○加藤敏幸 おはようございます。民主党・新緑風会の加藤敏幸でございます。
海上物流基盤強化のための港湾法等の改正について質問をさせていただきます。
私は、前回も申し上げましたけれども、製造業を基盤とする、いわゆる職域を背景とした議員ですから、日本のこの製造業をいかに復興させていくか、回復させていくかというのが一番大きなねらいであります。産業の発展なくして雇用の確保、あるいは働く皆さん方の生活の向上はなかなかなし難い、こういう視点に立って、製造業、ものづくり日本、これをいかに今後発展させるか。会社の中における努力というのは、これは労使が必死になってやっておる、朝から晩まで血の汗を流しながらやっている。ところが、会社の外のコストはどうなっているんだ。水も高いではないか、エネルギーは高いではないかと、こう、いろいろあるわけですけれども、物流コストにも大きな問題があった。ここをどうするかという視点で、今回の港湾の国際競争力を付けていく施策をとらえますと、私は、意味のある重要な改正法案であると考えております。
しかし、いくつかの法案が、4本あるいはそれ以上絡んでおるし、法改正の目的が必ずしも一本すぱっと筋が通っていないのではないか。まあ広く考えていくとみんな関連しているねということではありますけれども、言いようによっては抱き合わせ販売的なこともあるのではないかという問題も感じておりますが、その抱き合わせの仕方をここで言ってみても前向きではない、それは置いておきまして、直ちに内容についてご質問をさせていただきたいと思います。
1、港湾運送事業の規制緩和の効果と影響について
○加藤敏幸 まず第一に、経済のグローバル化等の進展によりまして、我が国の高い物流コストが産業活動、国民生活に大きなマイナスの影響を指摘されているということは先ほど申し述べたとおりであります。物流サービスの効率化、高度化に対する要請が日々一層強まり、そこで港湾に関しましても、港湾運送事業法の改正を手始めに規制緩和がいろいろ行われてきました。現在では、地方港を含め全国的に事業者の事業免許制が許可制に切り替えられて、需給調整規制が撤廃されているという状況にあります。
一般的に規制緩和には「光と影」、いろいろと指摘されておりますけれども、そういった面があるわけでありまして、いわゆる参入規制撤廃により過当競争が料金ダンピングを引き起こしたり、あるいは大手の参入やその市場支配力によって中小零細事業者が淘汰されたり、あるいはそこで働く皆さん方、労働者の皆さん方の労働条件が引き下げられると、そういう事態も起こりかねない。現にタクシー業界、大阪ではそういうことが問題指摘されている状況にあります。
行政としては、そういう事態が起きないように常時対策を取っていく必要があると考えられますけれども、港湾運送事業の規制緩和、具体的には、主要9港における港湾運送業の規制緩和を始め、2000年11月以降いろいろ規制緩和が行われてきましたけれども、その影響などを今日時点どのように政策評価されているのか、お伺いしたいと思います。
○鬼頭平三・港湾局長 お尋ねのありました港湾運送事業についてですが、これはもう委員ご案内のとおり、港湾運送事業といいますのは、日々の業務量の変動が大変大きい、あるいは労働供給事業的な性格を有するというその事業の特性から、過去において暴力的労務手配師などの悪質事業者の参入、又は零細事業者の乱立など混乱の歴史を経験したことを踏まえまして、事業参入については需給調整規制に基づく免許制、運賃・料金については認可制が導入されたところであります。
こういった規制は、今申し上げましたような港湾運送に関する秩序の確立とか、あるいは港湾の安定化に大いに効果を発揮をしてきたところですが、他方で、硬直的な料金あるいは夜間荷役が行われないなどといったサービスの質の問題などが指摘されるようになりました。このため平成12年に、今お話のありましたように主要9港、特定港でございますが、先行的に規制緩和を実施いたしました。
この規制緩和の効果でございますが、三つほど申し上げたいと思います。
新規参入あるいは利用者ニーズに対応した運賃・料金の設定などが着実に行われてきているなど、事業者間の競争が促進をされつつあります。二つ目は、平成13年11月の港運労使の合意により、港湾荷役作業の364日24時間フルオープン、これはターミナルの作業についてですが、正月の元旦だけお休みをさせていただくという、そういうことが実現をしたこと。三つ目としては、港湾運送事業者の作業の共同化、あるいはターミナルオペレーター業への展開、そういったものが進むなど事業の拡大が進んでございます。
こういった効果に対しまして、船会社さん、あるいは荷主さん、港湾管理者さんに対してアンケートを私どもしておりますが、サービスの向上や港の活性化があったということについて一定の評価をいただいています。
こういった成果を踏まえまして、今お話のありましたような地方港につきましてもこの規制緩和を実施をするということで、昨年の、いわゆる港湾活性化法で公布をしていただきましたが、それに基づいて本年5月に施行することにしてございます。
○加藤敏幸 港湾における過去いろいろな問題があったと、沖仲仕と言われた時代から歴史的な経緯を踏まえて今日に至ったということでありまして、そういう状況をしっかりと踏まえていただきまして、また、労使が364日24時間稼働というのは、半導体工場と全く一緒でありまして、半導体工場は設備更新のときに休みになるというメンテナンス日があるわけですけれども、ここまで一生懸命努力をされているということですので、そのことを踏まえてやっぱり近代的な港湾労働の実態ということを期待をしたいと思います。
そこで、厚生労働省に今日お越しをいただいておりますけれども、世界的に貿易量が拡大をして、さらに海運業の国際的な再編が行われている中で、港湾の民営化、規制緩和、港湾労働者の雇用システムの弾力化という施策は、これは世界的な流れになっていると思います。我が国の港湾もこういった流れの中にあり、そこで更なる競争力の強化が求められているというわけですけれども、こういった現状の下で、やはり港湾における規制緩和や合理化のしわ寄せが雇用労働分野にも波及しているのではないかといった懸念があります。
例えば、今では夜間作業も行われていますけれど、安全衛生対策がいわゆる364日24時間操業体制の中で万全に行われているのかどうか。労働災害が起きていないのか、あるいは一人一人の労働時間が増えていないのか、福利厚生は後退していないのか。また、ターミナルオペレーション業務において事業再編が行われ、中小事業者が倒産したり、雇用不安、あるいは事業者にとっての不安が起きていないのか。あるいは、港湾労働の高度化に伴う教育訓練がしっかりと行われているのかなどなど、心配すればいろいろあるということですし、こういう心配についてもわが議会の中ではしっかりと議論する必要がある。
