、そのように思いますので、緊急輸送道路や避難路における沿道の電線の地中化の状況と合わせ、電柱の倒壊防止対策等について見解をお伺いしたいと思います。

○谷口博・道路局長 お答えいたします。委員、御指摘のとおりだと思います。電線類の地中化は、景観の向上、歩行空間のバリアフリー化のみならず、今御指摘いただきましたように、地震防災のいろんな観点からも重要だと考えております。

 このため、国土交通省では、昭和61年から電線類地中化計画を策定し、電線類の地中化を推進してきておりまして、平成16年度末までに約6200キロメートルの地中化を実施さしてきていただいておるところでございます。特に、今御指摘の緊急輸送道路につきましては、6200キロメートルのうち3200キロメートルということで重点的に実施をさしていただいております。

 しかしながら、我が国の地中化の状況は市街地における幹線道路におきましても延長の約1割、10%と、欧米主要都市に比べまして依然として大きく立ち後れておる次第でございます。阪神・淡路の神戸地区の例でございますが、架空線と地中線では被災率が80倍異なるということでございますので、御指摘の観点から更に推進をさしていただきたいと考えておりまして、平成16年4月に新たに無電柱化推進計画というような名前に改定をさしていただいておりまして、緊急輸送道路を始めとする地中化を5年間で約3000キロメートルを目標に、今までの約二倍のスピードというようなことで整備促進を図っていきたいと考えているところでございます。

 いずれにしましても、災害に強い国土というのは国土交通省としての重要な使命、ミッションでございますので、こうした計画にのっとって整備を進めていきたいと思っております。

4.震災時の道路確保について(消防庁への質問)

○加藤敏幸 次に、阪神・淡路大震災のときは、朝は余り煙は上がっていなかったんです。それが、10時過ぎ、11時過ぎ、どんどん火が広がってきて、大体12時ごろから三宮の商店街が火を噴いてというふうな状況に至ったと記憶しておるわけでありますけれども、今度はこの消防活動、消す側のお立場でお聞きをしたいというふうに思います。

 消防庁としては、大震災において消防車、救急車あるいは都市ガス等の緊急車両の移動を可能にする空間の確保ということは、常にこれはお考えになっておられると思います。消防車で申し上げますと、密集地域の路地にまで入っていかなければこれはもう何の意味もないと。もちろん、ホースをつないでつないで、何本もつないで消火活動をやっておったわけでございますけれども、水圧の問題だとか取水の問題、あるいはホースの長さ、いろいろ課題があるということでございます。

 現在、消防庁として、都市における大震災の際の道路の確保という施策に関して、どのように現状をとらえ、また対策を考えておられるのか、この消防活動の視点から少しお答えをいただきたいと思います。

○大石利雄・消防庁次長 お答えいたします。大規模震災の際の道路の確保につきましては、各地方公共団体が地域防災計画におきまして主要幹線道路の中で緊急車両通行のための道路の選定というのを行っているわけでありますが、倒壊建物などによりまして道路が遮断されて消防車等が通行できないような場合、この際には迂回路を求めたり、あるいは障害物を除去するための対策を講じたりするわけでございますが、それができませんと消防救急活動は極めて困難な状況になるわけでございます。

 御指摘ございましたように、ポンプをつないだりするというようなことによりまして、行けるところまで行って消火をするということを迫られるわけでございますから、消防機関にとりましても、建物の耐震化を進めていただいて通行路の確保をしていただくことは極めて重要であると考えております。

5.建物改修の公的支援・公的強制力のあり方

○加藤敏幸 今までいろいろ御説明をしていただいたとことは、まさにこの耐震改修というものは必要であると、また道路の確保、これもいろんな方策をもってやらなければならないという必要がまさにある。しかし、現状は百点満点では当然なくて、改善はしているけれども、そのスピード、テンポというふうなものをどう考えていくかと、こういうことではないかと思います。
  そこで、建物改修の公的支援、公的強制力の在り方を含めて少し大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、今回の法改正は特定建築物の耐震改修に対して法律に強制力を持たせる点がこれは注目されます。例えば、地方公共団体の指示に従わない場合は、建物名を公表するとか、倒壊の危険度が高い建物には改修を命令できるといった内容であります。
  しかし、振り返ってみますと、1995年に法律が制定されてもはや10年が経過をしている、かつ、この間4回の法改正が行われてきました。基本的に特定建築物の耐震改修の進展は、結果として思わしくなかったということが背景にあるのではないか。そして、この間、新潟県中越地震や福岡県西方沖地震といった大地震が発生し、まさに建物崩壊を伴う被害が出たことも記憶に新しい。また、本年夏の宮城県沖地震では、これは建築技術に由来する問題、それが大きいわけですけれども、屋内プールの天井が落ちるという大変な事故も起こってきました。
  厳しいことを言わさせていただければ、こういった経過からすると、法律を努力義務規定から、より強制力を持った規定に切り替えるというこの時期がやや遅過ぎたのではないかと、こういう見方もできるわけであります。
  この点につきまして、今回の改正案の提案に当たり、経過も含めて大臣の所見をお伺いしたいと思います。

