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report──国会質問 会議録


 

 

 バリアフリー化を推進する法案について議論
                  (国土交通委員会)

2006年4月20

 4月14日の本会議での代表質問に続き、バリアフリー化を推進する法律案に対して詳細の質疑を行いました。
  今回の質問でも、今回の法の目的、移動の自由の確保は権利なのか福祉なのかという点を問いました。私は、高齢者、障がい者を含むすべての人が自由に円滑に移動することは「権利」であり、そのための施策の推進は、まさに中央・地方の政府の「責任」であるとの観点で論議を行っています。さらに、具体的な問題として、下記のような点について質疑を行いました。この法案に対する審議は引き続き来週の委員会でも行われ、再度質問に立ちます。なお冒頭に、この間報道された官製談合問題と天下りに触れています。

 

[質問要旨] (クリックすると該当の箇所にジャンプします)

1.国土交通省における官製談合と天下りの実態について
2.バリアフリー化の目的、根拠について
3.地方自治体の基本構想の作成について
4.ホームからの転落事故の実態について
5.視力障害者の運転免許の制限緩和について
6.ハンドル式電動車いすの改良について

○加藤敏幸 民主党・新緑風会の加藤敏幸でございます。
  既に、基本的な項目につきましては本会議において代表質問を行っておりますので、本日は、具体的な課題、あるいは本会議場での答弁でなお不明確というよりも、私としては不足だったこと等について、今日は議論を深める視点でご質問をさせていただきたいと思います。

1.国土交通省における官製談合と天下りの実態について
○加藤敏幸  バリアフリー化法に入る前に、少しご意見等を申し上げたいと思いますけれども、甚だ私としては残念なんですけれども、国交省の談合問題について報道がございました。国土交通省発注の水門工事をめぐる官製談合事件で、業界側の幹事社三社が99年以降、談合廃止の方針を決めて国交省の発注担当者に報告に行ったところ、談合の継続を強く求められたため断念をしたと。そして、これは入札に便宜を図る見返りに多数の国交省OBを業界に天下りさせる談合システムの維持が目的であったと、これは新聞が論評をしておると、こういう内容でありました。
  私としては、この報道が事実でないこと、あるいは何らかの誤解に由来しているということを真に願うわけでございますけれども、しかし、逆にこのことが真実、事実であるということならば正にゆゆしき問題であると言わざるを得ないし、まだ今国会で多数法案の審議が残っておるわけですけれども、真摯に法案の審議をするためにも、国土交通省としてこれらの問題、こうあってはいけないと、このように思うわけであります。
  今日こういう報道に接しても、国民の多くはある意味では驚きもしない状況になっているのではないか。逆に言えば談合事件、贈収賄事件にならされてしまっているのではないだろうか。私はここが大きな問題ではないかと。逆に言うと、是非とも大臣が率いておられます国土交通省において十分なる自己改革をやっていただく、そのことを怠るということがあってはいけないと思います。
  私も国土交通委員会のメンバーとして真剣に国土交通政策に、野党の立場ではありますけれども、参加をしていくという立場から、是非ともそういう努力を私は大臣にお願いをしたいということと、もう一つは、人事院から出された平成17年度の営利企業への就職の承認に関する年次報告、これに、人事院が承認した企業への就職は66件で、そのうち国土交通省は2番目に多い10件。また各府省庁承認分では、総数648件中、国土交通省が、まあ母体が大きいということもありますけれども358件、全体の実に55%を占めているということでありまして、これが一つの事実であるということです。
  天下りの問題については、昨日も行政改革特別委員会、これは衆議院の方でもいろいろな形で議論、意見がなされておりますけれども、天下りの問題の要素について、総理答弁等も含めまして、一つはいわゆる上級職の早期退職制という慣行からやむを得ない実態があるといういう意見も聞きますし、また、個々の役人の皆さん方の生活権の問題もあって、直ちにもう浪人しなさいというようなことを前提とした全面廃止も、そうそう簡単に提起するとは言えないと思います。
  しかし、今、小泉内閣が最大の仕上げだということで行政改革関連法案を国会に上程し、我が参議院においても特別委員会が設置されたと。この状況の中で、国民監視の中で行政費用のいわゆる削減なり、本質的に公務員の仕事の在り方、国のサービスの在り方等について今相当大きな議論が行われている、こういう状況の中で、このような官製談合というものが報道されるということでは、これはまさに国家的な議論の最中でとんでもない問題発生ということになると思います。
  天下りということが諸悪の根源だという意見もありますけれども、私の経験において、民間企業も、いわゆる連結対象、対象外にかかわらず関連企業へ会社役員が社長、副社長、幹部として再就職するということはあるわけです。しかし、民間企業は国際競争だとかマーケットにおいて常に競争にさらされていますから、ゆったりとした仕事をしたり、単なる老後対策で就職したということでは済まされない。社長だとか副社長とか常務で就職した人たちは、むしろ経営責任を厳しく追及される、そのための仕組みとして民間はいろいろな工夫をしておるということでありますから、民間におけるこういう問題と役人の皆さん方の問題とはやっぱり違う状況ではないかと。そういうことを含めて、申し上げたいことは多々ございますけれども、今日はこの辺にいたしまして、本件に入りたいと思いますけれども、ご感想などありましたら。