こういう視点から、厚生労働省に対しましては、ここ5年間ぐらい、港湾労働の実態を今言ったような視点からどのようにとらえておられるのか、あるいは必要な対策を講じておられるのか、お伺いしたいと思います。
○高橋満君・厚生労働省職業安定局次長 お答え申し上げます。
港湾労働につきましては、議員もご承知のとおり、港湾荷役のいわゆる変動性といったようなことから、常用労働者のほかにいわゆる日雇労働者を始めといたしました企業外の労働力というものにも依存をせざるを得ない状況というものがあったわけでございまして、そうした場合の就労に際しまして、先ほどもお答えがございましたとおり、第三者が不当に介入をして中間搾取が行われるといったような弊害というものが過去において生じてきた経緯というものがございました。
こうしたことから、昭和40年、ちょっと古うございますが、港湾運送に必要な労働力の確保、さらに港湾労働者の雇用の安定等を図ることを目的として港湾労働法というものが制定され、私ども厚生労働省は、これに基づきまして港湾雇用安定等計画、ここで様々な対策の指針というものが盛り込まれまして、この計画に沿って各般の港湾労働対策を講じてきたわけでございます。
さらに、平成12年におきまして、この港湾労働法が改正され、港湾運送事業主間でそれぞれの常用港湾労働者を相互に活用していくことを可能とする、いわゆる港湾労働者派遣制度というものが導入をされたところでございます。こうしたことを通じ、港湾労働者の雇用の安定ということにるる努めてまいったところでございます。
先ほどもご指摘のございました港湾の国際競争力を強化するという観点から、港湾の364日フルオープン化、あるいはスーパー中枢港湾プロジェクト等々、港湾におきます規制緩和あるいは合理化ということが逐次実施をされてきておりますが、こうした規制緩和等が労働者の労働環境というものにどういう影響を与えてきたのかというお尋ねでございます。例えばご指摘のありました労働時間とか労働災害という観点で見てまいりますと、港湾労働者の年間総実労働時間、これはここ5年ほど、ほぼ2200時間前後、この辺りで、そう大きく変化をしてはおりません。
それから、災害の発生状況、特に死亡災害でございますが、死亡災害の発生状況もここ5年ほどかつてから見ますと相当大きく減少しておりまして、この5年間におきましても年間10件台で、むしろ減少傾向を示しており、そういう点から見ますと、現在までのところ、この規制緩和によって港湾労働者の労働環境が悪化をしておるということではないと一応私どもは認識をいたしております。
それから、教育訓練の問題でございますが、確かに、ご指摘のとおり、港湾荷役技術が非常に大きく高度化されておる中で、それへの対応として大変重要な課題であるわけでございます。私ども厚生労働省におきましては、特に若年技能者の育成確保という観点から、港湾職業能力開発短期大学校というものを設置、運営をいたして、その努力をいたしているところでございます。また、あわせて、財団法人の港湾労働安定協会が運営しております港湾技能研修センター、ここにおきまして港湾労働者を対象とした各種の技能講習を実施しておりますが、これに対しても各般の支援をしていくなどの取組に努めておるところでございます。
今後とも、国土交通省とも連携しながら、この規制緩和あるいは合理化というものが労働市場や港湾労働者に悪影響を及ぼさないような形で適切に対処してまいりたいと考えております。
○加藤敏幸 差し当たって悪い傾向はないということでございますけれども、さらに、ある意味で監視をやっぱり続けていただきたいし、教育訓練等しっかり支援するということもお願いをしておきたいと思います。
さて次に、今回の法改正では、経済特区で試験的に実施した施策を全国展開していこうという項目が二つございます。こういった政策の展開は確かに一つの方法論であると、このように思いますけれども、しかし特定の、特別の条件下で成功したものがほかの場所でうまくいくとは、これは必ずしも言えないのではないか。こういった政策展開には、まず先行事例についての政策評価がしっかりとされ、ある程度その政策の普遍性が検証されるという、こういうことが必要ではないかと思いますし、加えて、その政策を他の地域に展開されるという場合には、その地域に明確なニーズがあると、このことが必須要件ではないかと思います。
今回の法改正において、この特区での先行事例の政策評価をどのようにされたのか、お伺いをしたい。また、そういった施策が全国の港湾で求められているのかどうか、いわゆる全国の港湾管理者が意欲を持って同じことを「うちもやりたい」、そういう積極的なニーズがあるのかどうか、その辺の事情をご説明いただきたいと思います。
○鬼頭平三・港湾局長 構造改革特別区域に関するお尋ねでございますが、まず今回の特区の全国展開、二点ございますが、埠頭施設といいますか、行政財産の貸付けの方について少し事例に基づいてご説明をさせていただこうと思います。
この埠頭施設の貸付けにつきましては、岡山県の水島港、福岡県の博多港、沖縄県の那覇港、この三港において本制度を活用した貸付けが実施をされております。この貸付けが実施されましたことによりまして、実際に埠頭を運営する者の土地や建物の使用について法的な位置付けが明確になるということ、あるいは運営の安定や長期的視点に立った設備投資が可能になる、そういうことに加えまして、従来の使用頻度に応じて使用料を支払うという使用許可制度と異なりまして、一定額で埠頭施設の貸付けを港湾管理者から受けられるということから、安定的な埠頭経営が促進をされるということになります。
そういった結果、利用者であります船会社の要望に応じた埠頭の運営者が必要と思う施設整備を行うとともに、利用者が埠頭の運営者に支払う利用料金が低減化あるいは柔軟化されるというような様々な取組が行われているわけでございます。