○北側一雄・国土交通大臣 平成7年にこの法律は、阪神の震災の後できたわけでございます。委員のおっしゃっているように、もっと早く耐震性というものを満たしていかないといけないという観点からは不十分なところはあったと私も思います。
  そういう意味で今回の改正になっているわけでございますが、ただこの法律を作ってから様々なこの耐震化を進めていくための対策は取ってまいりました。例えば、住宅建築物の耐震診断、改修のための補助制度、これを創設をしたり、それを拡充をしたり、さらには税制面におきましても住宅ローン減税制度、これの適用対象に追加をするだとか、最近の話で言いますと、中古住宅にも住宅ローン減税が適用されるようになったんですが、この住宅ローン減税についてこれまで築後年数要件というのがあったんですね、これを撤廃をいたしました。撤廃をしましたけれども、新耐震基準への適合を要件化するだとか税制面でも対応してまいりました。さらに、平成17年度予算では、地域住宅交付金という制度の創設をしていただきまして、この交付金制度、提案事業で地方公共団体が耐震改修事業に補助できると、そのような仕組みも導入をさせていただいているところでございまして、耐震化に資する制度の展開というのはこれまでもるる図ってきたところでございます。
  しかしながら、今委員もおっしゃいましたように、耐震性が不十分な建物また建造物がまだまだたくさんある状態でございます。これは制度の問題だけではなくて、住民、国民の皆様の意識の問題も相当私は大きいかと思うんですけれども、また昨年来地震等が続いておる、また大きな海溝型地震や首都圏直下型地震なんというようなことも想定をされている中で、今地震というのが全国どこでもいつでも起こってもおかしくないという認識が広がってきていると思っております。
  政府の方でも、本年三月の中央防災会議で、今後十年間で地震による死者数を半減させることを目標とする地震防災戦略というのが決定をされました。また、国土交通省の中でも、これと並行いたしまして住宅・建築物の地震防災推進会議というのを立ち上げまして、専門家の先生方の御意見をちょうだいしながら、現在の耐震化率75%をこの十年間で少なくとも90%以上にしていこうというふうな目標、提言もちょうだいをしたところでございます。
  そうしたことを踏まえまして、9月の27日の中央防災会議で、国家的な緊急課題として、全国的にかつ緊急に取り組むべき課題としてこの建築物の耐震化緊急対策方針というのが決定をされまして、耐震改修を促進する制度の見直しに直ちに取り組むこととされたところでございます。
  このような状況を踏まえまして、今回この特別国会にこの法案を提出をさせていただいたところでございます。

○加藤敏幸 大臣のお話は、やはり総合的に、合わせ技とは言いませんけれども、各種各様な手法をすべからく動員すると、単に強制力だけじゃなくて、まあ例えは悪いんですけれども、あめとむちとは申しませんけれども、やっぱりいろいろな施策でインセンティブを付けていくということも必要だし、それに一生懸命やってきたと。しかし、結果としてこの75%を90%に上げなければ幾らいろんな七つ道具を用意してもしようがないんだという意味で、これから90%という指標が出たわけですから、これこそが政策に対する評価軸としてこれから私は大いに議論をするし、促進のために知恵を出していくことが必要ではないかと。
  また、国民の防災意識についても触れられましたけれども、これについては後ほど、私もそこは意見を持っていますので、少しく議論をさせていただけたらと思います。

