研究会抄録

ウェブ座談会シリーズ1「世の中何が問題なのか-アラコキ(古希)連が斬りまくる」

ウェブ座談会シリーズ1「世の中何が問題なのか-アラコキ(古希)連が斬りまくる」

講師:参加者は五十音順で伊藤、江目、佐藤、中堤、三井各氏。司会は加藤、事務局は平川。

場所:メロンディアあざみ野

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発言広場

【遅牛早牛】 時事寸評「トランプ流の極意なのか朝令暮改」

[ まえがき トランプ氏あるいはトランプ大統領は今や地上における第一級の観察対象であり、彼の表情からその内心を読み取ろうと最新のAI技術を駆使したり、あるいは情報に対する解釈の癖や判断のロジックさらには隠された価値感などについて各国のエージェントが躍起になって解析している、と思われる。つまり世界は24時間365日たえまなくトランプ氏を見つめているのであるが、歴史上こんな人はじつに珍しいといえる。

 そこで、そういった知見が積みかさねられた成果として「トランプ取扱説明書(トラトリ)」が普及することで、地球人の不安感もしだいにおさまっていくと予想するのか、それともいくら観察を積みかさねても彼特有の不確実性はかわらないし不確実なものの先行きを予想しても結果は不確実であるから不確実な状況は変わらないと予想するのか、いずれにしても2025年の4月も筆者ら妄想系にとっての憂鬱はつづくと思われる。

 しかし、その憂鬱が薄まるのにさほど時間はかからないであろう。肝心の国民の生活がインフレでは耐えられない。ただし、振り上げたこぶしの降ろしようがないことから関税政策はおそらく迷走するうえに、くわえてウクライナも中東ガザも光明を見いだせないと悲観している。トランプ関税がおさまっても別の憂鬱がはじまるだけである。

 ところで、米国の経常収支の赤字が2024年は1兆1300億円、対GDP比で3.9パーセントとなっている。財政収支も改善の見込みがないようで、双子の赤字をどうするのか。マスク氏の政府支出削減も行政サービスの現金化と思われる。

 トランプ氏が諸悪の根源ではない、単なる結果でしかない。プーチン氏も習近平氏も同じことで、3人が引退するのに十年もかからない。しかし、三人組がいなくなって世界が良くなるのか。そうではないだろう。森羅万象、原因と結果が一対一でつながっているわけではない。]

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