もう少し具体的に申し上げますと、岡山県の水島港の例でございますが、先ほどちょっとお話出ましたガントリークレーンの利用料につきましては、30分当たりそれまでは3万円であったものが2割ぐらいお安くなって2万5千円になるというようなことですとか、あるいは薫蒸倉庫の利用料金、今までは1日単位、24時間で使用させていただいていたものが1時間単位ということですから、短時間で終わればその分だけ料金は安くなるというようなことになります。もう一点、博多港につきましては、コンテナの修理場の整備とかあるいは管理棟のテナント料の低減、そういったことになり、管理棟のテナント料については、まあこれはそれほどではありませんが、5%ぐらい、1平方メートル当たり2000円という料金が1900円になるというようなことでございます。
こういう港湾の効率的な運営を実現する制度として、今回の特区制度、大変有効であるということと、特段の弊害も見られないということから、構造改革特別区域推進本部評価委員会というところでご議論をいただき、これを全国展開したらどうかという評価意見をいただいたものですから、それを踏まえながら、私ども今回全国展開をすることにしたものでございます。
○加藤敏幸 ありがとうございました。
そういうことで政策評価して非常によかったとお褒めをいただいたんで、ほかのところでもきっとどんどんどんどん使ってもらえるだろうということでこういう提案になっておるんですけれども、私が申し上げておるのは、それは営業の口上でしょうと。いい製品ができた、テストマーケットではうまくいった、しかし、そのときに、もっときめ細かく、各対象のところに行って、そのことを導入してくださいと言う、こういう営業の更に生きた活動を含めてやった方が政策展開としてはいいんではないんですかと。これはほかの経済産業省でも相当私しつこく言ったんです。お役人さんは立派だし頭もいいしいいことを一杯つくるけれども、自分の足を使って自分たちの作った法律を売り込むということが今の時代に求められておるんじゃないんですか、ということなんですけれど、何かありますか。
○鬼頭平三・港湾局長 今回のこの法律の改正の概要といいますか内容につきまして、既に港湾管理者にはご説明をさせていただいておりまして、一部の重要港湾の港湾管理者におきましては、港湾の効率的運営の観点からこの貸付制度の利用についても検討をし始めていただいているというふうに聞いてございます。
今、委員からご指摘のありましたように、更に営業をすべきだということでもございますので、そういったいろいろな港湾管理者の検討状況も踏まえながら、私どもといたしましても、この法を制定をした後、施行までの間に関係者に対して更に周知徹底を図って、この制度がうまく運用されるように努めていきたいというふうに考えてございます。
○加藤敏幸 足で稼ぐ霞が関ということで、是非頑張っていただきたいと、このように思います。
2、港湾の真の国際競争力の確保、コスト削減について
○加藤敏幸 次に、我が国の港湾が真に国際競争力を持ち得るかと、こういうテーマで少しお話をお伺いたいと思います。
港湾の国際競争にとって我が国、まあ強力なライバルの一つとなっている上海では、昨年12月に洋山深水港という巨大なコンテナ港が開港いたしました。コンテナの年間取扱量は220万TEU、20フィートコンテナ一個分換算と、こういうことでございますけれども、ほぼ横浜港並みで、中国政府と上海市は2010年には1500万TEUを目指し、自由貿易区の建設と併せて更なる港湾機能の強化を図ろうとしております。これが完成すればアジアの物流地図は大きく変わるとさえ指摘をされており、特に自由貿易区は完全無税の取引、貨物の24時間モニター監視、最新の通関システムの下での貨物移動を可能にするという言わば究極の保税エリアで、中国の戦略的な港湾整備政策だと言われております。
現在、こういった東アジアの国際的拠点港湾の台頭に対抗いたしまして、我が国でも、これは一般質疑の分でもお答えをいただきましたけれども、スーパー中枢港湾の整備が進められていると理解をしておりますけれども、上海の今言ったような港湾の戦略性との対比でいけば、我が国のものは何となく一歩一歩という歩兵的、そういう漸進的な取組で、見劣りをしておるのではなかろうか、港湾関係の人々の中でため息が漏れておるのではないかと、こういうふうに思います。
港湾の競争力強化に関する戦略については、それぞれの国の港の特質、港の背景地の実態、あるいは製造業の実態など、様々な要因を総合して打ち立てていくべきでありますけれども、我が国としての港湾の基盤強化に関する国家的戦略をどこに置くべきか、末松議員の議論の中にも少し関連がございましたけれども、改めましてご見解をお求めいたします。
○北側一雄君・国土交通大臣 加藤委員は「ものづくり」に長年携わってこられた議員でございますが、今質問の冒頭でおっしゃいましたように、そういう「ものづくり」のメーカーの方々もいかにコストを縮減するか、その中で物流をいかに簡素化するか、効率化するか、そういうところに本当に知恵を絞っていらっしゃると思っております。
現に、我が国の物流を考えますと、特に海から、量でいきますと99%以上海から出入りをしているわけでして、やっぱり我が国のそういう基幹産業でございます製造業、その製造業が空洞化しないためにも、私はこの物流基盤というものをしっかり整備をしていくということが、また物流を効率化していくということが非常に大事であると。それは我が国の国際競争力を維持向上させていくために最も重要なテーマの一つだというふうに認識をしているところでございまして、特に港におきましては、その整備について、先ほど末松委員からお話がございましたが、東アジアの大きな主要港に比べますと少し立ち後れてしまったという状況がある中で、しっかりとこの港の、主要港の整備をしていかなきゃならないというふうに思っているところでございますが。
ただ、港といいましても、我が国は四囲が海に囲まれていますんで、特定重要港湾と重要港湾、こういう大きな港だけでも128もあるというふうな、地方港も含めますと1000以上ある、こういう本当に港がたくさんある国でございますが、そういう意味では、この国際物流というようなことを考えますと、やはり選択と集中といいますか、予算には限りがあるわけでございますので、やはり絞ってそこに集中的に投資をしていくというふうな対策を取っていかないといけないということでスーパー中枢港湾の指定をさせていただきまして、このスーパー中枢港湾におきましては、これから3年から5年の間で、先ほど来お話が出ておりますアジアの主要港と並ぶ、そういうコスト、サービス水準を実現を目指してまいりたいと思っております。
コストについては、例えば釜山港と同じぐらいにするために3割ぐらい下げていきましょう、それからリードタイムについては、これも今3日近く掛かっているわけでございますが、これをもう24時間以内にしていこうと、こういう目標を明確にさせていただいて、今総合的な取組をさせていただいているところでございます。