6.補助政策の資金規模、そして今後の政策について

○加藤敏幸  その前に確認させていただきたいことがございまして、これから政府目標の、先ほどの話をお伺いしますと、5万棟にも及ぶ特定建物の建築物の改修に加え、道路に沿った建物と、そういうようなものを加算いたしますと、全体でどのぐらいの改修が日本国全体として想定されるのか、そしてその資金としてどのぐらいのお金が要るのかということでございまして、大体、議論を進める上で、推計値で結構でございますので総額何兆円と、まずお答えいただきたいと思います。

○山本繁太郎・住宅局長 我が国の学校、病院、百貨店などの多数の者が利用する特定建築物の総数ですけれども、約36万棟、そのうち耐震性が不十分なものが25%に当たる9万棟あるということでございますけれども、これを、耐震化率を75%から九割にするという目標の達成のためには従来の2、3倍のペースで年々耐震改修が進まなければいかぬということでございまして、10年全部足し上げますと、この9万棟のうち3万棟耐震改修すると。あと2万棟建て替えがありますので、この耐震改修、3万棟が10年間で必要だと見込んでおります。
  耐震改修に必要な経費ですけれども、これもちろん建築物の規模とか構造、工法、区々でございますけれども、不特定多数の方が御利用になる特定建築物の耐震改修工事費用ということで非常に大ざっぱな目安で考えますと、3000平米程度の平均的な建築物で約一億円改修費が掛かるということなので、3万棟ですと単純に3兆円掛かります。
  それから、沿道建築物の耐震化ですけれども、これは先ほども御説明しましたが、都道府県の耐震改修促進計画で優先順位を付けて緊急なものから取り組んでいくということなんですが、そういう意味では、9万キロ指定されているものが当初計画でどういうふうに取り組まれるかということに依存するわけですけれども、先ほど言いましたように、数千キロ、計画に取り込まれると、で、沿道で数千棟ぐらいやるということになれば、これも1兆円までは行かないけれども何千億という費用になると見込んでおります。あいまいで誠に申し訳ありませんが、そういうオーダーでございます。

○加藤敏幸 お答えにありましたように何兆円というお金が必要となるということでございまして、この政策を推進するためには公的資金の活用ということも不可欠になるのであろうと思います。
  国土交通省として、今回の法改正とともに、耐震診断や耐震改修にかかわる補助金、交付金の増額を要求をされているということであり、また耐震改修促進税制も要求されていると、このように聞いております。ただ、一般の戸建て住宅のみならず、法的に規定された特定建築物の耐震改修が大きく立ち後れているという事実は、これはまさに現実として、正面から受け止めなければならないと思います。
  今回の法改正で努力義務規定からより強制力を持った法規に改定され、法の実効性をより担保させるための公的支援措置も徐々にではありますけれども充実し始めていると、このように認識しております。先ほどの御答弁のように、特に特定建築物の改修には大きな費用が掛かることもあり、更なる財政的な支援措置が必要不可欠であるということは、これはもう言うまでもないことであります。
  冒頭に述べましたように、耐震改修事業は国民の生命と財産を守るための最優先課題であると、ここに国家としての資源を最大限注入しなければならない、このように考えますが、一方、国家財政が逼迫している中で、いろいろな従来ある国民に対する施策も削減をせざるを得ないというような議論がされている中で、国のお金を最大限使うといっても限度があるとも考えるわけであります。そういう、言わば厳しい状況の中で、来年度予算編成の概算要求で大幅な予算要求をされておる。これはこれで是といたしますけれども、今後、先ほど言った、まさに目標を達成するためには更なる支援措置も追加していかなければいけないのではないかと、目標には達しないのではないかと、このように思うわけであります。
  そこで、先の話になって大変恐縮ではございますが、知恵を出すとか新しい手法を開発する、施策を開発すると、そういうことも含めて次の段階としてどのような施策が考えられるのか。今ある施策だけでもう、一歩一歩、バントとスチールとヒットエンドランを繰り返すということだけで本当にいいのかと、そういう声もあるわけですので、この点について、大変、大臣として洞察力があると我が同僚議員も評価しております北側大臣に、建設的な前向きのアイデアも含めて御答弁をお願いしたいと思います。

○北側一雄・国土交通大臣 この防災対策、減災対策というのは、この地震対策に限らずすべてそうだと思うんですけれども、自助、共助、公助のバランス、その役割分担というのが大切であるというふうに考えております。