○北側一雄・国土交通大臣 一つは談合、特に官製談合についてのお話がございました。もう一つは公務員の天下り、再就職の問題がございました。
  まず談合、また官製談合の問題でございますが、談合というのは当然これはあってはならない、ましてや官製談合というのは、私は決してあってはならない。今回の水門談合疑惑について報道がなされておりますが、今国土交通省といたしましても、この水門についての入札状況がどうであったのか等々について調査をさせていただいております。また、私の方から、公取についての、公取の調査については全面的に協力をするように指示をさせていただいているところでございます。調査の結果については、一方で公取も調査をしておりますので、その公取の調査の妨害はできませんから、現時点ではできることには限界がございますけれども、きちんと公表させていただきたいというふうに考えているところでございます。
  この再就職の問題なんですけれども、今日は参議院の国土交通委員会でございますので私も率直にお話をさせていただきたいと思いますけれども、国土交通省の場合は、ほかの省庁とちょっと違う特殊性というのは、職員の数が多いというのはもちろんそうなんですけれども、非常に出先の機関も多いんですね。先ほど委員の方からお話しございました再就職の承認状況なんですが、これは平成17年、暦年の平成17年の分で、人事院承認が13件、それから大臣承認が223件、合計236件の再就職の承認を昨年一年間でしておるわけですね。
  是非、その点でご理解をいただきたいのは、実を言うと私、ちょっと調べさせたんですけれども、このうち本省とそれから出先機関とでどれぐらい数に違いがあるのか、さらにはキャリアとノンキャリアでどのぐらいの差があるのかと、その別にちょっと数字出してくれというふうに指示をしてまとめていただいたんですけれども。
  まず、本省か地方かということでいいますと、圧倒的に地方なんですね、出先機関なんです。本省は13名、地方機関は218名、外局が5名ございます。外局というのは海上保安庁とか、そういう外局ですが、圧倒的に出先機関なんですね。それから、キャリアかノンキャリアかといいますと、キャリアは実を言うと7名なんです、このうち。ノンキャリが229名なんです。要するに、ノンキャリで出先の機関の職員の方々の再就職について承認をしていると。民間企業です。これが圧倒的なんですね。まあちょっとこれはほかの省庁と少し違うのかもしれませんが、そういう特殊性がございます。
  ご承知のとおり、一方で公務員の純減の問題がございます。公務員について、政府・与党としてはこれから5年間で総人件費5%の縮減ということで今取組をさせていただいておるところでございまして、当然、5%も総人件費を縮減していくためには公務員の定員についても純減を当然していかないといけないわけですね。そういう中にあって、もちろん公務員の方々がやはり意欲を持ってできるだけ長く公務の世界で働いていただくこと、これが最も大事なことだと思っておりますので、今までのこの早期退職慣行というものについては見直しをしていこうということで今取り組んでおります。しかし、これは一気にはできません。やはり時間掛けてこれは進めていくしかないというふうに思います。それが一つ。
  それから、やはり公務員の方々、私もこういうポジションに就いて1年7か月やっておりますが、やはり有能な人ってやっぱりいるんですね、非常に有能な人。で、50代で退職ですよね。そうすると、今のこんな50代なんというのは本当に元気で有能で本当にもったいない。だから、そういう方々のやっぱり能力というものをどう活用していくか、これはやっぱり社会的にも非常に大事な私は問題ではないのかというふうに思いまして、だから、天下りということで、その一点で全くそれは駄目なんだと、こういうのでは多分ないんだろうと思うんです。やはり社会的に有能な人たちを活用していくということも大事だと思いますし。
  ただ、そこで一般国民の方々から疑惑を持たれる、疑念を持たれる、そういうことがあってはならないわけでして、そこのところを、今人事院規則等で定めておるわけでございますが、その今の人事院規則でいいのかどうか、そういうことも含めまして、しっかりと厳正に対応していく必要があるというふうに考えているところでございます。
  もちろん、官製談合というのはこれはもうもってのほかでございますので、昨年、橋梁談合がございました。橋梁談合の事件、これは日本道路公団の問題ではございましたが、私どもも、このときの橋梁談合に関与をされた企業については、これ47社、この47社についてはもう当面再就職はしないと決めさせていただきました。また、幹部については、指定職以上の幹部については、これはもうやはり受注、発注の関係のある直轄工事でそういう企業に再就職しないと。一応、憲法との問題がございますので5年間というふうに区切っておりますけれども、就職しないというふうに決めさせていただいて、そうしたルールで国土交通省の中では取り組んでおりますが。
  ただ、再就職全般の問題としては今前段に私が申し上げた課題があるわけでございまして、これはやはり公務員全体の、今後どうしていくのか、公務員制度改革の中で是非これは、これはもう国会で、これはもう行政側で議論をするだけではなくて当然国会の方で議論していかないといけない大事な私はテーマではないかというふうに思っておりまして、是非、今後ともご指導を賜りたいと思っておるところでございます。