ハード面におきましては、このスーパー中枢港湾プロジェクトをしっかりと進めていくということでございまして、名古屋港の方は既にもうスタートいたしました。横浜港は元々あるわけですが、関西においても大阪、神戸と今事業を進めているところでございまして、水深16メートル級の大水深岸壁の整備をしっかりと推進をさせていただきたいというふうに思っているところでございます。
こういうハードの対策とともに、やはりソフト面での対策もやらにゃいけないことが一杯あるというふうに思っていまして、その一つがやっぱり規制の改革の問題だと思っております。
先ほどもお話が出ておりましたが、港に船が入る際にたくさんの手続があるんですね。6省庁の手続があるんですよ。経済産業省、農林水産省、厚生労働省、財務省、法務省、海上保安庁、国土交通省、6省1庁ですね。これの手続を、このIT化が進んでいる時代でございますので、先ほど港湾局長が答弁しておりましたが、ワンストップサービスでできるようにやっぱりしていかないといけないということで、シングルウインドー化というのを今一生懸命進めようということで、何とかこれを、平成20年でしたね、20年度には是非実施ができるように、もう一つの画面ですべての手続ができるというふうに是非させていただきたいというふうに今関係省庁とも連携を取って進めているところでございますし、また昨年の法改正ではメガターミナルオペレーターによる運営事業制度というものを創設をさせていただきまして、事業の効率化を進めていこうということをやらせていただいておりますし、さらには今回の法改正におきましては、既存の埠頭公社ターミナルの管理運営の効率化、これは埠頭公社の株式会社化でございますけれども、をしっかり進めさせていただきたいと思いますし、また単に港だけではなくて物流という観点からは、コンテナターミナルの近くに位置されますロジスティックス拠点、そこではいろんな加工だとか物流をめぐる様々なことがなされるわけですけれども、そういうロジスティック拠点の構築についても無利子貸付制度の創設をするなど、そういう法改正も今回お願いをしているところでございまして、ほかにも内航フィーダーとのネットワークの連携強化だとか24時間フルオープンサービスの推進だとか様々あるわけでございますが、総合的に冒頭申し上げました目標に向けてしっかりと、港湾の競争力強化に向けてしっかり取組をさせていただきたいと思っております。
○加藤敏幸 そういう決意で、決意だけではなくて実績を是非上げていただきたいと、このように思います。
少し視点を変えまして、私は忘れてはならないポイントの一つの中に海運モーダルシフトの推進があると思います。これは単に地球温暖化対策ということにとどまらず、海運によって内陸輸送の物流のコストダウンが行われれば製造業の競争力大幅アップにもつながることになると。そのためには、港と道路の問題だけではなくて、港と鉄道をつなげるための港湾設備が急がれるということは当然のことであります。例えば港における貨物線路の整備やヤードの整備ということ、あるいは生産地、消費地との間のモーダルシフトネットワークを密にするという、そういう意味で内航海運の振興を前提とした地方港の整備といったそういう課題もあるのではないかと思いますけれども、現在の施策と今後の展望についてお伺いしたいと思います。
○鬼頭平三・港湾局長 モーダルシフトの推進、特に海運を利用したモーダルシフトの推進のための取組についてのお尋ねでございます。
港湾におきましては、陸上輸送と海上輸送を円滑、迅速に結ぶ複合一貫輸送、これに対応した物流拠点を整備するなどによりまして、国内海上輸送の利用促進を図ってモーダルシフトを推進してきてございます。
具体的には、特に国内の主要な港におきまして、フェリー輸送あるいはロールオン・ロールオフ船による輸送、そういった輸送に対応した内貿ターミナルの整備をハード面としては実施をしてきてございます。さらに、こういった港の岸壁の整備に加えまして、内陸にそれを運ぶ場合のターミナルへのアクセス道路の整備でありますとか、やはりフェリーからトレーラーが降りたときの駐車場みたい、乗り込む場合もそうですが、そういう整備も加えてやってございますし、特に今、委員の方からご指摘のありました鉄道と海上の接続という意味では、18年度予算におきまして、コンテナターミナルの背後に鉄道積替え施設というものを整備をするような予算措置をしてございます。
こういったことによりまして、国際海上コンテナ貨物の鉄道を利用した内陸への輸送あるいは内航フィーダー輸送への社会実験も進めておりますので、そういった内航フィーダー輸送の利用促進等々に我々も今後ともモーダルシフトの推進という観点から鋭意施策を講じていきたいというふうに考えてございます。
○加藤敏幸 先ほど大臣の方から、30%のコストダウンを目標にということを力強くお話をしていただきました。
そこで、私は民間でずっと仕事をしておりましたもので、社長が30%のコストダウンと言うと、すぐ専務、常務は、それは一体どういうふうなコストの内訳になっておるのか、そしてそのコストの項目ごとに、じゃ、どれだけ下げていくのか、Aというコストは半分にできるのかできないのか、じゃBは、これはもう5%ぐらいしかできませんね、Cに至ってはひょっとしたらなくすことができるか分からないということを各担当がこれ因数分解をして細かくやっていって具体的な目標を作っていく、最後はいつまでできるんだ、駄目押しが入ると、これは民間の現場の話であります。
港湾の利用コストという場合には、入港料、それから「とん税」というとんでもない税金がある。ターミナル費用、荷役料、パイロット料やタグボート料などが挙げられますけれども、具体的なコストダウンの方法論とか目標とかございましたら、お願いをしたいと思います。
○鬼頭平三・港湾局長 港湾コストにつきましては、ただいま委員の方からお話のありましたように、入港料あるいは水先料金等の船舶関係費用あるいは施設使用料等のターミナル関係費用、そして荷役関係費用によって構成をされてございます。
こういったコストにつきまして、先ほど来、ご議論をいただいておりますスーパー中枢港湾におきましては、国、港湾管理者、民間事業者が一丸となって、コスト、サービスの向上に資する施策を展開いたしまして、コンテナ貨物の取扱量を増大をさせ、それを効率的に扱うことによってスケールメリットを発揮して、船舶関係費用でありますとかターミナル関係費用あるいは荷役関係費用について、それぞれについて低減を図って、結果としてコンテナ一個当たりの港湾コストを約3割低減させようと思ってございます。