 今委員の方からもお話がございましたとおり、18年度の概算要求では、もう詳しくは申しませんが、予算については8倍の、とはいっても160億円でございますが、を要求をしているところでございます。補助率のかさ上げだとか地域要件の撤廃、緩和等もさせていただいているところでございます。

 一番今当面の、是非これは進めさせていただきたい、また委員の皆様方の御支援も賜りたいと思っておりますのは、この年末の税制改正におきまして是非ともこの耐震改修促進税制を実現をさせたい。これ、昨年の年末も税制改正論議で相当我が方からは強く要求をさせていただいたんですが、残念ながら結論としては最終は認められずに、今後の検討事項ということで入れられました。是非今年は、この耐震改修促進税制、住宅の耐震改修に要した費用の一定割合を所得税や住民税額から税額控除できると、また事業用の建築物については耐震改修の促進税制として耐震改修に要する費用を30%特別償却できるとか、こうした税制につきましてこれは是非とも実現をさせたい。

 ただ、これは率直に申し上げますと、財務省の、今日来ておりましたかね、財務省の昨年も非常に大きな壁がございまして、是非とも先生方の御支援を賜りたいというふうにお願いを申し上げる次第でございます。

 それと、今後の問題としては、もう私、本当にいろんな知恵、工夫を発揮をしていかないといけないというふうに思っているんですね。例えば、これは後で委員の方から御質問があることだと思うんですけれども、一つはやはり住民の方々、国民の方々の意識をどう啓発をしていくのか。そのために、例えば幾つかの地域なんかでは様々、いろんな取組がなされております。そういうものがもっともっと全国的にあちこちでなされるようなバックアップを是非させていただきたいというふうに思っておりますし、また、この耐震改修についての問題はコストなんですけれども、このコストももっと安い、安価なコストで耐震改修ができないのか、この辺の開発もしっかりと進めていただきたい、そのサポートもさせていただきたいというふうに思っているところでございます。

 いずれにしましても、様々な知恵、工夫を総合的に発揮をいたしまして、この建物、住宅の耐震化を強力に進めさせていただきたいと思っております。

○加藤敏幸 また、後ほどまた御論議をさせていただきたいと思います。

7.耐震改修計画認定の問題点・建て替え促進の問題

○加藤敏幸 次に、今回の法改正によって、いわゆる既存不適格建築物にかかわる制限がより緩和をされ、特に法案の第8条第3項の関係でございますけれども、柱の径又は壁の厚さを増加させること等により建築物の延べ面積を増加させる増築、形状の変更を伴わない改築等の工事を追加するとなっております。しかし、こういった制限緩和措置が実際に計画認定の際に有効に機能するのかどうかやや不透明なところがあると、このように感じております。

 これは、耐震改修計画作りが現場現場の声では非常に難しいし、その可否を判断する建築主事が、なかなか判断基準が明確に確立されてないというような声も出ておると、そういう実態を踏まえての話でありますけれども、国土交通省としても今回の緩和措置が一定の成果を上げるという、その確信、あるいはそのようなニーズをしっかり把握されているのか、その上でこういう措置を提起されているのかどうか、その点についてお答えをいただきたいと思います。

○山本繁太郎・住宅局長 建築基準法における既存不適格の概念でございますけれども、世の中の進歩に応じて基準法で確保すべき建築物の基準というのが徐々に進歩してまいりますので、基準は常に進化すると、それに対して古い時期に建てられたものはその基準を満たしてないわけでございます。それを常に最新の基準に合うようにしてほしいというのはもちろんニーズであるわけでございますけれども、莫大な投資をした建築物についてすべて違法で使用しちゃいかぬと言うわけにもいかぬものですから、古い基準で建てられたものはそのままで御利用になる限りは結構でございますということであるわけです。既存不適格の概念。ですけれども、ただし建築物に手を加えられる場合、改修をしたり改築をしたりする場合は最新の基準にすべて合わせてくださいというのが、これが原則でございます。既存不適格行政。

 ただ、この耐震改修促進法を作りましたときの一番のポイントは、その既存不適格の原則があるために、耐震改修をしようとすると、そのほかの基準についてもすべて最新基準に合わせなさいと、容積規制とか高さとかいうのがあるので、そのことが足を引っ張ってしまって耐震改修そのものが前に進まないということがありまして、そこを解除するために、耐震改修計画を特定行政庁が認定すればほかのものは目をつぶりますと、耐震改修だけやっていいですよというのがこの耐震改修促進法の一番のポイントであるわけでございます。