○加藤敏幸 前段の問題につきましてはただいま公取が審査中だと、こういうふうなことでございますけれども、その審査を待つことなく、私は大臣自らの手でやっぱり事態の解明をしていただきたいと。私は、大臣が法曹家であって弁護士だということを聞いておりますので、是非ともそこはお願いをしたいということと、再就職の問題については、これは民間企業でも工夫しているんです。常務以上の役員については再就職をさせずに顧問という形で処遇はしますと、しかし関連会社に就職するとかそういうことを一切やらないということをやっている企業も多々あるわけなんです。
  それは、長い経験の中で、それは関連会社の社長になったら、次の常務より先輩ですから、おまえわしの言うことを聞けと、これは民間会社でも同じようなことが起こっておったわけですから、そういうことを含めて、私は公務員制度のやっぱり基本的なところも真剣に私はやっぱり改革をしていくという大きな時代に入っているんじゃないかと。これはまた行革委員会で私もメンバーですからやらさせていただきたいと思いまして、バリアフリー法の本来のテーマに帰っていきたいと思います。

2.バリアフリー化の目的、根拠について
○加藤敏幸 まず最初に、これは本会議でも議論をさせていただきましたし、18日のこの委員会でも同僚議員いろいろご質問をされたことでございますけれども、まず、何のためにこのバリアフリー化法を、今回このような形で進めていくときの目的というんでしょうか、あるいは根拠といいましょうか、正に権利なのか福祉なのかと、こういう視点の議論が私はまだ残っていると思っておるわけであります。
  本会議場では大臣の方から答弁をいただきました。権利という、そういう法文にするということは、交通事業に対する国の関与権限の強化や財政支出の大幅な増加などを招くとしてこれを退けられたと、こういう答弁であったと思います。さらに、前回の委員会で大臣が答弁されましたのは、それに加えて、仮に権利とするならば、その権利行使が阻害された場合には救済措置としての損害賠償請求権が発生をしてきて、これは極めて大きな請求権ということで、言わば混乱が起こる、大変なことになるというようなことも答弁として加えられたということでありますから、今日時点ではそれが政府としての見解ではあると思うわけであります。
  しかし一方、この法律の中で施設管理者に対して強い要請をしていますよね。第7条では、国民に対しても協力しなさいという国民の責務という項目、条文も設置されておるわけであります。だから、鉄道事業者だとかいろいろな施設、路外駐車場、そういう人たちについても要請をしておるわけですね。
  そういう法が、法律が要請をする背景として、その根拠は何でですかと。私たち一般民間人が車いすで動いている人たちに対して協力をせよと、してください、努力してくださいということを法律が要請するときに、何でそういうことをせにゃいかぬのですか。あるいは事業者にしてみたら、やっぱりお金も掛かる、手間暇掛かる、ひょっとしたら売上げに影響があるかも分からないという、そういう環境の中で、法律のこの要請にこたえていくそのときの根拠は何なんですかといったときに、言われるとおり福祉なんですと。しかし、福祉というのは一面、言葉は悪いんですけれども、じゃこれは施しなんですかと、私はそうじゃないでしょうと。
  やはり、この法律の適用によって移動の自由を確保される皆さん方の基本というのは、本質的なやっぱり権利から由来する、例えば健康にして文化的な生活を営む権利があるとか、あるいは国会、国連の中で議論されてきた障害者にとっての本質的な権利だとか、そういう権利に根差したそこからくる要請なんだと。いや、そうじゃないと。あくまでもみんなの気持ちから、みんなから、親切心から出ていることなんで、それを受けることができる皆さん方は有り難いですねということなのかといったときに、先ほども参考人の方が、一旅客として、利用者として接してほしいと、私たちもお客さんじゃないですかと、たまたま車いすでやってきているという条件が付いておるだけじゃないですかと。
  そこのところに私は、この法律が今対象としている皆さん方の心的な、心持ち、これとの関連においても、私はここは、やっぱり一つの議論だし、確かに権利ということになった場合にその権利侵害に対して補償、賠償という議論になってきたときにややこしいこともあるし、日本の歴史、伝統の中で権利という言葉を振りかざしてがんがんやることが逆に一般国民の皆さん方の理解を損なわせていくような、そういう風土があるかも分からないというようなことを総合的に考えていき、また財政的な限界の中でこの施策を着実に進めていくという視点からもある一つの調和点というのはある、必要だとは思いますけれども、しかし私は、やっぱり今この段階でこの議論をしっかりしておく必要があるのではないかと思います。ということでご答弁をお願いしたいと思います。