もう少し具体的に話をしろということでございますのでもう少し加えさせていただきますと、私どものもくろみによりますと、スーパー中枢港湾で指定をいたしました特定国際コンテナ埠頭、いわゆる次世代の高規格コンテナターミナルにおきましては、一つのターミナルの単位で100から120万TEUぐらいのコンテナの取扱いを想定をしてございます。その場合、従来のというか、今までのコンテナターミナル、1ターミナルの1.5倍から2倍ぐらいの貨物を扱うということになりまして、先ほど言いました船舶関係費用、ターミナル費用、荷役関係費用、それぞれおおむね10%かそれ以上が低減が可能になるだろうと。
したがいまして、これらをトータルにいたしますと、全体で30%ぐらいのコスト低減が可能であるというふうに見込んでございますし、スーパー中枢港湾を指定をする前に各港湾管理者から提出をいただきました目論見書の中でも、そういった貨物量を実現をすることによって費用がそれぞれ具体的にこのぐらい低減できるという数字もいただいているところでございます。
○加藤敏幸 会社でいえば、ただいまの答弁は、営業常務の「社長、販売台数増やすから一個当たりの単価は安くなりますよ」と、こういう説明になるわけですけれども、民間会社じゃそれだけじゃ足らぬと。やっぱり製造プロセスを、棚残はどうなっておるんだとか、材料費の仕入れコスト下がないかとか、そういうことを含めてやっぱり利用コストというのは下げていくという努力をしていただきたいと。
今日は国土交通省に対する経営指導の時間じゃないですからこれ以上は申し上げませんけれども、先ほど、足で稼いでくださいとか、それから、コストダウンというのは単にその売上げ台数増やせばということじゃなくて、きめ細かに一つ一つ追っ掛けていかないとなかなかできないんですよというのは、もう民間の中で、これ何百年じゃないですけれども、まあ百年ぐらいやってきた成果でありますので、そういうようなことも私はやっぱり、安全も民間に学んでくださいと。これ、前回申し上げましたけれども、コストダウンも是非民間の手法を謙虚に学んでいっていただいて、世界で一番競争力のある港湾を是非成し遂げていただきたいと思います。こういうようなことで、先ほど大臣の方のお話も聞いておりますので改めてはもうお伺いしませんけれども、よろしくお願いをしたいと思います。
さて、このコストの中で、先ほど申し上げましたけれども、税金、「とん税」「特別とん税」という項目がございました。現在、外国貿易船の入港に対してとん税が一トン当たり十六円、地方税である特別とん税がトン当たり二十円、合計三十六円が負担されております。しかも、とん税は日本国の国税でありながら船が入港する港ごとにこれが徴収されるというそういう、どうなっているのか、そういう側面があります。
いろいろと調べましても、このとん税は、学問的にはいろいろ古い内容であって時間が掛かるわけでありますけれども、年間税収2つ合わせても200億円程度の最も小さな税源でないのかなと、こんなふうに思っております。しかし、これもコストの一つであり、手間暇も掛かるということで、まあここの場でとん税廃止という答えは出るはずはないんですけれども、どうするのですかと、財務省のご見解をいただきたいと思います。
○青山幸恭・財務大臣官房審議官 お答え申し上げます。
とん税でございますけれども、外国貿易船が海港、これ全国に120港ございます、に入港するという事実に着目いたしまして課税しているという分でございまして、間接税の一種で、使途は特定しておりません。一般財源でございます。
もう一つですが、特別とん税というのがございます。これは昭和32年ですが、ちょっと古い話で恐縮ですけれども、とん税の税率を改正いたしまして、5円からトン当たり8円にしました際に、国内船主の負担軽減のために、日本船舶のみに課されます固定資産税、これの税率を半減いたしたわけでございますが、これに見合う分ということで地方の方に譲与税という形でこれがスタートしたというものでございます。なお、地方財源として使途を明示せずに譲与するという、いわゆる地方の一般財源でございます。
委員ご指摘とおり、これらでございますが、外国貿易船が海港に入港した際に、船舶の純トン数というのがございます。これ、純トン数というのは船舶の貨物あるいは旅客を積載する部分の容積ということでございますが、これを課税標準として課すものでございまして、とん税はトン当たり16円、それから特とんが20円ということになってございます。海港ごとに1年分、これは入港3回分に相当するわけでございます、これを一時納付いたしますと当該海港への4回目以降の入港に対しましては課税しないということにされているわけでございます。
税収でございますが、合わせますと203億円、とん税が90億円、特別とん税が113億円でございますが、この113億につきましては、海港の港湾施設を管理いたします市町村に全額譲与されておりまして、市町村としては一般財源という形で使われているわけでございます。
現行の、じゃ、とん税法とか特別とん税法の議論でございますが、これは昭和32年にきちっとした形にしたわけでございますが、その際の税率ですが、純トン当たり、とん税が8円、一時納付の場合は24円でして、特別とん税は10円、一時納付の場合は30円でございました。これを昭和39年に引き上げまして現行の税率にし、それ以来ずっとそのまま引き上げておりません。こういうこと等によりまして我が国の港湾の国際競争力に配慮してきたところでございます。
なお、この納付手続でございますが、昨今の電算化の流れもございますので、平成11年度から私どもの通関情報処理システム、NACCSというのを利用して納付できるようにさせていただいたところでございます。
外国のことをちょっと申し上げさせていただきますと、アメリカ、オーストラリア等につきましても同様のいわゆるとん税制度を取ってございます。アメリカは金額的には、北米、中米等からの港からの入港につきましてはトン当たり2.3円とか非常に安い仕組みになっておりますが、例えばイギリスでございますとトン当たり79.7円とか、オーストラリアでございますと大体日本とほぼ同じような部分でございます。
お隣の韓国でございますけれども、手元にある数字でございますが、トン当たり15.4円という形で、一見安そうに見えるんでございますが、これは各港への入港ごとに納付ということで、日本の場合、3回目まではまとめて払うというやり方は取っておりませんので、割引制度はないという形になってございます。