 それについての御質問なんですが、御指摘のとおり、10年たって平成16年度までの累計で、認定を受けたのは3,076件でございます。公共団体によっては、耐震改修計画の認定に長時間を要したというようなケースもあったと聞いております。

 したがいまして、今回の改正に当たりましては、公共団体はもちろんでございますけれども、この仕事に携わる業界団体からも稠密なヒアリングを行いまして、様々な合理的な耐震改修手法が開発されてきているという現実も踏まえまして、10年前の法律制定当時には想定されていなかったようなニーズも出ているということを掌握いたしました。

 こうした状況を踏まえまして、より効果的かつスムーズに耐震改修が進められますように、例えば建築物の耐震性が不十分な部分を除却しまして新たに新しい構造に造り直すと。これは改築ですので、元々当初の法律の概念には入らない工事の種類だったんですが、それも新しい今度の改正で対象にするとか、あるいは段階的に工期を分けて耐震改修するというようなニーズもございます。こういったこともこの法律に基づいて耐震改修計画の認定対象に追加することと法案ではしております。これによりまして計画認定の申請も増えてくるというふうに考えております。

 さらに、この計画の認定がきちんと進みますように、公共団体に対しましても耐震改修に係る情報提供をこれまで以上に行います。それから、公共団体の職員の研修等も的確に実施しまして、御懸念の部分がいささかでも解除できるように努力してまいりたいと思います。

○加藤敏幸 今御説明いただきましたように、既存不適格建築物について、結果としてその耐震改修をどんどん行われていくということが非常に必要であって、緩和策は取ったけれども余り改修する事例が少ないということであれば何のための緩和策であったのかと、こういう議論にはなると思います。

 そこでもう一点、既存不適格建築物の場合、これはやはり問題はあるということですから、改修をするというよりも、所有者にとっては、じゃ、あと10年たって建て直そうと、良いのに建て替えようと、こういうふうな気持ちもあるのではないかと思います。現実に特定建築物の建て替えは年間に約1,000棟あり、政府としてはこれを年間2,000棟にしたいという目標を掲げておられますけれども、むしろ、特例を使って耐震工事だけをしようとするインセンティブが果たして起きるのか、むしろ建て替えの方と、いろいろ問題があるというふうに、建て替え政策を推進した方がいいのではないかと、こういう意見も一部聞いておりますので、こういった点はどのように認識されているのか、御見解をお伺いしたいと思います。

○山本繁太郎・住宅局長 今数字も御指摘いただきましたけれども、年々のペースを改修は2、3倍にすると、年間3,000棟程度改修、それから建て替えが2,000棟ということでございまして、要するに、基本的な態度としては二つながら前に進めるということに尽きると思います。

 特定建築物は、非常に規模の大きい建築物ですし、耐用年数の長い鉄筋コンクリート造といったような形で建築されることが多いわけですから、耐震化を進めるという観点からは建て替えよりも耐震改修の方が経済的で合理的だと考えられるわけですけれども、もちろん所有者の御判断によってこの際建て替えようということもあり得るわけでございます。その場合にもきちんと的確にこれを応援することができるように、特に、建て替えの場合は例えば敷地の共同化とかいったようなことで市街地の環境の整備改善にも役立つ事業が多いわけでございますので、そういうケースには、既存の補助制度ですが、優良建築物等整備事業による補助あるいはまちづくり交付金といったような応援の方法がございますので、両方とも企図したペースで前に進むように努めてまいりたいと思います。

8.耐震改修支援センターの事業について

○加藤敏幸 さて、今回御提起されている内容で触れておかなければならないものに耐震改修支援センターの問題があります。

 一つは、この債務保証に係る業務内容というのは、細かくは申しませんけれども、実際やっている人々の話を聞きますと結構ややこしい業務であるということで、そういうややこしいことが果たして十分できるのか。

 もう一点は、債務保証に係る仕事を進めるということになれば、当然天下り先としての新しい分野が開拓されると、そういうことがあるのではないかという、これは懸念でございます。