○竹歳誠・総合政策局長 ただいまの先生のご指摘は非常に哲学的に重要な部分と、それと法技術的な面と論点が多岐にわたりますので、私の方で先に、少し勉強もして整理もしましたので、ご説明をさせていただきたいと思います。
  まず、この法律をどうして出しているのかという話でございますけれども、やはりそれは、本は憲法にあって、その次に障害者基本法、それから高齢者の関する法律という、まず大きなこの分野の憲法的な法律があると思います。で、それを私たちは受けて、特にハードの面、特に5年前に作った法律、ハートビル法にしろ、そのハードの面をきちっとやっていこうと。午前中にも今福参考人の方から、やっぱり、ハードとソフトの組合せあるけれども、ハードを徹底的に追求してほしいというお話がありまして、私たちやっぱりそれやらなくちゃいけないんだなと改めて思った次第です。ただ、ハードには時間が掛かるということで、それをサポートするソフト、心のバリアフリーと、こういう体系で進まなくちゃいけないんじゃないかということでございます。
  で、ハードを中心に物事を考えると、それは国、地方公共団体が税金を使って整備するもの、それから、今、先生ご指摘のように、いろいろな法律による義務付けにより民間の方にやっていただくと。民間の方にやっていただくというのは、例えば公共交通の事業者にとってみれば、それは結局は利用者のご負担ということですから、いずれにしろハードを整備しているときには税金か利用者の負担、どちらかでやっていかざるを得ないということだと思います。
  そこで、実は、もし法技術的に言うと、権利という言葉を明確に書いてしまうと、先日大臣がご答弁申し上げましたように、じゃ、それを権利なのだからやらなくちゃいけない、その財源はどうするんだという議論になるというので、なかなか今の段階では難しいというお話がありました。
  実は、そういう議論を平成12年にもやっておりましたところ、DPI(障害者インターナショナル)日本会議の方々からは、そういう議論を国が言うけれども、実はそんな大げさなことを言っているんではないんだ、一乗客、一利用者として我々が乗車拒否をされているという現実があるんだと。せっかくハードが整備されていながら、ノンステップバス、来たから乗ろうと思ったら行ってしまったとかいうような、乗車拒否のようなこういう問題があるんですと。だからそういうことをやはりきちっとやっていただかなくちゃいけないんじゃないかと、元々そこからスタートしているんですというようなご意見もいただきました。
  実は、私たちもいろいろ勉強して、こんなに乗車拒否のすごい事例があるのかといろいろ伺ってびっくりしたりした面もあるんでございますけれども、この問題は、まあ権利というような議論の以前に、とにかく目前の問題でございますので、私たちは解決をしなくてはいけないと考えております。
  今回の法案の中に事業者の責務とかいろんな方の責務というのを盛り込んだのも正にそういうことをきちっと対応しなくちゃいけないという気持ちからでもございますし、また極端な場合には、実は乗車拒否というのは各モード別の事業法において是正命令まで行けるような法体系もございまして、国土交通省にはホットステーションというような、そういういろいろなご意見とか苦情を受け止めるところもあって、それで公共交通事業者とやり取りするという仕組みもありますので、そういう形でとにかく今DPIの方々が言っておられるような問題は直接やっていかなくちゃいけないなというのが議論としては整理したところなんでございます。
  いずれにしろ、やっぱりこれ時間の掛かる問題ですし、お金の掛かる問題ですから、一つ一つ問題を解決していくというのが今の政府の立場だということでございます。

○加藤敏幸 ということで、いろいろと整理をしていただいたということですから、言ってみると、やっぱり高齢者の方、障害者等の皆さん方自身が、ある限界がありますけれども、移動の自由を得るということは、これは堂々と、堂々とやってくださいと。そのときに気後れしたり、ちょっと乗車拒否に遭ったときに仕方がないかなとかそういうことではなくて、堂々と声を上げてくださいよと。せっかくこのバリアフリー化という前進させる法律があるなら、やっぱり対象となる人たちに気後れだとか、正にそういうストレスが掛かるというふうなことがないようにと。
  逆に言うと、権利とは書かないけれども、意味としては、やっぱり権利ということは当然理解をして、国民の皆さん方も堂々と協力をするんですよと、してくださいよと、そういう国民的合意の上でこのバリアフリー化法を皆で進めようじゃないですかと。まあお金の方は限界があるよと、それはまた算段をして、時間を掛けてやっていきましょうと、ハード、ソフトそれぞれ頑張りましょうと、こういう理解でいいんですか、どうですか。

○北側一雄・国土交通大臣 今、竹歳局長から答弁したとおりでございますが、この法律というのはやはり、さかのぼれば憲法13条、さらには14条、また移動の自由というふうな意味では、これは例えば憲法21条の表現の自由ともかかわってくるそうです。だから、そういう意味では、やはり私は、憲法上のそういう権利規定に根差しているというふうに私は思います。
  その上で、ただ具体的に、この法律の中で具体的な権利ということを位置付けてしまうと、先ほど来、竹歳局長が申しておる、また私が本会議等で、また前回の委員会で申し上げたような問題点が具体的に出てきてしまうということで、法律上は、具体的な権利として現時点で書き込んでいくというのはなかなか容易ではないというふうに申し上げたわけでございます。
  ただ、その思想は、今、加藤委員のおっしゃったように、これはやはり憲法上のそうした権利規定に位置付けられますし、更に申し述べますと、これは、人間というのはこれは差異があるわけですね。年取っている、若い、男と女、日本人と外国人、さらには当然のこととして障害の有無等々、もう人間にはこれ差異というのは当然あるわけでございます。
  そういう差異があっても、自由に、できるだけ行動ができるように、社会資本をしっかりと整備をしていこうというのが今回のこの法律の趣旨でございまして、それがまさしくその我々がずっと言っておりますユニバーサルサービス、ユニバーサルデザインによる町づくり、社会資本整備をしていこうと、それがこれからの時代の大きな流れであると。そうすることによって、お一人お一人の人格というものが尊重されることになるわけですし、またお一人お一人の行動が自由になることによって、できるだけ自由に円滑化させることによって、その方々のやはり自分自身を発揮できるわけでございまして、そういうところに今回の法律のやはり一番大事な趣旨が私はあるというふうに思っております。

○加藤敏幸 そういう「権利に根差して」ということについては、これからこの法律が仮に決定、採択されたその後、各国民の皆さん方にPRするときも、もうそういうふうなことがにじみ出るような努力を、是非公知していただきたい。これはまた、他の委員の皆さん方からもこれから要請があるかも分かりませんけど、私は、その点で次の質問に移りたいと思います。