なお、中国につきましても、例えば1万1トンを超えるものにつきましては、90日まで錨泊する場合ということでございますが、トン当たり96.3円、30日までですと48.1円という形で、かなり高くなっていると。こんなのが国際比較でございます。
今後どうするかという議論でございますけれども、先ほど来申し上げましたように、他方で、もちろんコンテナ船の船主、船主協会の方からは大型化に伴います負担増ということで税率の引下げというもちろんご要望もございますが、他方、これ自治体の立場からいいますと、特別とん税でございますが、これは港湾施設を管理している市町村に全額譲与、しかもこれ一般財源ということでございますので、以前は税率を引き上げろというような議論が逆にございまして、こういう両方の意見を勘案した上で検討する課題ではないかなと考えております。
○加藤敏幸 まあ財務省は「いろいろうまいこと言って」とは言いませんけれども、一回くわえたものは放さないと、こういうことだと思いますけれども、まあここで議論してもしようがないので、やはりしっかり議論を今後していただきたいということを申し上げたいと思います。
3、埠頭公社の民営化について
○加藤敏幸 さて、埠頭公社の民営化問題につきまして幾つかご質問をさせていただきます。
まず端的に言って、財団法人のまま、あるいは公社のままではなぜいけないのか。現在の行政の仕組み、規制がどのように事業展開の足かせになっているのか、まずここを明らかにしていただきたいと思います。
○鬼頭平三・港湾局長 現在の各港にあります埠頭公社でございますが、委員もご案内のとおり、昭和五十七年に行政改革の一環として、東京湾と大阪湾にありました京浜外貿埠頭公団、阪神外貿埠頭公団の二つの公団を廃止いたしまして、それぞれ港ごとに港湾管理者が全額出資をする財団法人として新たに生まれ変わりました。それが埠頭公社というものでございます。
それまでは公団ということで国が出資をし、港湾管理者が出資をする特殊法人としてコンテナターミナルの建設あるいは管理運営というものを実施をしておりました。その業務を承継をするということと、もう一つは、コンテナターミナルを管理運営する、日本にとって大変重要な役割を果たす公社であるということから、外貿埠頭公団の廃止及び承継に関する法律というものを作りまして、国が相当程度関与をする形でその埠頭公社の、例えば船会社さんに貸し付ける料金の定め方とか、そのそれぞれの、ある程度長期にわたる整備計画あるいは毎年度の事業計画、そういったものの認可でありますとか、相当しっかりと国が、まあ手取り足取りとは申しませんが、それぞれの公社のやられることについて監督をしてきたということがございます。
ただ、そういう中で、ご自身でなかなか国際競争力を強化をするという、あるいは船会社を呼んでくるという中で、コストを自由に決められないというようなこととか、あるいは船が、コンテナ船がどんどん大きくなる中で、言ってみれば、そのコンテナ船を受け入れるための施設自身を相当大水深のものを、先ほどマイナス16メーターというお話も大臣の答弁にございましたが、そういったものを造るに当たって、下物から造っていくと相当の資金量が要るということの中で、我々の行政の対応としては、大きな岸壁については基本的には公設民営化の方式を取ってございます。
そういう意味で、これからの埠頭公社の役割というのはむしろ管理運営が中心になっていくだろうという中で、今までの形よりは、むしろ自由に料金を決め、あるいは戦略的、多角的な事業が展開できる、そういった形の組織にすることの方がより望ましいということで今回この法律を出させていただいているということでございます。
○加藤敏幸 じゃ、そのことを前提にして、効率的な運営をするということから言ったら、私はやっぱり人の問題が一番大きいんでしょうなと、こうなると思います。例えば、今の埠頭公社のように、経営感覚においては民間的でない方々が、いわゆる自治体から出向、派遣、こういう形で来ておられていると、それが株式会社にすれば、名刺も変わるし。しかし、やっている人は替わらないということであれば、人は替えずに形だけ変えるということでは、本来その目指すところが達成されるのでしょうかと。
例えば、財団法人東京埠頭公社について言えば、理事長が元東京都港湾局長、二名の常勤理事さんが、一人は東京都理事、一人が内閣府沖縄総合事務局、常任監事が旧運輸省港湾局の室長さんというふうに、経営陣というのは皆さんそういう経歴を持った方々だし、職員の皆さん方も東京都などからの出向者、派遣者が多い。他の埠頭公社の実態も恐らく似たり寄ったりだとこれは思いますと。
そういう実態の中で、今局長がご答弁で言われたような、創意工夫だとか、そういうようなものが達成されるということが約束していただけるのかどうか、そこを少しお話しいただきたいと思います。
○鬼頭平三・港湾局長 正に、新しい会社になって、そういった創意工夫を生かして新しい経営に取り組んでいただくということが私ども今回のこの組織の改編にとって一番ポイントだろうと思っています。ただ、会社の人事とか雇用関係につきまして、当然新しい株式会社になった会社自身がお決めになることではございますが、正に委員からも今お話がありましたように、創意工夫を生かすという意味で、民間のノウハウを経営にいろいろ取り入れていくということが大変重要であると私も思っております。
そういう意味で、外部の優秀な人材をできるだけ活用していただくということについて、今回のこの改革の趣旨にかんがみまして、そのそれぞれの会社に経営判断の中の一環として取り組んでいただくということについて、私どもも期待をしたいというふうに思っています。
○加藤敏幸 これは新しく株式会社化された経営陣、その経営の主体的な意思で行われるということですから、いつもそう言って逃げられて、それ以上はつかまえられないということで議論は途絶えるわけですけれども。しかし、結果的にこの株式会社化、民営化というものがどれだけの成果が出るかというのは、これは2年たち、3年たてば、これは経営的な数値として出てくるわけですから、そのときに、じゃ、ここで議論したことがどうだったんだと、もうそのときには法律ができて、はい、さようならということでは政策評価にはならないということで、われわれ参議院では決算重視だと。決算委員会で本当にその経営成果をしっかりそのときにはびしっとやるということでなければ、何でもつくりっ放し、やりっ放しということになっちゃうんじゃないかなと、こんな感想も持つわけであります。