 この二つの問題について、そういう心配と懸念があるということでございますので、ひとつ大臣の口からお答えをいただきたいと思います。

○北側一雄・国土交通大臣 まず、後者の方の御質問からお答えさせていただきますと、この指定されたセンターへの天下りは全く考えておりません。

 それから、前段のお話でございますが、この耐震改修というのは、建物の構造はもちろん良くなるわけでございますが、例えば売場の広さが広くなるだとか、使えるスペースが広くなるだとかということではないわけでございます。したがって、耐震改修そのものがなかなか収益増加に事業用の建物の場合つながらないと、したがって融資が実現をしないということも多いわけでございます。

 それで、この耐震改修資金の金融機関から借入れをするわけでございますけれども、その際に、この耐震改修支援センターが債務保証、この耐震改修支援センターもこれに特化していくわけでございますけれども、債務保証を行うことによりまして金融機関から資金を貸し付けやすい環境を整備することが必要ということでこのような業務をやっていただこうということにさせていただいたところでございます。

 債務保証業務、また情報提供業務などを実施できる体制を整備することが必要でございまして、今後、この所要の要件を満たす法人を耐震改修支援センターとして位置付けてこうした役割を担ってもらいたいと思っております。できましたならば、将来的には全国の都道府県でそれぞれ一つずつぐらいあるようには是非させていただきたいなというふうに思っております。

○加藤敏幸 全くないという明言をいただきまして、そういうことにすべきだと思います。

9.一般の戸建て木造住宅の改修問題について

○加藤敏幸  次に、一般戸建て木造住宅の問題に関しまして、これは本年度からスタートいたしました住宅・建築物耐震改修等事業におきまして、戸建て住宅の改修費の補助率は国、自治体合わせて16%、マンションなどの建築物は同様に13.2%となっているということでして、スタートしたばっかりに実効性を云々というのは、なかなかお聞きするのはつろうございますけれども、つらくても聞くのが国会議員と、こういうことでございまして、やはりもう少し補助率を上げていく必要があるのではないかと思っております。

 先ほどお話がありましたように、耐震改修事業費で大臣が申されましたように8倍、160億円、地域住宅交付金で3.84倍の2,228億円の要求を出されておりますけれども、国土交通省の方針としてこの改修事業費、どの程度の補助率アップを見込んでおられるのか、お答えいただきたいと思います。

○山本繁太郎・住宅局長18年度要求で予算総額は160億円要求しているんですが、この中で特に力を入れたいと考えておりますのが緊急輸送道路沿道の建築物の耐震改修でございます。これについては、あくまでも要求ベースでございます。政府としての最終決定は出ておりませんけれども、私どもは国が三分の一補助できる制度にしたいと思います。

 これは、現在は国の制度はいろいろ再開発並びの補助率になっていまして、国が6.6%、地方が6.6で合わせて13.2という補助率なんですが、これを一気に国が3分の1、それから地方も3分の1持っていただいて、所有者の方は残りの3分の1を持ってもらうということなんですが、その残りの3分の1についても、必要な場合には国から無利子貸付制度を創設して応援をすると。つまり、金がないから耐震改修できないという言い訳ができないようにして、必要なところはとにかく耐震改修していただくということを要求のポイントにしております。

 あと、住宅でございますけれども、現行の制度では国、地方、8%ずつで16%になっているんですが、これいろいろな沿道要件とか地域要件とかございます。地域要件についてはできるだけ緩和、撤廃してほしいという要求しておりますが、別途、大臣の御答弁申し上げた中にもありましたけれども、今年法律で新たに創設していただきました地域住宅交付金は、これは従来補助事業でやっていたものを基幹事業と位置付けまして、従来地方単独事業で行われていた仕事を提案事業として位置付けまして、全体を地域住宅政策上必要な事業の計画として地域住宅計画に位置付けていただければ丸ごと交付金で応援しますという制度でございます。

 今、三位一体改革の議論の最中ですけれども、補助金を交付金に変えてどこが違うという議論をよく聞くんです。名前が違うだけじゃないかというんですけれども、公営住宅の補助金を地域住宅交付金に変えていただいたのはここが違うわけでして、公共団体が従来補助制度がないために地方単独事業でやらざるを得なかったものもこれで取り扱えると。

 こういうことになりますと、今、例えば地方単独で耐震改修の補助をやっておられる例として、例えば横浜市は非常に意欲的な制度を取っておられます。世帯の状況によっても異なるわけですけれども、リタイアした年金生活者が耐震改修された場合は、工事費500万円を限度ですけれども、その10分の9を助成するという制度を横浜市は持っておられます。こういうことをやられれば、その45%を国費で、交付金で応援するということになります。

