研究会抄録

ウェブ鼎談シリーズ第(14回)「戦後の労働運動に学ぶ」

ウェブ鼎談シリーズ第(14回)「戦後の労働運動に学ぶ」

講師:仁田道夫氏、石原康則氏

場所:三菱電機労働組合応接室

研究会抄録 記事一覧へ

発言広場

【遅牛早牛】 時事雑考「たそがれる日本と錆びつく政治Ⅱ」

◇ 衆議院が解散(10月14日)されいよいよ総選挙がはじまる。各党の選挙公約もでそろい久しぶりの政権選択選挙である。その前哨戦のつもりかもしれないが、「文芸春秋11月号」に「このままでは国家財政は破綻する」と現職の財務省事務次官が投稿したからちょっとした騒動がおきている。内容はやや古典に類するがとくだん非難すべきものではなかろう。財務省としてはとうぜんの主張ではないか。だから経済同友会の櫻田謙悟代表幹事もはやばやと賛意を表したのだろう、賛同の声もおおい。

 しかしながら憤慨する方面もあるようだ。たとえば高市早苗自民党政調会長は「失礼ないい方だ。基礎的財政収支にこだわって本当にこまっている人を助けない。こんなばかげた話はない」と10日のNHK討論番組で反論したようである。まあ、失礼であるのかどうかはよくわからないが、こまっている人を助けないで財政収支だけを改善するべきとはだれもいっていないわけで、ここは高市政調会長の過剰反応ではないか。というのも基礎的財政収支の改善は反論のよちのない政策目標であるから、新政権がそれを尊重しないつもりならその理由をまず説明すべきである。

 いいかえれば、通貨主権をもつ国はいくら借金しても財政破綻することはないのだからいくらでも赤字国債を発行してもいいとの理屈(たとえば現代貨幣理論など)を採用するならそのことを一度しっかりと議論すべきである。それというのも国民は何十年も赤字国債はよろしくないから早晩ゼロにすべきであると信じているというか思いこんでいるわけで、そうではないというのであるなら、そう説明をすべきである。しかし国民のおおくは納得しないであろう。そんなうまい話があるはずがないという国民の反応はまともといえばまともである。

遅牛早牛 記事一覧へ