そういうようなことで、もう少し細かなことを申し上げますと、この東京埠頭公社の事業の中に、これは直接国土交通省が管理はできない内容、してないとは思いますけれども、港湾関係の事業のほかに「建設発生土処理受託業務」というのがありまして、これは業務収入の36%を占めてるという、言わばこの東京埠頭公社の仕事の中に36%も、残土を処理をするというんですか、請け負っているというこういう事業があるわけですから、じゃ株式会社化するときに、それも一緒に事業範囲とするのかとか、まあいろいろ細かな問題もあるのではないかということもございますし、また、株式会社になると、何でもかんでも民営化したらうまくいくという、何かマインドコントロールをされてるんじゃないかなと、こう思うようなところもあるわけです。
民営化して株式会社になると、これはもう公務員じゃないですから、ある部分は、まあこんなことを言うと変ですけども、やりたい放題とは言いませんけども、やっぱりそこは公務員と民間とは違った理屈で管理はされておりますよと。例えば、業者に対する発注だとか、物を調達するとか、そういうふうなときに民間の資材部長さんのところは盆と暮れには四畳半は空っぽにしておかないかぬと、こういうふうな笑い話もあるぐらいですね。それはそれでしようがないわけですよと、民間は。お役人がそういうことをしたら怒られるけれども、民間の場合は、バックリベートとかいうのは業界業界によっていろいろこれは扱いがあってということになるわけです。
これはこれで、民間会社には民間会社のリスクなり問題があって、特にこういう事業独占になっちゃう、こういう株式会社というのは野放しにするととんでもない不祥事が起こり、そしてそのことは手が付けられないということもあり得るんですよ。ということを含めて、私は、何でもかんでも民営化、何でもかんでも株式会社がすばらしいということではないんだという問題点も,この場でやっぱり指摘をしておかなきゃならないということを申し上げまして、まあ株式保有を、これは公的な組織がやるから問題ないというお答えがあるかも分かりませんけれども、株式を持っておるということと直接日常業務を管理するということは少し差があるということも含めまして、何かご感想がありましたらお願いしたいと思います。
○鬼頭平三・港湾局長 株式会社になった後、きちんと外貿埠頭のより効率的な管理運営に向けたしっかりとしたことができるのかというお尋ねでありますが、先ほどもお話を申し上げましたが、2分の1以上を港湾管理者が株を保有をするということを義務付けてございます。
そういう意味で、経営者としての港湾管理者自身がチェックをする、あるいは港湾管理者の監査が行われるということのほかに、ご案内のように、株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律、これに基づきまして、毎年度、外部監査法人による監査、これも行われることになります。あるいは財務諸表等の公表、さらには株主総会等における株主への説明責任、そういったものが義務付けられますので、そういう意味で、健全な経営に必要となる経営の透明性、これはきちっと確保されるというふうに私ども考えているところでございます。
○加藤敏幸 それは普通の会社でも外部監査はやっておるわけですけれども、それでもライブドアの問題が起こるわけですから、そういうようなことをやっぱり、しっかりと受け止めておいていただきたい。受け止めるだけでも、これはまあ間に合うのかなということですけれども、これはまた次回の議論になってくると思います。
4、未利用埋立て地の処分の期限緩和について
○加藤敏幸 さて、未利用埋立地の処分の期限緩和ということがございますけれども、まず全国的に見て現時点での未利用埋立地の実態、特に10年制限に引っ掛かっている未利用地はどのぐらいの広さになっているのか、お伺いしたいと思います。
○鬼頭平三・港湾局長 平成8年から17年までの10年間に竣工をいたしました埋立地、全体で約5200ヘクタールございます。このうち、平成17年末現在の未処分地が約1300ヘクタールございます。
さらに、まあついでに申し上げますと、このうち、竣工後5年以上経過しておりますのが約500ヘクタールございます。今回、特区の制度を活用して処分の制限期間の10年から5年の短縮措置の適用になるのはこの500ヘクタールということでございます。
○加藤敏幸 そこで、具体的な事実といたしましては、横浜港の商業業務施設用地3.4ヘクタールのうち、これはまあいろいろな社会経済情勢変化等により、クラブハウス用地、サッカーのですね、クラブハウス用地として1.8ヘクタールをこれは賃貸と。10年間の貸付期間ということで、その賃貸料が月額1平方メートル当たり700円ということで、この土地は平米当たり譲渡処分予定価格が324万円、坪ですると約1000万円と、こういう予定処分価格だったのが、今いろんな情勢の中で日銭を稼ぐことも大事だということで、賃貸料を取ってクラブハウスに貸し付けると。こういうふうなことが、まあこういう活用の仕方でやっぱり日銭も稼がないかぬなと、ペンペン草を生やしておってもしようがないなと、まあこれは一つの判断だと思います。
そこで、やむを得ない、何とかしなきゃならないということでこういう期限緩和をされるかも分かりませんけれども、納税者の立場でいえば、高いお金を掛けて埋立地を作ったわけですよね。それで、処分価格が坪1000万円、平米324万円。これは「みなとみらい」ですから非常に場所がいいということで、それが700円の賃貸、賃貸ですからこれ売るわけじゃないのですけれども、商業的、経済価値しか今のところ生まないということになると、何か、国の金を使って地方の税金を使ってばあっと埋立てして、あとはなかなかうまいこと活用できないから、まあこれは安く、言い値で使わせてあげようというような、まあたたき売りとは言いませんけれども、たたき貸しみたいな、そういうようなことが発生をするということはやっぱりおかしいんじゃないの、こういうことになろうかと思います。その辺の懸念について、これから一体どう考えますかということをお伺いしたいと思います。
○鬼頭平三・港湾局長 今ご紹介のありました横浜港の例でございますが、当初は商業業務施設用地として埋立ての用途を決めたわけですが、処分が計画どおりに進まないということから、暫定的に、暫定的にですが、地元のプロサッカーチーム支援企業から要望のあったクラブハウスとして賃貸しを行ったということでございます。