3.地方自治体の基本構想の作成について
○加藤敏幸  次に、バリアフリー化の事業推進においては地域自治体のやる気、熱意が重要であることは、もうこれは言うまでもありません。東横インの不正改造問題は、横浜市の条例が制定され、違反指導がされていたことからその事件性が明るみになったわけであります。
  そこで、国土交通省として移動等円滑化基本構想の作成状況をお伺いをしたいと。あわせて、この基本構想の作成を予定しているが遅れている市町村、さらには全く作成予定のない市町村について、前回の委員会でもアンケート結果等が紹介されましたけれども、それらの情報を総合して、国土交通省としての背景なり分析、事態の本質をどのように分析されているのか、その点をお伺いしたいと思います。

○竹歳誠・総合政策局長 現在の基本構想の策定状況でございますけども、一日当たりの利用者数が5千人以上の旅客施設を今中心にしてやってきたわけでございます。その自治体が539市町村ございまして、189市町村で220の基本構想が作成されております。このほか、一日当たりの利用者数が5千人以上の旅客施設が存在しない市町村でも12件、基本構想がつくられております。
  なぜつくられていないかという理由につきましては、実は既にいろいろな形でバリアフリー化をやっていて今基本構想をつくる準備がないというようなこととか予算の話とかほかの事業とのタイミングとかいう理由が挙げられております。
  国土交通省としては、この基本構想の作成を促進していくということは非常に重要だと思っております。したがって、各地方運輸局等が主体となってセミナーを開催したり、未作成の市町村に対するバリアフリープロモーターの派遣とか、それから、今回の法改正を契機に、基本構想策定のための経費を補助対象にするというようなことで、財政的にも苦しい市町村にもどんどん基本構想をつくってもらおうというようなことも新しく講じているところでございまして、今後も全国の市町村における一層のバリアフリー化を目指して邁進していきたいと思います。

○加藤敏幸 基本構想についてもう少し深めたいと思います。
  要は、基本構想をつくればいいということではないと思います。本年1月に出されました総務省行政評価局のバリアフリーの推進に関する行政評価・監視結果報告書では、意外な調査結果が明らかになっております。つまり、基本構想を策定していなくてもバリアフリー化の対策がきちんとできている市町村が結構あるということであります。こうなると、基本構想が必須条件であるのかどうかという点を含めて、基本構想自体の意義とは何なのか、改めてこの委員会の中で私はちょっと議論をしていく必要がある。
  このような実態を踏まえまして、今回の新しい枠組みが本当に地域あるいは自治体のやる気というんでしょうか、それにつながっていくのかどうかということも含めまして、ご見解をお伺いしたいと思います。

○竹歳誠・総合政策局長 今お話ございましたように、今年の1月に総務省行政評価局より、この基本構想制度がうまく機能していないんじゃないかという政府内ではかなり厳しいご指摘を受けてしまったわけでございます。
  その具体的内容というのは主として基本構想に関しては4点ございまして、いろいろセミナーとか実はプロモーターとかやっているけれども、それがうまく効果的に活用されていないんじゃないかと、だからそれは活用しなさいということ、それから、基本構想の作成から事業の計画までがなかなか進まないと、だからそういう期間を区切ってやったらどうだというようなこと、それから、基本方針に基本構想作成後の連絡会議の設置を明記したらどうか、それから市町村に対し連絡会議の構成員の範囲を明確にするというようなご提言をいただきまして、実はこのうち連絡会議の設置とかそれから構成員については法律で今回対応したということがございます。
  それから、基本構想をつくっていないところでも結構バリアフリーやっているというのは、実はこの法律ができたのは5年前でございますので、その前からいろいろ福祉の町づくりとかやっておられ、そういう結果になっていると思います。
  この基本構想が非常に大事だと思うのは、実は協議会をつくるとか、そういう高齢者の方とか障害者の方に参加していただいて基本構想をつくっていくというのが非常に大事だと思うんです。結局、我々がこれからやらなくちゃいけないのは、身の回りを自ら点検してみて、自分が車いすで行くとしたらここが問題じゃないかあそこが問題じゃないかというようなことを一緒に作業するというようなお話が午前中もございましたけども、そういう高齢者、障害者の方と一緒になって作業をして点検して、自分の町をどうしていくんだという構想をつくるということが大事だと思うんです。
  だから、もう既に先発している町で、もう自分のところはバリアフリー済んどるから基本構想はつくらなくていいというような市町村があるとすれば、実はそれは、まあ先に進んでおる結果そうなっているんですけれども、この法律ではもっと緻密に点検しようということを申し上げているわけでございますので、是非、そういう点も含めて働き掛けをして、その町々に地域地域の福祉の地域計画という昨日ご指摘もございましたので、そういう高齢者、障害者の方の日常生活、社会生活の動きやすいような町づくりを進めていきたいと考えています。

○加藤敏幸 局長は私と同世代でして、やっぱり霞が関のお役人も私らぐらいの年代になってくるとさばけてきてというんですか、非常に民主化しているなと。古いタイプのお役人ならそうは答えない。今お答えになったのは、要はこの基本構想が本当に値打ちを出すのは参加型だと、参加型の基本構想にして初めて、いいものができるんだということを私はおっしゃられたということであって、このことを大切にしてこれからやっていただきたいということで、エールを送りまして、次の質問に移りたいと思います。