 それから、静岡県の場合は、これは定額補助でございます。一般の場合、県が30万補助すると、定額で補助すると。高齢者の場合は県が40万、市町村が10万補助するというふうになっておりまして、こういうふうなことを提案事業でやられれば、その45%を交付金で応援するという形になってまいります。

10.国民・市民の防災意識の向上のための努力について

○加藤敏幸 今までいろんな形で御答弁をいただきまして、横浜市、静岡、非常に先進的な事例も紹介をしていただきました。金がないというのを改修のしないことの言い訳にはさせない、七つ道具はしっかり国全体としてそろえていく、外堀をしっかり埋め施策を展開するということであり、私はそれは一定の評価をしたいと思います。しかし、にもかかわらず、横浜市においても耐震改修が進まないのはなぜなんだろうと。ここが、私はやっぱりきちっと議論すべきことであり、先ほど来、北側大臣もその辺のところを自助、共助、公助と、そういうことも含めて大きな問題提起をされていると思います。

 私は、なぜそうなのかということを考えた場合に、一つは、自らの住宅を含めて、まちづくり、住宅というものはどのように造っていくのかと、こういう国民のお一人お一人の気持ち、意識の中に、まちづくりだとか地域というふうなことについては、政府なり行政と個々の住宅を持っている所有者、この一、一の関係でしかここ百年間受け止められなかった。

 とこりが、阪神・淡路のときは、もうおれの家が倒れようがほっといてくれと、耐震改修するかしないかおれの勝手だ、これはおれの家なんだということで済まされない事態が起こったわけですよと。だって、つぶれて、火噴いて燃えているのに、あんた自分勝手な人だから助けに行きませんということはあり得ないんです。やっぱり周りの人たちは一人一人集まってきて、さあ、のこぎりがないのか、つるはしがないのか、とにかく助けなければいかない。それで、助けるということを行う過程においても事故は発生する、二次災害が発生する、類焼していく。

 こういうふうなことを考えたときに、私は、やっぱり地域全体としての防災、自分の家だけじゃなくて、これは町並み、景観だとか、歴史的な建築物だとか、いろいろなアプローチがありますけれども、私は、そういうふうな共助、共同体としての意識をしっかり作っていく必要があると思います。そのためにやらなきゃならないのは、今まで行政主導でまちづくり、再開発というふうなことが国民と行政とのこの一、一のやり方、それが私は逆に言えば、地域を歴史的にみんなが自分たちの共同財産、そして生命を守る仕組みとしての地域住宅街と、こういうふうなやっぱり意識がやっぱり薄れてきたのではないかと。

 すべてを政府・与党の責任にする気はございません。郵便ポストが赤いのも全部政府が悪い、小泉さんが悪いなんてだれも言っていないわけでありますけれども、しかし、これから大きな課題があって、まさに地方分権の問題も含めて、国土交通省の物の考え方、発想、コンセプト自身を私はやっぱり大きく変革する既に時代に入ったんではないかということで、耐震改修の議論ではありますけれども、ひとつ腹蔵のない私は御意見を賜ってみたいと、こういう要望でございます。

○北側一雄・国土交通大臣 非常に大切な御指摘いただいたと思っております。今委員のおっしゃったことが、これは耐震化をしっかり進めていくのはもちろんのこと、今後のまちづくり全体についての一番肝要な私はことであるというふうに思っております。

 この耐震化の問題に限って申し上げましても、もうおっしゃっているとおり、お一人お一人が意識を持っていただいて、自分の建物を耐震化強化をしたと、したとしても、隣のお家が耐震性が不十分であれば、いざ大きな地震があったときには、その耐震性が十分な建物の方々だって被災をしてしまうわけでございます。また、いざ救援、復興というようなこと考えても、救援のことを考えても、道路にその建物が崩れてしまって、そこで車が通れない、これはもう本当に阪神の震災のときにあったことでございます。そういうことになるわけでございまして、ひとつ、その住宅というのは個人の所有とはいうものの、非常にそういう意味では地域性、公共性というのをやはり持っているものでありまして、やはりこの防災、減災という観点からも地域全体の取組というのが非常に重要なことであるというふうに思っております。