ただ、この貸付期間は10年間ということで設定をされておりまして、その後は当初の計画どおり、商業業務用地として処分をするということでございます。賃貸し料の設定につきましては、埋立て権者である市の条例によって審議会にお諮りをしてその価格を決めたというふうに聞いてございます。
こういった例も含めまして、今回のこの特例措置によりまして、先ほど申し上げました500ヘクタールのうち特区の制度の対象になりましたのは、今例で申し上げました横浜市のほかに青森県の八戸港、北九州市の北九州港、福岡市の博多港、大阪市の大阪港、この六件で特区の制度を活用したわけでございますが、このうち埋立地の処分が行われましたのは3つの港で11件、24ヘクタールということになってございます。
そういう意味で、この特区の制度によって迅速かつ柔軟な用地処分が可能となったということで、臨海部の活性化あるいは地域経済の活性化に資する未処分地の有効利用、有効活用が図られたものというふうに考えてございます。
○加藤敏幸 後始末としての適切性ということだと思うんですよね。ほったらかしにしてもしようがないから一円でも稼いでいってそれを役に立てるということは、それはそれで私は経済的な合理性がある。ただ、何でそんなに広い何ヘクタールがペンペン草が生えなきゃならないのですかというところの問題が一番大きいし、納税者の立場でいえば、何百兆円もの借金が抱えているその一つの原因に、使えもしない土地を埋立てするために必死になってそのお金を使ってきたんではないか。そういうことを全国あっちこっちでやっていたら、それは借金が山ほどできてもしようがないねと。
したがって、未利用地をこれから1円でも2円でも回収するという使い方の中で、まあ随分もうけたねとか、ひょっとしてずっと待っていたんじゃないかとか、そういうふうな変な目で見られない、勘ぐられないような行政としての仕組みということについては、私はこれ、しっかりつくっておかないと、これはもう納税者が反乱起こすんじゃないかということもあり得ると思いますので、これ以上は申し上げませんけれども、是非よろしくお願いしたいと思います。
5、日本人船員の育成確保策ついて
○加藤敏幸 最後に、水先制度の問題点ということですけれども、まあ、結果として日本の船員さんが減ってる。海洋国家日本と、世界を雄飛した我が日本で船員さんが随分減っちゃったねと。そういう中で、今回、水先制度を改正をして対応しようということになっていますけれども、しかし、船員さんが海の男と海の女性も含めて減っているというこの状況の中で、やっぱり資格要件を緩和しても結果としてなお深刻な事態を今後招くということは、私は、避けられないということであり、人件費の安い外国人船員に切り替えるということも大きな原因だったわけでありますけれども、私はここは少し抜本的な対応策を、やはり日本人船員の確保と、海の安全なりシーレーンをどうやって確保する、いろんな要素から大切なポイントであるということを含めまして今後の対策をお伺いしたいと思います。また、水先人会の法人化ということを今度法律で強く要請するということでありますけれども、これ、水先人たって数百人しかいないわけですから、千人いない中で、国会議員よりも少ない、こういう人たちが全国組織をつくると、その組織運営のコストというのは大変掛かるわけですから、その辺のことについてやっぱり考えてあげないと、命令するだけでは、能じゃないんじゃないかということを含めまして、2点ご質問をしたいと思います。よろしくお願いします。
○星野茂夫・海事局長 2点ご質問をいただきました。
まず最初の、今後の船員の確保育成策ということでございます。
先生がお話のように、我が国の外航海運の分野におきましては、厳しい国際競争と、あるいは収入のほとんどが外貨建てだということで、結局、大幅な円高が進む中で、為替リスクを回避する意味でコストのドル化というのがこの外航海運の分野では大変進んで取り組まれてきました。その結果、外国人船員の導入ということが急速に進んだと、反対に日本人船員の減少が進んだと、こういう状況にあろうかと思います。
ただ、実は、こうした流れが最近、私どもとしては、ちょっと一定の歯止めが掛かりつつあるのではないか、こういう認識でございます。ある意味で日本人船員は減るところまで減ってしまったというようなのが現在の状況認識かもしれませんが、実は一方で、従来、船の運航といった分野に船員の職域というのがイメージされていたわけですが、こういう分野に加えて、例えば船舶管理でありますとか、あるいは今回法案をご審議いただきました安全マネジメント、それから環境面、大変重要な課題でございますが、こういうものの企業内のマネジメント、そういうものに携わる中核的な人材として実は日本人の船員技能を有する海技者というのが大変重要だという認識が浸透しつつあるというのが私どもの現状認識でございます。
実は、こういう認識に立ちまして、現在、労使、日本船主協会と全日本海員組合、この間で、言わばそういった幅広いキャリアパスを有する新しいイメージに沿った海上技術者の確保育成策をどうやってやっていくかと、お互いに協力して必要な人材育成について手を携えて取り組んでいこうじゃないかと、こういう観点から話合いが持たれております。おおむね今年の6月を目途に方向性を出していこうということで、これは、当座、雇用にかかわる部分がございますので、労使の間でまず真剣な話合いをしていただきまして、私ども、その議論の方向性に沿って官と民、あるいは国と、行政と民間との間の役割分担、適切な役割分担の下で行政としても必要な取組をしっかり進めていきたいなと考えておるところでございます。
現状では、もちろん手をこまねいているわけではなくて、若手船員の育成のためのトライアル雇用でありますとか、あるいは、いわゆる船長、機関長といった幹部船員の育成のためのいろいろな制度といったようなことを真剣に今取り組んでいるところでございます。以上、第一点でございます。
第二点の法人化に関連いたしましては、これは私ども、ユーザーである船主団体からもいろいろご要望をいただきまして、まさしく外部から見える形で透明性のある事業運営をやっていただく中で、コストを反映した適切な料金設定ということを目指す一つの仕組みとして法人化を導入させていただきました。これに伴って過重な負担になることがないように、そこは制度設計面で最大限配慮してまいりたいと思っております。
○加藤敏幸 終わります。
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