4.ホームからの転落事故の実態について
○加藤敏幸  ホーム転落事故の実態について少しお聞きをしたいと思います。
  午前中も参考人のお話の中から、このホームからの転落事故が結構多いんだと、非常にショッキングなお話でございます。一般の鉄道利用者も日常的には、ホームに転落というリスクを意識していないと思います。
  まず、転落事故、それから車両接触事故の実態がどうなっているのかということをお伺いしたいと思います。事故の要因としては、混雑をして人とぶつかっての不可抗力とか、あるいは貧血、あるいは酔っ払って落ちたとか、いろいろ原因があると思いますけれども、あるいは今回問題としております障害者等の皆さん方の事故ということもあろうと思いますけれども、具体的に事故原因、被害者の種類、特に障害者等の皆さん方の場合はどのような問題点を指摘されるのか等、ご説明をいただきたいと思います。

○梅田春実・鉄道局長 鉄道におきましては、鉄道事故等報告規則というのがございまして、これに定める事故が発生した場合には、鉄道事業者が国土交通省に報告をするというようなことになっております。
  当該の規則に基づきまして報告された事故のうち、ホームから転落して列車と接触し死傷した事故につきましては、平成16年度で31件発生しておりまして、15名の方が亡くなられ、16名の方が負傷されております。
  それから今度は、ホームの上で列車と接触して死傷した事故につきましては、平成16年度87件発生しておりまして、5名の方が亡くなられ、82名の方が負傷されておるところでございます。
  一方、これらの事故のうち、身体障害者に関連するものといたしましては、盲導犬を連れた視覚障害の方が通過中の列車に接触されまして負傷したものが1件ございます。
  なお、16年度に発生しました運転事故の総件数は847件でございまして、これらの事故件数の割合、先ほどのもので118件でございますけれども、全体の約14%ということになっているところでございます。

○加藤敏幸 そういったホームでの事故が起こっているということで、それらの対策として最も効果的なのはいわゆるホームドアの設置ということではないかというふうに考えています。このホームドアの設置につきましては、例えば鉄道自殺防止という観点、これも鉄道事業者にとってはかなり必要性の高い事柄であると思われます。
  ただ、ホームドアの設置には膨大な費用が掛かりますし、いわゆる工事期間中の問題とかいろいろ、スペースの問題とかいろいろ多くの困難もあることはよく分かっておりますけれども、流れとしては人命尊重ということ、あるいはバリアフリー化を推進するという視点から今後このホームドアの設置についても強力に展開すべきだと、このように考えていくと考えます。
  社会の安全性確保へのコスト負担ということは、国民の多くからも、私はよく説明をすれば支持が得られるものと考えます。バリアフリー対策としてどうしても日常的に要望が高いエレベーターやエスカレーター設置というのが予算ということからいけば優先されますけれども、今後ホームドア設置に関して国としても思い切った施策を展開していく必要があると考えますが、ご見解をお伺いしたいと思います。

○梅田春実・鉄道局長 先生ご指摘のとおり、ホームドアあるいは可動式ホームさく、こういうものの設置が進むというのは、ホームからの転落防止等の観点から望ましいと私どもも考えているところでございます。
  設置状況につきましては、主として路線の新設時に設置されることが多いことでございますが、既設線につきましても設置されるケースが次第に増えてきている状況でございます。
  私どもといたしましては、このホームドアにつきましてできるだけ設置をしたいということで指導をずっと続けてきておりますけれども、ホームドアを設置するには、ご指摘のとおり非常に多額の資金が必要でございます。それから、既存の路線やあるいは相互乗り入れの路線の場合などではスリードア、フォードア、いろんなドアの電車が入ってまいりますので、これら様々な列車に対応可能なホームドアを造るということはなかなか難しゅうございます。全部スリードアにしてしまうとかそういうふうにすればいいじゃないかということは、言うのは簡単でございますが、非常に多額の金が掛かります。したがいまして、急速に整備が進まないという状況ではありますけれども、徐々に私どもの指導に従いましてやってきていただけるというところかと思います。
  私どもといたしましては、こういうことでホームドアあるいは可動式のホームさくにつきまして順次整備を進めていきたいというふうに思っておりまして、例えば19年度には、昔できた東京メトロの丸ノ内線につきましてもこうした対策を取っていこうと、整備していこうというようなことでございます。
  ただ、こういう問題と同時に旅客の方々が線路上に転落されるというようなこと時々ございますので、まあこれ、いろいろございます。先生ご指摘のように、実を言うと酔っ払ってというのが一番多いんですけれども、列車接近放送の実施、あるいは非常停止ボタン、あるいは転落したら検知マットがあってそこで検知できるというような整備もやってきておりますし、また、ちょっと開発中ではございますけれども、ホーム全体をミリ波という電波で覆いまして、転落したら直ちに分かって電車を止めれるような仕組みというような研究もしているところでございます。
  私どもといたしましては、補助の問題につきまして、なかなか厳しい財政状況の中でございます。駅のバリアフリー化、22年には100%目標にしっかり頑張っていきたいと思っておりますので、段差の解消には更に努めてまいりますが、このホームドアあるいは可動式のホームさくにつきましても、関係事業者のご理解を賜りながら徐々に進めてまいりたいと思っております。まずはやはり大勢の旅客の方が移動される路線を中心にしながら、可能なところから手を付けてまいりたいと思っているところでございます。