 東京も今、首都直下型地震、確かに東京は地震がここのところもう多いわけでございますが、首都圏の直下型地震が言われております。あちこちでまちづくりの中で防災、特に東京の場合は地震対策ということをそのまちづくりの重要な要素として地域全体が取り組んでいる例もございます。

 新宿の早稲田の商店街、ここの商店街は、もう商店街を挙げてまちづくり、その中核にこの防災、地震対策ということを掲げておるんですね。そして、地域を挙げて取組をされております。それで、啓発活動なんかも盛んにされておられまして、これはこの間私も参加をさせていただいたんですが、耐震改修セミナー、シンポジウム、これを大々的にやられているんですよ。私もちょっと知っている人がやっていましたので呼ばれて行きましたら、新宿の区長も来ていましてね、そこで専門家の先生方の話なんかもし、私も少ししゃべらしていただいたり、業界の方々も来ていまして、そのホールの前庭で、耐震改修したらこういうふうに建物が丈夫になりますよ、費用はこれぐらいですよ、手法はこんな感じですよというのを見せているだとか、非常に啓発活動も盛んにされておられます。

 こういう取組が私はやっぱり全国に広がってくることが、様々な制度をつくることももちろん大事なんですが、その根本的にあるところは、この意識啓発ということをどう進めていくかということがやはり欠けてはならない大事な視点であると考えております。しっかり取組をさしていただきたいと思います。

○加藤敏幸 北側大臣はお若いし、私はこれから非常に、別に与党、野党分かれて言うわけじゃないですけれども、やっぱり国民のために活躍してほしいという思いも私はあると思います。今言われたことはやはり総論の問題であって、本当に各論として地域における防災意識がまさに独り立ちをしていって、自分の町は自分で守る、これは治安も含めてやっぱり大きな課題を今、日本社会は抱えていると、こういうことだと思います。

 昨年の10月、愛媛県新居浜市大生院で土砂崩れで4名亡くなりました。覚えていらっしゃると思いますけれども。私のふるさと。私は視察に行って、車で道路を迂回しながら回ったんですけれども、大臣は村上大臣とちょうど同じ日にヘリコプターで視察をされたと記憶しています。ヘリコプター使っていいなと、うらやましいということをここで言うわけではございませんけれども、やはり与党として政権責任を持っておられるのですから、今お言葉にされたことは是非とも私はライフワークとして本当にやってほしいと、お願い申し上げたいと思います。

11.違反建築物への耐震対策について

○加藤敏幸 最後に、2分残りましたけれども、この問題を議論するときに私はどうしても避けられないのが、既存不適格ではなくて、既存違反建築、なかなかこれ、行政としてはあってはならない、古くから建っている建物ですね。これは、今のところ補助だとか法律の適用からなかなか救済しにくいというのは当たり前だと思います。違反物を政府がこぞってお助けするということはなかなか取りにくいと思います。

 しかし、その地区において最大の問題点は、やっぱり既存違反建築物を一体どう考えていくのかと、このことも私は大きな議論だと思います。お答えにくいとは思いますけれども、国会の議論の場として、既にあるものについて、問題があるものについてはどう考えていくのかと、この点についてはお考えをお示しいただいて私の質問を終わりたいと思います。

○山本繁太郎・住宅局長 違反建築物、いろんな形で違反建築物できますけれども、もう法律で許されないことと分かっていて建てられた建築物が大多数でございます。しかし、そういう建物であっても耐震性というのは一番大事でございますので、耐震改修はきちんとやってもらわなきゃいかぬという立場に立っております。

 その上で、御質問の中でも言っていただいたので恐縮なんですが、公共団体と私たちの関係、公共団体に対して助成をしながら公共団体は改修費補助するという流れを思い浮かべてほしいんですが、公共団体は違法な建築物は是非是正したいという気持ちでいます。ですから、補助要項にそういうことを明記していると明記していないとにかかわらず、補助を申請に来られたら、ああこれは違法建築物ですねと、この部分は直してくださいと必ず言います。それは言うなという立場には私たちはありませんので、是非この助成を手掛かりにして違法建築物は是正したいという公共団体の行動は受け止めていただきたいと思うんです。

 ただ、原則論、一番大事なところは、違法なものであっても使われている限り耐震改修はやらなきゃいかぬという考えではおるところでございます。

○加藤敏幸 終わります。ありがとうございました。

 


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民主党参議院比例区第3総支部