○加藤敏幸 是非とも積極的な展開を要望しておきたいと思います。

5.視力障害者の運転免許の制限緩和について
○加藤敏幸 次に、視力障害者の運転免許の制限緩和について、今日は警察庁の方、お越しいただいていますので、少しご質問をしたいと思います。
  私は本会議の質問で、設備や建物、乗り物のバリアフリー化を進めていくことの必要性を非常に強調したわけですけれども、それと同時に、高齢者、障害者等の皆さん方の移動する能力を、個々の移動する能力を高めていくための施策の重要性も指摘をさせていただきました。その一つとして、午前中も議論がありましたスペシャル・トランスポート・サービスの整備ということが一つの重要な施策となるということは、これは当然のことでございます。
  その関係でもう一つ重要な施策は、障害者の運転免許交付条件を緩和するということ、それによって障害者の方が自分の力で自分を動かすことができる、そうすることができれば、他の人のお世話にならなくてもドア・ツー・ドアでしっかりと対応できるということが可能になるわけであります。
  この施策は、障害者自身の移動能力を高めてバリアフリー化の後れをカバーするという視点、さらには行動範囲を広げ、仕事などに必要な対応ができるということで、法の目的にもありますように、「高齢者、障害者等の自立」、この自立に資するためにも一つの方法になるのではないかと、大変意義が大きいと私は考えます。
  前回の委員会で佐藤議員が取り上げられました。警察庁は道路交通法を改正して、二年後を目途に、聴覚障害者について広角バックミラーの装備、装着、あるいは安全、慎重運転という言葉を使われましたね、を条件に運転免許を交付することを決定されました。佐藤さんの質問があったから今度私もというわけじゃないんですけれども、両方の耳が全く聞こえない聴覚障害者の方は、18歳以上で8万8千人いると言われています。
  この決定については障害者団体も大きな評価をされておるということで、そこで、運転免許に関する障害者の欠格条項を調べてみますと、色弱に関しては大きな改善がなされてきましたけれども、視力そのものに関しては依然として厳しい条件が課せられております。両眼で普通自動車では0.7以上、商業用大型バスやトレーラーの場合は0.8以上の視力が要請されております。障害者の方々の希望は、これは0.5に引き下げて、低視力者の自家用車による移動の円滑化を図ってほしい、こういうものであります。諸外国の事例でも、EU等を中心に0.5以上というのが一般的で、特に日本の0.7というこの基準との差が事故等に直結するという明確な私は判断基準、理由はないと、このように聞いております。
  この視力に関して、少しでも多くの障害者の方々が社会参加できるように規制の緩和を図るべきと考えますけれども、警察庁の、事前には余りいい答えは得られないと、こうなっているんですけれども、よろしくお願いいたします。

○矢代隆義・警察庁交通局長 お答え申し上げます。
  障害者の方々の移動能力の向上につきまして、これは大変重要なことでございますので、私どもも様々な取組をしてまいりました。ただ、ただいまは目の視力の問題ですが、これは片目で見た場合の視力と両眼で見た場合では、両眼とも同じ程度でありますと、両眼で見た方が0.1から0.2ぐらい高いということでございますが。
  それで、ただいま、ヨーロッパで視力0.5というのが標準であるというご指摘でございますが、私ども、子細に承知しているわけではないんですが、見た限りでは、実は、両眼の視力で0.5としている国と、それから片側で0.5としている国がありまして、一律ではございません。我が国は両眼で0.7と、片側ですとどちらでも0.3ということでございまして、全体として比較すると、我が国は必ずしも特に高いというわけではないという印象は持っておるわけなんです。
  そこで、運転中におきます視力ですが、これは道路標識、それから目標物の文字等、様々な情報を瞬時に得る必要があるわけでありまして、また、歩行者や他の車両の挙動、危険な状況を認知する上でも視力の果たす役割は決定的でございます。
  それで、我が国では、免許制度創設時よりこの0.7以上の視力ということにしてきておりますが、その後は車の性能は更に良くなりましてスピードは上がっておるわけでございます。交通安全、命にかかわるということで、私ども、ご質問のご趣旨は十分よく理解できるのですが、これを更に引き下げるということは、やはり安全性の低下につながるということで適当ではないかなと考えておるわけでございます。

○加藤敏幸 まあまあ、これ以上ここで押し問答して前進するんなら1時間でもやりたいと思うんですけれども。
  ただ、私は、言われたように、必ずしも日本のこの基準が厳しいという印象を受けておられないと局長はお答えになったけれども、私が手元にあります資料を見ますと、やっぱりEU、イタリア、フランス、スウェーデン、アメリカ、ニュージーランドは両眼視視力、0.5、日本は0.7と、こういうふうなことで、この資料で見ればそんな、印象としては日本がきついなと、こうなるわけで、主観の問題でここで議論するということにもなりませんけれども。
  ここは是非、将来に向けて、明日でもいいですから、是非とも改善の方向で、皆さん方のいわゆる参加と自立という視点から、いろいろな工夫も含めてご検討をお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。

6.ハンドル式電動車いすの改良について
○加藤敏幸  それでは次に、ハンドル式電動車いすの改良について少しご質問を申し上げます。
  もう既に議論の中で、シニアカーと呼ばれるハンドル式電動車いす、この車いすに関しても障害者団体の方々からいろんな要望が出されております。利用拒否が結構頻発しているということで、何とかしてほしいというのが大体の要望の中心でございます。
  事例を少し申し上げますと、横浜に住んでおられる方が実際に鉄道会社に電話をして調べた結果を受けております。これによりますと、
@横浜市営地下鉄並びに東急東横線は、乗車駅、降車駅の両方にエレベーターが付いていればオーケー。しかも、乗車駅で駅員に降車駅を伝えれば、降車駅ホームで乗務員が待機するというサービスを行っているということであります。A京浜急行は、手動車いすJIS9201及び電動車いすJIS9203は対応できるということなので、JIS9203に対応しているシニアカーはオーケーであるという返答であった。Bしかし、JRは、車いすは問題ないがシニアカーは不可という答えであったと。乗降両駅においてエレベーターが設置されていたとしても不可ということで、その理由として、重量的な問題、デッキ、通路のある車両では小回りが悪く、他の乗客にも危険が及ぶとのことらしいと、こういうふうな聞き取り調査をしております。
  また、新幹線も、シニアカーは物理的に乗り込みができないとして乗車拒否を貫かれておられると。貫かれておられるということでして、このハンドル式電動いすを受け入れるための対応策は、一つは技術改良ではないかと考えます。
  国土交通省の研究会でも検討されてきた経過がありますが、改良点として、@軽量化、A小回りが利く回転性能の向上、B段差乗り越え時における介護者の持ち上げ用の取っ手の装着、C緊急時に介助者が手押しできるようなクラッチ装置の装着などが挙げられております。国産のシニアカーのメーカーはスズキでございますけれども、これらの技術的改良はそんなに難しいものではないと、こういうふうに思われていますけれども、量産してもうかるような商品ではないので、国としての開発費支援、こういうふうなことを検討していただければと、こういうふうな答えになっております。
  これは、経済産業大臣の所管であると思われますけれども、私は、こういった技術改良、また最近は指向性の極めて高いスピーカーも実現しておりまして、この列だけに、ちょうど50センチに並んでいる人だけに聞こえると。それで、音源というのは極めて回り込みますけれども、そういう非常に指向性の強いスピーカーが出ている、スポット放送ができるというようなものもございますし。話が長くなりますけれども、準天頂衛星一基上がる予定になっていますけれども、ビルの谷間の影響を受けない真上にいる衛星が位置情報もとらえることができる。つまり、XY軸、平面だけじゃなくて、立体的な高さ情報も把握することができる。それを携帯でつなげば、あ、おじいちゃん、3メーター先には段差があるよとか、そういう情報もサービスできるわけです。
  そういうふうに、今日我が国が持っている工業力、科学技術力を総合していくことによって、こういう高齢者、障害者の皆さん方の個々の移動能力を強化していくと、そういうことこそ、私、我が国が世界に誇るべき一つの、何というんでしょうか、改良点というんですか、努力点ではないかと、これは私の持論でございますけれども、そういうふうなレベルに我が国はあるんだと、このすばらしい力を是非ともこのバリアフリー化推進のために私は活用していただきたい。そういう意味を込めて、ひとつ国土交通省としても、これはよその省のことやから口出しするとまた縄張争いになるからあかんとかじゃなくって、いいことについて積極的なご見解をお伺いしたいと思います。

○梅田春実・鉄道局長 先生ご指摘のハンドル型の電動車いすですね、これは、ご指摘のように回転半径が大きい、あるいは重いということから、従来、鉄道では利用をお断りしている場合が非常に多かったと。そこで、平成15年3月に、私ども関係の行政機関、あるいは身体障害者の団体の方々、公共事業者などと集まりまして調査委員会をつくりまして、この利用要件を取りまとめたわけでございます。これを踏まえまして、車両内のスペースが広く段差がない車両において利用が可能である、また利用可能駅もエレベーター等の整備に伴いまして次第に増えてきているところです。
  例えば具体的にいいますと、1年前、1329駅でございます、これ利用可能駅がですね。現在のところ、17年の7月の調査では1509駅というふうに増えてきております。しかしながら、車両によりましては、例えば新幹線みたいに入口が狭くて車いすが回転できるようなスペースがないというような車両につきましては、通路も狭うございますから置き場所もないというようなことで、なかなか難しいというのが実態でございます。
  今回、JR東海では、新しい新幹線N700系に替えてまいりますけれども、こうしたご意見等も踏まえながら、今後、多目的室のスペースというものが設けられますから、慎重に検討してまいりたいということでございますが、私ども、是非、先生ご指摘のように、メーカー等によりましていろんなタイプのものがございますので、やはり鉄道利用に適しました機器の開発というものをひとつお願いをしたいというふうに思っておりますし、私どもも新造の車両を整備する際には、こうしたハンドル型の電動車いすですね、こういうものの利用も念頭に置いて車両を開発し、車両を整備していくということでこたえてまいりたいと思っているところでございます。

○加藤敏幸 では、各産業とも力を合わせてやっていくということで、本日の私の質問はこの程度として、残りの件につきましては次回またしっかりやらしていただくことで、終わります。ありがとうございました。

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民主党参議院比例区第3総支部